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2018年07月19日

【最高裁】君が代不起立 元教職員22人逆転敗訴、1審と2審は、都に1人あたり200万円余りの賠償を命じる




君が代不起立 元教職員逆転敗訴
07月19日 17時46分
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180719/0015006.html

東京の都立高校の元教職員が、卒業式などでの君が代斉唱の際に起立しなかったことを理由に定年退職後に再雇用されなかったのは不当だと訴えた裁判で、最高裁判所は、東京都の判断が不合理とはいえないとして都に賠償を命じた判決を取り消し、元教職員の訴えを退けました。

都立高校の元教職員22人は、平成18年度から20年度にかけて、卒業式や入学式での君が代斉唱で起立しなかったことを理由に、定年退職後に再雇用されなかったのは不当だとして、都に賠償を求めました。
1審と2審は、「式の進行は混乱しておらず、起立しなかったことだけを不当に重く扱ったのは裁量権の範囲を超え、違法だ」として、1人あたり200万円余りの賠償を命じ、都側が上告していました。
19日の判決で、最高裁判所第1小法廷の山口厚裁判長は、「当時は再雇用を希望しても全員は再雇用されなかった。起立しなかったことを重視して不合格にすることが著しく合理性を欠くとはいえない」と判断し、都に賠償を命じた判決を取り消し、元教職員の訴えを退けました。
東京都教育委員会は、政府が再雇用を希望する国家公務員を全員、再雇用する方針を決めたことを受けて、平成26年度から希望する都の教職員を原則、再雇用しているということです。

判決のあと会見を開いた原告団の代表の泉健二さん(71)は、「君が代を歌えない者たちを完全に職場から排除しようという不当さを訴えてきたが、最高裁判所の論理は理解できず、非常に憤りを感じている」と話していました。
また、原告の片山むぎほさん(69)は「母の介護のために退職し、再雇用を希望したが、不起立を理由に不合格になり、生活の安定が奪われた。1審と2審の判決を最高裁がひっくり返したことは理解ができない」と話していました。
一方、東京都教育委員会の中井敬三教育長は、「都の主張が認められたものと考えている。今後も、職務命令違反については厳正に対処していく」とコメントしています。
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