2017年09月01日
それでもイチローは帰国せず、「生涯メジャー」を貫く
マイアミ・マーリンズのイチロー外野手がまた偉業達成に近づいている。8月31日現在、今季の代打安打は23本目となっており、自身が持つ球団最多記録を更新中。しかもメジャー記録の28本にまであと「5」に迫っている。
【イチローは構想外になるのか】
チームはナ・リーグ東地区2位の座にありながらも首位ワシントン・ナショナルズに大きく引き離されて地区優勝を望むことは現実的ではなく、ワイルドカード争いでも当確圏内の2位に滑り込むには現場にさらなるネジ巻きが必要となりそうだ。しかしながら、そうした中でもイチローの活躍ぶりは目立っており、マーリンズファンの期待値を連日高め続けている。
準備の難しい代打であってもキッチリと打席で答えを出す。日本のメディアが良く好んで使う表現を借りれば、これが"イチ流"の証でもある。
そんなレジェンドに触発されているチームメートは数多い。主砲のジャンカルロ・スタントン外野手もその1人だ。脅威のペースで本塁打を量産させ、今季51号に到達。2013年にクリス・デービス(ボルティモア・オリオールズ)が達成して以来となった50号オーバーはスタントン本人曰く「真のプロフェッショナルのイチローと接していて自分は成長することができたと思っている。だから今季の本塁打量産は彼のおかげでもある」と複数の米メディアに語っている。
彼の言葉を目にしただけでも分かるようにイチローはプレーだけでなく、その存在感によってチーム内に大きなプラス効果を与えていることは間違いない事象と言えよう。
一方でイチローには今オフの去就にも徐々に注目が高まっている。特に日本では一部週刊誌によって古巣のオリックス・バファローズ(在籍時はオリックス・ブルーウェーブ)への来季復帰が極秘決定したとの"スクープ記事"が掲載されただけでなく、他メディアでもイチローが劣化したことでマーリンズから今季限りで見切りを付けられて日本球界復帰を模索せざるを得なくなると報じられるなどセンセーショナルなトーンの報道が方々で散見できた。
●最高のコンディションづくりに黙々と励む
正直な感想を言えば、これらの報道はこの時期の風物詩なのかなと思う。古巣のオリックスを含め日本球界復帰がさも決定したかのように断じたり、レジェンドと評されるイチローを劣化したとディスったりすれば、人々の関心を引く。
オフが近づくとこの手の記事が日本のメディア(特に週刊誌)に掲載されることが非常に多くなってきた。今年で44歳を迎えるのだから、当たり前と言えば当たり前。そして普通に考えれば、とっくに引退していて不思議のない年齢である。
しかしながら、彼はまだ現実としてメジャーの舞台に立っている。スタメンでの常時出場は厳しい状況となっているが、代打でもこれだけの成績を残しているのだ。類いまれな集中力とパフォーマンスがまだまだ健在とあれば、マーリンズのフロントの見地から判断して契約延長に値すると考える。
2017年の夏前ごろに「動体視力の劣化」や「運動能力の低下」を指摘する日本の有識者の論評を目にしたことがあったが、年齢面を考えれば「劣化」や「低下」は当然だ。本人だって、それは百も承知であろう。だからこそイチローが今、真剣に取り組んでいるのは大ベテランの域に達した現状においても、100%のベストパフォーマンスをいかんなく発揮する肉体と精神を維持し続けることである。
全盛期より劣った分は逆にここまで積み重ねてきた経験値がインサイドワークとして、その穴埋めの材料にもなることも彼は無論熟知している。今年で44歳を迎える男がこれほどのプレーを見せられる背景には過去の自分をいつまでも追い求めるのではなく、あくまでも今の自分だからこそできる最高のコンディションづくりに黙々と励む姿があることを忘れてはいけない。
そのために彼がグラウンド上でのプレー以外においても入念なストレッチを行ったり、あるいは近年自ら取り入れている初動負荷理論に基いたトレーニングに没頭したりするなど、とにかく数え切れないほどある"イチ流"の独特なルーチンワークにはチーム内の誰もが目を見張っている。
●イチローは構想外になるのか
マーリンズのドン・マッティングリー監督が以前、そのイチローについて次のように評価していた。
「彼はクラブハウスに到着した時から、チームメートたちの注目の的になっている。イチローがどういう風にユニホームへ着替えるのか。どうやってバットやグラブを手入れするのか。どのようにストレッチをするのか。グラウンドで練習をする時には、よく若い選手たちが彼を質問攻めにしているよ。
それでもイチローは嫌な顔をすることもなく笑顔で丁寧に答えている。その彼の動きや一語一句が、選手たちにとって何物にも代えがたい宝物となるのは言うまでもない。プレーはもちろんのこと、グラウンド以外のところでもイチローの貢献度は高い。見えないところで彼はマーリンズに計り知れないプラスを生み出している」
マーリンズのジェフリー・ローリア球団オーナーも指揮官同様にグラウンド内外でチームに貢献するイチローを高く評価しており、これで来季も安泰と考えたいところだったが8月上旬、その雲行きがガラリと変わることになった。同オーナーがニューヨーク・ヤンキース元キャプテンのデレク・ジーター氏と実業家のブルース・シャーマン氏を中心とするグループに球団を売却することで合意したと8月11日、米の複数メディアで報じられたのだ。
このまま順調に事が運び、正式決定となれば、イチローの来季去就に影響が及ぶことは必至だ。イチローの2018年契約はオプションで球団に選択権があり、現体制のままならば契約延長が濃厚だったが、新体制になると前オーナーの意志は白紙化されてどうなるか分からなくなるからだ。
米複数のメディアによれば、ジーター氏が編成トップに就任することは内定済み。そうなるとイチローの契約延長に関しても、必然的に編成トップのジーター氏にすべてが委ねられることになる。イチローとジーターはヤンキース時代に同僚でお互いをリスペクトし合っていた間柄。その流れを考えれば、ジーターはイチローの存在価値を誰よりも深く知る人物と言えそうだが、今度は経営側に立つことにより、ドラスティックな姿勢を全面に出して「チーム改革」の名の下にあえて非情な決断を下す可能性も十分ある。
何せチームは1993年のチーム創設以来、ポストシーズン進出はわずか2回(いずれもワイルドカード)。1997年にワールドシリーズ制覇を成し遂げたものの、そのポストシーズン進出も2003年を最後にずっと遠ざかっている。ジーター氏が過去のすべてをリセットし、リニューアルしたつくりを目指すとすればイチローは構想から外されてしまうかもしれない。
●プレー面での「衰え」がネックになるわけではない
ただイチローがもしもジーター氏から構想外とされたとしても、それは決してプレー面での「衰え」がネックになるわけではなくマーリンズの新体制が目指すチームづくりにフィットするかしないかの問題であることも強調しておきたい。
そして仮にイチローは来季の契約オプションを新体制となったマーリンズフロントに破棄されたとしても、そこから日本球界に復帰する道は選択しないだろう。あくまでもメジャーでの現役続行にこだわるはず。契約内容にこだわらなければ、まだまだ獲得に手を上げるメジャー球団は必ずある。
それでも日本に帰る選択肢しかなくなった場合、ユニホームを脱ぐぐらいのかたくなな決意はイチローほどの偉人ならば2001年に海を渡った時点でとっくに固めているに違いない。
日本が誇るレジェンド・イチローには劣化説など覆し、来季以降も第一線で「生涯メジャー」を貫き通して我々を驚かせ続けてほしい。
●臼北信行(うすきた・のぶゆき)氏のプロフィール:
国内プロ野球、メジャーリーグを中心に取材活動を続けているスポーツライター。セ・パ各12球団の主力選手や米国で活躍するメジャーリーガーにこれまで何度も「体当たり」でコメントを引き出し、独自ネタを収集することをモットーとしている。
野球以外にもサッカーや格闘技、アマチュアスポーツを含めさまざまなジャンルのスポーツ取材歴があり、WBC(2006年第1回から2017年第4回まで全大会)やサッカーW杯(1998年フランス、2002年日韓共催、2006年ドイツ、2010年南アフリカ、2016年ブラジル)、五輪(2004年アテネ、2008年北京、2017年リオ)など数々の国際大会の取材現場へも頻繁に足を運んでいる。
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