2017年08月30日
英俳優、映画を降板 原作で日系人の役になぜ白人がと批判
英俳優のエド・スクレイン氏(34)は28日、映画シリーズ「ヘルボーイ」の最新版への出演を取りやめると発表した。スクレイン氏の役は原作コミックでは日系米国人だったため、白人以外の役を白人が演じるのは「ホワイトウォッシュ」(訳注・本来は「白く塗りつぶす」から転じて「ごまかす」「問題を隠す」などの意味)にあたるとの批判が出ていた。
スクレイン氏は、「ヘルボーイ」シリーズを一から仕切り直す「リブート(再起動)」版映画で、ベン・デミオ少佐を演じる予定だった。スクレイン氏はツイッターで、「適切な配役」実現のために辞退すると声明をツイートした。
Zenlogic
約3万4000人のフォロワーに対してスクレイン氏は、日系米国人の登場人物に自分がキャスティングされたことで、大勢が「真剣に激しくやりとりし、不快に思ったのは無理もない」と書いた。
「この役を文化的に正確に表現することが、大勢の人にとって重要なのは明らかです。その責任を無視などしたら、人種的少数派の物語と声を芸術からかき消そうとする気になる傾向に、さらに一役買うことになってしまう」
スクレイン氏の発表を受けてソーシャルメディアでは、従来のファン以外からも称賛の声が上がった。
あるユーザーは、「あなたの行動に感謝します。フォロワーが1人増えましたよ。次の出演作は必ず見逃さないようにします」とコメントした。
コミックなどを映画化した作品で、原作のキャラクターと異なる人種の俳優がキャスティングされ、批判される事態がこのところ相次いでいた。
米誌「ハリウッド・リポーター」によると、配役を批判され、注目作から白人俳優が降板するのは、今回が初めてだという。
映画「ヘルボーイ」のプロデューサー、ラリー・ゴードン、ロイド・レビン両氏と、映画会社ミレニアム・フィルムズとライオンズゲート両社は共同で文書を出し、スクレイン氏の決断を支持すると表明した。
Zenlogic
ハリウッド・レポーターに掲載されたこの声明でゴードン氏たちは、「エドが私たちのところにやってきた時、気持ちはしっかり固まっていた。自分のことを二の次にした無私の決心で、私たちは全面的に応援する」と強調した。
「私たちは、忠実な描写や人種の問題にわざと無神経だったわけではない。原作の登場人物にもっと沿った俳優を、あらためてキャスティングしたい」
「ヘルボーイ」の新作は来年公開される予定。
(英語記事 Actor Ed Skrein quits Hellboy after whitewashing criticism)
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