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2023年05月15日

日本が誇るFRスポーツ! さらにカッコよくなった現行「BRZ」を見る

輸入車ばかり乗ってきた編集部員がBRZに初乗り正直インプレ
現行型スバルBRZ S 6速MT仕様に試乗

AMW編集部員がリレー形式で1台のクルマを試乗する「AMWリレーインプレ」。今回のお題は、2021年4月のフルモデルチェンジで2代目となって2年経ったスバル「BRZ」の6速MT仕様です。輸入車系メディアを長く手がけてきて、スポーツカーには数多く乗ってきたのになぜか先代も含めて86/BRZにほとんど乗ったことのない編集部・竹内がBRZの正直インプレッションをお届けします。

日本が誇るFRスポーツ! さらにカッコよくなった現行「BRZ」を見る

第一印象は「乗り心地わるっ!」
まず最初にお断りしておかないといけないのが、筆者はカーメディアに長いこと携わっていながら、86/BRZをマトモに運転するのはこれが初ということ。撮影現場で少し動かした程度はあるものの、なぜかさっぱり縁がなかった。なので先代と現行型の比較とか、GR86との違いなどは言及していないのでご容赦を。
さて、試乗車は現行型BRZのハイグレードモデル「S」の6速MT仕様。都心部のオフィスで引き取って小田原の自宅へ向かうとほぼ必ず首都高の渋滞につかまるので、試乗はいつもネガティブな状況からスタートする。
神田エリアから用賀までたっぷり1時間ほどノロノロ進んだ時点でのファーストインプレッションは、ひたすらツラいものだった。ペダルタッチもシフトフィールも軽快でサクサクとシフトチェンジできるのは美点だが、いかんせん低回転域でのトルクが細くて、渋滞のなかでは運転しにくさが際立ってしまう。慣れてしまえばそれほど気にならなくなるだろうけれど、快適とは言えないのは確か。
足まわりもなかなか硬めで、首都高のつなぎ目などのノイズをしっかり拾うし、周囲の大型車などによる上下の揺動も小まめに伝わってくる。これは18インチホイールを履く「S」だからなおさら、なのかもしれない。
過去にもっと硬くて乗り心地の悪いスポーツカーはいくらでもあったし、スポーツカーとしては過酷すぎるほどでもないけれど……。欧州の後輪駆動スポーツカーや「GRスープラ」あたりは価格帯もはるかに上だから比較するのはアンフェアとしても、古式ゆかしい「スポーツカーに乗ってる感」を、まずは思いきりネガティブに味わったのだった。



ワインディングに行けばFRスポーツの走りを存分に堪能できる
というわけで渋滞での鬱憤を晴らすべく、もとい、BRZでのびのび走れるフィールドを求めて、小田原の自宅からほど近いワインディングに早朝から出かけてみた。
首都高でネガティブに感じた足の硬さは案の定、そこそこスピードを乗せて走ればロードホールディング性の高さとして一瞬でポジティブに転化。シャシーの剛性の高さを感じさせてくれて、コーナーに向かってステアリングを切れば気持ちよくスッと頭が入っていくし、アクセルを踏み込めばリアがググっと粘ってしっかり狙ったラインを走ることができる。それはもう気持ちいい。
自然吸気2.4Lのボクサーエンジンも3000rpmを超えたところから最高出力235psを発揮する7000rpmまでトルク感たっぷりに上昇していく。素直にドライバーの意志に応じて盛り上がる感覚はBRZのキャラクターとよくマッチしている。
以前に本連載で同じコースを走ったGRスープラは3.0Lの直6ターボで387ps、ほとんどの場面で3000rpmを超える必要がない極太トルクと高性能に感嘆しつつ、公道では性能を存分に味わう場面はなさそうだと思ったものだった。その点BRZは、未熟な筆者のテクでは性能を使い切れるわけはないものの、身の丈に合った「手のひら感」でクルマと一緒に走りを楽しめる。
サーキットまで行かずとも、近所にちょっとしたドライブコースがあれば毎日の通勤に使っても楽しそうな、ちょうどいいスポーツカーだった。

「イジりたいところ」があれこれ浮かぶのも素性の良さゆえ
とはいえしばらく走っていると、自分の好みではここをもうちょっとこうしたい、と思えるポイントも浮かんできた。水平対向エンジンによる低重心パッケージもBRZのアピールポイントのひとつだが、個人的にはまだ少し腰高感があるのでほんの少しだけ車高を下げたいし、それなら減衰力調整できる車高調を入れてフロントをこうしてリアをこうしたらどうだろう……などと走りながら考えてしまった。
上記のような愚にもつかない素人考えがいろいろ浮かぶのも、クルマがダメなのではなくて、筆者程度の低レベルドライバーでも走行中にクルマの姿勢やサスペンションの挙動などをリアルタイムで感じ取ることができるからだ。
メーカーの工場から出荷された純正状態はひとつの「完成形」ではあるけれど、オーナーごとの使用シーンや好みに合わせてチューニングを楽しめるのも、BRZとGR86がアフターマーケット市場で盛り上がっている大きな理由。スポーツカーに乗っているという喜びとともに、クルマのメカニズムをもっと知りたくなり、試行錯誤したくなってしまうのだろう。



この内容のスポーツカーが300万円ちょいで買える奇跡に感謝
ワインディングでの走りを満喫してBRZを都内へ返却しに行く東名高速では、低回転域でちょっとコツのいる操作にもすっかり慣れ、軽快なシフトフィールと安定性の高さはグランドツアラーとしても使えそう、などと鼻歌まじりに上機嫌でドライブしていた。
国産FRスポーツの他のモデルとしてはマツダ「ロードスター」が挙げられるが、あちらはライトウェイト×オープンに全振りしたほぼ別ジャンルの乗り物。GRスープラや日産RZ34「フェアレディZ」は300psオーバーかつ価格も500万円前後〜。欧州のFRスポーツカーも素晴らしいモデルは数々あれど、一般的なサラリーマンが購入するにはかなりの覚悟が必要となる。
そんななか、BRZはスタンダードモデルの「R」6速MT仕様が308万円(消費税込)、兄弟のGR86はエントリーモデル「RC」が6速MTで279万9000円(消費税込)。スポーツカーとしてこれほど開発費をかけ専用パーツを大量に盛り込んだ内容を考えれば、バーゲンプライスと言っていいだろう。上位のモデルたちとの価格差を考えれば、浮いた予算をアフターパーツに投入する遊び方も自在だ。
正直、筆者ももう少し若い頃にBRZ/GR86に出会っていれば、自分でオーナーになって走りもイジりも仲間との交流もエンジョイしたいと思ってしまったのだった。今はすでに手元に、フォルクスワーゲン・カルマンギアという同じ(?)水平対向4気筒で後輪駆動のクーペがあるので、さすがに自重せざるを得ないのだが……。買える状況の人、気になる人、とくに若いクルマ好きには、「迷わず買っとけ!」とオススメしておきたい。

試乗車の諸元
SUBARU BRZ S(6MT)
スバルBRZ S(6MT)
・車両価格(消費税込):326万7000円
・全長:4265mm
・全幅:1775mm
・全高:1310mm
・ホイールベース:2575mm
・車両重量:1270kg
・エンジン形式:水平対向4気筒DOHC 16バルブ
・排気量:2387cc
・エンジン配置:フロントエンジン
・駆動方式:リア駆動
・変速機:6速MT
・最高出力:235ps/7000rpm
・最大トルク:250Nm/3700rpm
・公称燃費(WLTC):11.9km/L
・ラゲッジ容量:237L
・燃料タンク容量:50L
・サスペンション:(前)ストラット式、(後)ダブルウィッシュボーン式
・ブレーキ:(前&後)ベンチレーテッドディスク
・タイヤ:(前&後)215/40R18

AMW 竹内耕太

BRZ
https://www.tumblr.com/zer0-dxm/660183508260700160/brz-in-rd-sport-entering-the-war-on-this-years


タグ:BRZ
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運動が好きで、マラソン・駅伝していました。現在はウオーキング・ストレッチくらいです。 2022年はダイエットでー12キロできました。2キロ位リバウンドしています。  ダイエット長いです。  投資・株式の学習をしています。
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