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2017年01月23日

【クローズZERO U】出演者・感想・完全ネタバレ(セリフ完全再現)

本日の映画紹介。
【クローズZERO U】
クローズU.jpg

【出演者】
GPS(GENJI PERFECT SEIHA)
滝谷源治:小栗旬
伊崎瞬:高岡蒼甫
牧瀬隆史:高橋努
田村忠太:鈴之助

芹沢軍団
芹沢多摩雄:山田孝之
辰川時生:桐谷健太
戸梶勇次:遠藤要
三上学(双子の兄):伊崎右典
三上豪(双子の弟):伊崎央登
筒本将治(2年):上地雄輔

三代目武装戦線
阪東秀人:渡辺大
千田ナオキ:武田航平
山崎タツヤ:鈴木信二

鈴蘭高校その他
川西昇(2年前のトップ):阿部進之介
2年
林田恵(リンダマン):深水元基
鷲尾郷太:波岡一喜
亜久津太:沖原一生
1年
桐島ヒロミ:大東俊介
本城俊明:橋爪遼
杉原誠:小柳友

鳳仙学園
美藤真喜雄(2年前のトップ):山口祥行
鳴海大我:金子ノブアキ
的場闘志:阿部亮平
熊切力哉:大口兼悟
芝山隼人:蕨野友也
漆原凌(2年):綾野剛
美藤竜也(1年):三浦春馬

その他
片桐拳:やべきょうすけ
逢沢ルカ:黒木メイサ
牛山(クラブのマスター):松重豊
黒岩義信(警察):塩見三省
滝谷英雄(劉生会組長・源治の父):岸谷五朗
矢崎丈治(矢崎組組長・拳の親分):遠藤憲一

〜〜〜Sponsords Link〜〜〜

【感想】
1作目以上だと思います!
良くまとまっていて、鈴蘭愛が伝わる!

前回も書きましたが、
やっぱり25期生の時代を映画化して欲しい・・・
今回出た、1年の美藤竜也は後の四天王!
坊屋春道や九能龍信との戦い友情を
実写化して欲しい。
お願いします三池監督!
待ってます!

って程々にして、
漫画好きでも納得の作品。
1作目とあわせて是非見てください。


【あらすじ】(ネタバレあり)
源治は鈴蘭のプール横に座りタバコを吸っていた。
そこに現れたリンダマン。
タバコを捨てた源治は、リンダマンに襲い掛かった。
屋上では、伊崎や牧瀬がそれを見ていた。
教室の窓からは、多摩雄たちも行方を見守る。
しかし・・・
あっさりと返り討ちにあう源治。

源治が負けたのを見て、
三上兄弟は言う。
「ま〜た、負〜けた〜。」
その勝負は、鈴蘭の賭けの対象となっていた。
何度も源治に賭け続けていた多摩雄。
源治が負けたのを見て、戸梶は多摩雄に言う。
「悪いな芹沢。ツケでもいいんだぞ。」
そんなやり取りの中、筒本は言った。
「何やってるんですかね〜。」
「リンダマン倒しても、
鈴蘭制覇には関係ないのに。」
それに対して時生は答えた。
「リンダマン倒さねえと、
  テッペン獲った気にねれねえんだろ。」
「体は限界来てても、心は折れてねえ。」
「あいつの中で、
 リンダマンとの戦いは続いてるんだよ。」
横から戸梶が口を挟んだ。
「滝谷が負けてくれれば、
   また俺たちにチャンスはやってくる。」
「阪東の横槍がなければ、
         完全に俺たちが勝ってた。」
「なあ芹沢・・・」
芹沢は何も答えなかった・・・


百舌ヶ浜少年院から釈放になった独りの男。
その足で向かったのは墓地であった。
ある墓の前で呟いた。
「死んで詫びるしかねえってか・・・」
「生きてる価値もねえってか・・・」
その時・・・
「川西昇。」
「待ってたぜ。」
「2年前お前がナイフで刺し殺した
          美藤真喜雄さんの後輩。」
「鳳仙の的場だ。」
同時に川西を取り囲む鳳仙学園の集団。
「けじめ付けようぜ。」
その言葉を合図に、鳳仙の集団が川西に襲い掛かる。
川西は慌てて背を向けて走って逃げた。
逃げた先は、多摩雄たち鈴蘭メンバーが戯れる場所。
逃げて来た川西を見て、時生は呟いた。
「川西さん・・・」
そして、川西に近寄る多摩雄たち。
追ってきた鳳仙の集団。
鈴蘭のテリトリーと分かり足を止めた。

的場は言う。
「芹沢〜。」
「お前、川西かばうつもりか?」
時生が返す。
「鈴蘭と鳳仙は休戦協定を結んだはずだろ。」
的場は言う。
「俺等はこいつが出てくるのを、
           ずっと待ってたんだ。」
「そいつは退学になった只の人殺しだ。」
「鈴蘭じゃねえ。」
「義理立てる必要ねえだろ。」
それに対して多摩雄は答えた。
「義理はねえが、場所が悪りい。」
「ここでの事は、俺等が決める。」

そのタイミングで、源治や伊崎たちが現れる。
源治は、多摩雄と的場の間に立ち聞いた。
「お前等、何やってんだ?」
時生が源治に言う。
「お前には関係ねえ。」
源治は多摩雄に向かって言う。
「カッコつけんな。貧乏人。」
そのやり取りを聞いた、鳳仙の1人が言った。
「こんな奴に、貧乏人呼ばわりか?」
「鈴蘭の頭も舐められたもんだな・・・」
その言葉を聞いた源治は、その男を殴った。
直ぐに源治を止めた時生。

しかし既に遅かった・・・
それを見た的場は笑みを浮かべながら言う。
「君も鈴蘭?」
名前を名乗った源治と同時に、忠太が付け加えた。
「鈴蘭の頭だよ。覚えとけ!」
それを聞いて真顔に戻った的場は、芹沢に言う。
「こいつのおかげで、休戦協定は破られた。」
「これで、鳳仙と鈴蘭はまた戦争になる。」
そう言い残すと、一旦退いた鳳仙集団。

鳳仙集団が帰ると、多摩雄は源治に言う。
「お前、何やったか分かってるのか?」
「新参者に、鈴蘭の看板は重てえな・・・」
川西のことも、休戦協定のことも分からない源治。
源治は何も言わずに、只タバコを吸っていた。

〜〜2年前〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
鈴蘭と鳳仙は闘っていた。
鈴蘭の頭であった川西。
鳳仙の頭であった美藤。
鳳仙に押される鈴蘭。
美藤の強さに、川西は刃物を出した.
「鈴蘭はな〜。」
「負けねえんだよ。」
そう言って美藤の腹にナイフを刺す。
それが致命傷となり美藤は亡くなった。
もちろん川西は少年院送りとなった。
その後、さらに両校の争いは加速した。
更に死人が出てもおかしくない戦い。
そこで両校は、休戦協定を結ぶことにしたのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
いつものクラブで、休戦協定の話を聞いた源治。
『どんなことがあっても破っちゃならねえ。』
『どんな奴もそれだけはきちんと守ってきた。』
自分の浅はかな行動に黙り込んでいた。


次の日。
鳳仙では頭の鳴海が皆を集めて話していた。
「休戦協定は破られた。」
「芹沢って言う重しが取れて、
          中はおそらくガタガタだ。」
「鈴蘭叩くぞ。」
その中には、鈴蘭から転校してきた鷲尾もいた。
鳴海は1年の竜也を呼んだ。
美藤の弟である竜也。
鳴海は竜也に向かって言った。
「鈴蘭を獲る。」
「お前も来い。」
それに対して竜也は返す。
「俺は遠慮しておきますよ。」
「兄貴は幸せもんだ。」
「こんな風に慕われて。」
「鳴海さんには感謝してますよ。」
「美藤真喜雄の弟ってだけで、
 1年の俺を幹部扱いにしてくれたんですから。」
そう言うと、そのままその場を去った・・・

鈴蘭では、時生に呼ばれた源治が、
多摩雄、時生、源治の3人で話をしていた。
時生が話を始めた。
「GPSと芹沢軍団。」
「手を組んでくれねえか?」
「きっと鳳仙は攻めてくる。」
「俺たちが手を組まねえと、
     今の鈴蘭じゃ潰されちまう。」
「もうどっちが上とか下とか、
    そういう問題じゃねえんだよ。」
その話に源治は答えた。
「俺達はお前達に勝ったんだ。」
「俺がリンダマン倒したら鈴蘭は1つだろ。」
それを聞いた多摩雄は源治に言った。
「俺はお前を頭だと思ったとこは一度もねえぞ。」
それを聞いて源治は、
「あんなハゲ集団。GPSだけで十分だよ。」
そう言って、その場を去ろうとする。
そんな源治に時生は言う。
「鳳仙舐めんなよ。」
「あいつら半端じゃねえぞ。」
足を止めた源治は返した。
「時生。」
「あんま無茶すんなよ。」
「頭にでけえ穴あけて脳みそ弄ったんだろ?」
その言葉には同感する多摩雄だった・・・
纏まりのある鳳仙と纏まらない鈴蘭・・・


難を逃れた川西は矢崎組に、拳を尋ねていた。
組長に渡世の掟を破った話を聞いた川西。
川西は組長に聞いた。
「その組長を俺が殺ったら、
あんたの組に入れてくれるんすか?」
「俺が殺ったら、幹部にして下さい。」
組長は言った。
「ガキが粋がって笑わすんじゃねえぞ。」
「お前、拳の墓参りに言って来い。」
「話はその後だ。」

川西は拳の墓のあるはずの住所へ向かった。
そこには墓はなく、小さな工場があった。
中をのぞくと、そこで拳が働いていた。
川西に気がついた拳。
拳は川西と昔話を始めた。
しばらく笑い話を続けた2人だったが、
川西が拳に突っ込んだ。
「拳さん。何があったんだよ?」
拳は答えた。
「俺はヤクザに向かなかった。」
「ってことなのかな〜?」
それを聞いた川西は過去を話す。
「俺は後悔してねえ。」
「美藤のことだよ。」
「鈴蘭の負けが見えてた・・・」
拳は答えた。
「だからって言って、
 刃物振り回していいってことにはならねえぞ。」
川西は言い返す。
「鈴蘭背負った俺の責任だったんだよ。」
「やるしかなかったんだよ。」
それに対して拳は言う。
「俺は後悔してる。」
「あの時、
 お前から刃物取り上げられなかったことがな〜。」
川西は背を向けて呟いた。
「もう引き返せねえよ。」
「負け犬にだって意地はあるんだ。」
そう言うとそのまま、その場を後にした。
拳はただ、川西の背中を見ていた・・・


源治たちは鳳仙に対抗すべく、
GPSを拡大させようと仲間集めに翻弄していた。
増えない仲間に、源治は伊崎に聞く。
「勝った奴がテッペンなんじゃねえのかよ?」
伊崎は答えた。
「鴉が簡単に群れねえって、
       お前も分かってんだろ。」
しかし対鳳仙戦は近づき、
GPSの決起集会が開かれることになった。
三上兄弟は潔くGPS参加を決めた。
三上兄弟は時生、
「時生君。」
「頭割れたら、セメダイン!」
そう言ってセメダインを渡して芹沢軍団を去った。


とうとう鳳仙学園は動き出した。
鈴蘭が別々になったところを襲い始めた。
筒本は凌が率いる軍団に・・・
戸梶は隼人が率いる軍団に・・・
牧瀬、三上兄弟、忠太は、
鷲尾率いる軍団に・・・

多勢に無勢の戦い。
それでも闘う鈴蘭の猛者たち。
筒本が重症となり、戸梶も深手を負った
牧瀬たちは、両方引けを取らずに闘ったが、
追い詰められた鷲尾は刃物を取り出した。
そこに現れた鳴海。
鷲尾を殴って言った。
「男は素手だろ!」
「2度と俺の前で刃物を振り回すんじゃねえ。」
そして牧瀬に向かって言う。
「さすが鈴蘭だな。」
「折れねえ・・・」
「体調いいときにタイマンでケリつけよう。」
牧瀬は言った。
「俺は今が絶好調だよ。」
そう言って鳴海に襲い掛かるが、
ボロボロの牧瀬は一発で鳴海に仕留められた。
何とか立ち上がろうとする牧瀬。
それに追い討ちをかける凌。
牧瀬は倒れた・・・
鳴海は牧瀬に聞いた。
「強ええのか?滝谷源治ってのは?」
「会ってみてえな〜」
「芹沢倒した男に・・・」


次の日、事情を知り怒る源治。
今にも動き出しそうな源治に伊崎は言った。
「鳳仙の宣戦布告だ。」
「お前までやられてたら、鈴蘭は終わってた。」
源治は返した。
「あんなハゲどもにやられねえよ。」
伊崎は続けた。
「俺が言ってんのは、
      お前が鈴蘭背負ってるってことだ。」
「もっと自覚持て。」
源治は返す。
「だったら何だよ。」
「お前にくれてやるよ。」
伊崎は怒った。
「ふざけんな!」
「俺はお前に賭けたんだ。」
「がっかりさせんな。」
「何とか鈴蘭まとめねえと、鳳仙に潰されっぞ。」
「ちょっと預けろ。」
「俺がいいって言うまで動くな。」
そう源治に伝えた伊崎は
その足で多摩雄のもとへ向かった。
そして多摩雄に向かって話す。
「芹沢つら貸せ。」
「俺が勝ったらGPSに入れ。」
多摩雄は聞いた。
「滝谷のためか?」
伊崎は答えた。
「何なら別の理由でも構わねえ。」
「鈴蘭に入ってからずっと、
        景色が綺麗に見えたことがねえ。」
「何かぼやけてやがると思ったら、
        そこにはいつもお前が立ってた。」
そう言うと多摩雄に殴りかかった伊崎。
伊崎も強いが、それ以上の多摩雄。
お互いボロボロになりながらも、
最後は多摩雄のドロップキックに敗れた伊崎。


川西は矢崎組に戻っていた。
墓参りが終わったと言う川西に、組長は聞いた。
「考え変わんねえか?」
「お前にはこの家業は無理だ。」
川西は聞き返す。
「俺はヤクザにはなれねえってか?」
組長は答えた。
「逆だよ・・・」
「ヤクザに生きれねえ奴が、カタギなんだよ。」
「どんな馬鹿でも、カタギにはなれんだよ。」
それを聞き、諦めて組を後にした川西。
川西に目をつけたのは矢崎組の若い衆。
「親父は、ああは言ってるが、
   ここのところ劉生会が幅利かせて
            シノギがきつくてよ〜。」
「親父体壊して、そう長くはねえんだよ。」
「劉生会の頭獲りゃ〜、
       幹部の芽もあるってことだよ。」
そう言って、裏で川西に手を回したのだ・・・


どうして良いか分からず、1人クラブで飲む源治。
飲みすぎる源治を止めたルカ。
その時マスターに呼ばれた源治。
店の下に行くと、源治の親父が居た。
「ガキが酒に頼って、女に弱音か?」
「鈴蘭獲るって、
  偉そうな事ぬかした割には、
     ずいぶんみっともねえな・・・」
「お前、どんなパンチもってるんだ?」
「パンチみしてみろよ。」
「撃って来い。怖いか?」
そう言って挑発をする親父。
怒った源治は父親に殴りかかった。
しかし、一発でカウンターを喰らって倒れる源治。
父親は倒れた源治に言った。
「酔ってる割には良いじゃねえか。」
「でも、それじゃダメだ。」
「てめえのパンチには怒りしかねえ。」
「愛がねえ。愛が・・・」
「担ぐ人間が居て、初めて神輿の上に立てんだよ。」
「てめえの事しか頭にねえ奴に、人は束ねらんねえ。」
そう言って帰る親父。

残された源治は、身も心もボロボロだった。
慰めるルカにも、そっけなく対応して店を後にした。
店を出てタバコに火をつけようとした源治。
しかし、ライターが付かない・・・
通りすがりの男が火を差し伸べる。
火を差し出したのは鳴海だった。
真っ直ぐに源治の目を見た鳴海。
何も言わずにそのまま、2人は別方向へ歩き出した。

先に店を出ていた源治の親父。
親父は飲み屋街の路地で、
何者かに撃たれ病院へと運ばれていた。
源治は、その話を聞き病院へ足を運んだ。
意識の無い親父に源治は言った。
「何寝てんだよ。」
「まだ一発も入れてねえんだよ。」

組長を銃撃したのは川西だった。
完全に殺しきれなかった川西に、
組の若い衆から連絡が入る。
「相手はまだ生きてるぞ。」
「回復して喋られたら、全部終わりだ。」
「病院行ってとどめさして来い。」

そのころ田舎でラジオを聞いていた拳。
ラジオで流れる銃撃のニュース。
何かに気がつき直ぐに、町へと向かうのだった。


鳳仙では、鳴海と竜也が話していた。
鳴海は聞いた
「なんで兄貴の敵討ちに興味ねえ?」
竜也は答えた
「兄貴は死んでない。」
「俺の中でまだ生きてる。」
鳴海は言う。
「そうか・・・」
「鈴蘭叩くことが、
   俺と真喜雄さんの悲願だった。」
「ならそいつを、
  俺とお前で果たそうじゃねえか。」
竜也は言い返した。
「鈴蘭は俺の代で獲る。」
「それまで、
俺は俺のやり方で鳳仙を強くしていきますよ。」
「兄貴がいたころよりも強く。」
「そして俺は兄貴を越える・・・」
それを聞いた鳴海は言った。
「さすがだな〜。」
「でも、今の鳳仙も強ええぞ。」
「芹沢多摩雄はすげえ男だ。」
「その芹沢倒した滝谷源治にも会ってきたが、
                 奴も只者じゃねえ。」
「それでも俺たちは勝つ。」
「王者に君臨して鳳仙をお前に渡してやるよ。」

そのころ源治はリンダマンと闘っていた。
返り討ちにしたリンダマンは源治に言う。
「お前の敵は俺じゃない。」
「全部倒してゼロになれ!」
倒れた源治は多摩雄に運ばれて
牧瀬たちの前で目を覚ました。
「死んだかと思ったよ。」
そう言う牧瀬に対して源治は呟いた。
「本当に死んでればよかったよ・・・」


結束が固まる鳳仙と、煮え切らない鈴蘭。
そんな時に鷲尾が独断で抗争に火をつける。
鷲尾が鈴蘭の体育館に火をつけたのだった。
牧瀬は源治に言う。
「行くぞ、源治〜。」
それに対しても、一切反応しない無言の源治。
それを見て時生は言う。
「どうした〜。」
「悔しくねえのかよ。」
源治は呟く。
「もともとオンボロだもん。」
「対した事ねえ・・・」
それを聞いた時生は言った。
「俺が肩付ける。」
源治は止めるように返した。
「そんな頭のお前が行ってどうする?」
源治の態度に時生は怒り、
源治の顔を殴った。
それでも源治は同じ言葉をくり返す。
「そんな頭のお前が行ってどうする?」
時生は何度も源治を殴った。
それでも時生の頭を気にして手を出さない源治。
「殴れよ〜。おい源治。」
時生は何度も同じ言葉を繰り返し殴った。
その言葉に、源治は返した。
「分かったよ。」
「殴って寄るよ。」
「死んでも恨むなよ。」
そう言って拳を振りかぶる源治。
その拳を止める多摩雄。
「どいつもこいつも、うるせえんだよ。」
源治はそう呟き、その場を後にした。
1人になった源治に、多摩雄は声をかけた。
「お前、何のために鈴蘭に来た?」
「お前が来て、
1つになりかけていた鈴蘭を
あっさり二分してバラバラにした。」
「力だけで鈴蘭が1つになるとでも思ったか?」
「半端な気持ちで背負ってんじゃねえぞ。」
源治は一言だけ多摩雄に返した。
「鴉の生き様、見せてやんぞ。」


次の日、源治は動いた。
鳳仙学園に向かったのは、
源治、牧瀬、忠太、三上兄弟の5人。
それを待ち受けた、鳴海は言った。
「鳴海大我だ。」
「始めて会った気がしねえな・・・」
源治は聞いた。
「うちに火をつけたのはお前等か?」
鳴海は返す。
「さあな・・・」
源治は続けた。
「それを答えと獲っていいんだな・・・」
「ぶっ潰す。」
鳴海は聞く。
「おもしれえ。」
「場所は?」
源治は答えた。
「ここしかねえだろ。」
「次は、お前等の城が潰れる番だ。」
そう言うと、
源治は鳴海の口にタバコを咥えさせ、
そのタバコに火をつけて続けた。
「借りは返しとく。」

鈴蘭に戻った源治。
鈴蘭中が、明日の鳳仙との戦争の話で
持ちきりになっていた。
そんな時に突然、校内放送が流れた。
それは源治の声だった。
「あ・・あ・・その〜・・・」
「滝谷です・・・」
「こういうのあまり得意じゃないんで
     うまく伝わっか分かんねえけど・・・」
「俺は、自分はずっと強い男だと思ってた。」
「大嫌いな親父越えたくて・・・」
「自分がどう思われてるのか試したくて・・・」
「この鈴蘭に来た。」
「まあ、このざまだ・・・」
「その親父は今、打たれて病院のベットで寝てる。」
「そんなクズみてえな親父から教えられた気がする。」
「人は、立ち止まれない。」
「自分の信じた道を進むしかないんだ。」
「人に頭下げたことねえから、
   どう言ったら伝わるのか分かんねえけど・・・」
「明日は鳳仙を潰しに行く。」
「みんなの力がいる。」
「力を貸して欲しい。」
「無理して来いとは言わねえ。」
「ただ、力を貸して欲しい。」
「以上・・・」


川西は病院に居た。
源治の親父のトドメを刺すつもりだった。
そして病室に入ると拳銃を向けた。
その時・・・
「やめろ〜」
川西を止めに駆けつけた拳だった。
間一髪で止めた拳。
まだ撃とうとする川西に言った。
「どうやら間に合った見てえだな。」
「ニュース知ってな〜。ピンと来たよ。」
「お前の仕業だってな。」
「2度と馬鹿な真似はさせねえぞ。」
川西は怒鳴った。
「どけ!」
「こいつ殺ってな〜。」
「派手に死んでやるんだよ。」
拳は言い返した。
「命の重さ分からねえのか?」
「俺たちは確かに強い人間じゃねえ。」
「だけどな〜」
「生きる意味や価値はあるんだよ。」
「人生はな〜。勝ち負けだけじゃねえぞ。」
「お前には、お前にしかヤレねぇ事がある。」
「お前は確かに、
    人がやっちゃならねえことをやった。」
「だからよ。俺は簡単には言わねえ。」
「一からやり直せなんてな〜。」
「だけどよ〜
   もがき苦しんで、歯食いしばって、
          ドロにすがるだって生きろ。」
「そん中でよ。生きる意味や価値は一緒だ。」
「もう逃げるなよ。」
「お前1人でできねえなら、
          俺が手伝ってやるからよ。」
その時、組の若い衆が駆けつけた。
川西に拳銃を突きつけ取り押さえた。
それに対して拳は頭を下げて言う。
「勘弁してください。」
「こいつは関係ないです。」
「こいつには教えなきゃいけない事があるんです。」
「伝えなきゃいけない事があるんです。」
聞く耳を持たない組の若い衆。
その時、意識を戻した源治の親父。
「うるせえよ。」
「片桐・・・」
「病人の前では静かにしろよ。」
「てめえには、2度も命を助けられた・・・」
「今回だけは目つぶってやる・・・」
「跳べよ。」
「鴉・・・」
拳は泣きながら深く頭を下げた・・・


戦争当日。
集まった人数は40名だけだった・・・
そこに伊崎に声をかけられた1年の集団が来る。
束ねるのは、桐島、本城、杉原の3人トリオ。
しかし集まっている人数を見て愕然とし言う。
「結局、滝谷源治には誰もつかねえってことか。」
「芹沢がまとめればもう少し集まったろうに。」
「出席はとったぞ。」
「顔出しただけでも十分だろ。」
「悪りいが、無駄死にはごめんだ。」
そう言って、そのまま立ち去った1年集団。
それを見ていた源治が口を開いた。
「解散!」
「解散しよう。」
「勝てねえ戦争やってもしょうがないだろ。」
「GPSはここで解散だ。」
源治を止める忠太。
それでも耳を貸さずに言った。
「俺達はやるまえに負けたんだよ。」
「違げーか・・・」
「俺が負けたんだ・・・」
そう言うと、その場を後にしようとする源治。
追いかけ止める忠太。
そんな忠太を源治は殴り倒して言った。
「死にたきゃ勝手に死ね。」

源治が去った後。牧瀬は呟いた。
「GPSも終わったな・・・」
その言葉に伊崎は言い返す。
「違げえだろ。」
「お前の知ってる滝谷源治ってのはどんな男だ。」
「俺達に無駄な血流させたくねえんだろ。」
その話を聞いた芹沢軍団も話していた。
源治が1人で乗り込む気だと・・・
時生は源治を助けようと話す。
「源治は鈴蘭背負って動いてんだぞ。」
それに対して戸梶は反論した。
「勝手に背負ってるだけだろ。」
その時、三上兄弟が芹沢軍団に現れた。
そして笑いながら時生に言った。
「ついにセメダイン使うときがきましたね。」
「時生くん!」
そのやり取りを聞いていた多摩雄は笑みを浮かべた。

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皆の想定通りに、源治は1人で鳳仙へ向かっていた。
鳳仙は鈴蘭を待ち構えていた。
1人校庭に入った源治。
鳴海は1人の源治を見て言う。
「何の冗談だ?」
続けて的場が言った。
「白旗振って来い。」
源治は返す。
「笑わせんじゃねえよ。」
「てめえらなんかな・・・」
「俺1人で十分だよ。」
と同時に1人で立ち向かった源治。
数十人・数百人いる軍団が源治に襲い掛かる。
その様子を見ていた竜也が鳴海に言った。
「あいつが1人出来たんだったら、
 タイマンはって決着付けるべきだろ?」
鳴海は返した。
「青いな・・・」
「お前には、あいつの本当の力が見えてねぇ。」
その言葉と同時に、鳳仙の校庭に入って来たGPS。
「ほら・・・」
しかし鳴海も予想外な展開が起こった。
芹沢軍団も同時に現れたのだった。

鳳仙のハゲ軍団を前に多摩雄は言った。
「うちの大将に
ずいぶんな事してくれるじゃねえか。」
その言葉を聞き、時生や戸梶、牧瀬は笑った。
逆に真顔に戻ったのは鳴海だった。
そして決意したように竜也に言う。
「しっかり見とけよ。」
「1年坊主。」
続けて鳴海は源治に向かって言った。
「滝谷源治。」
「屋上まで上がって来い。」
「そこでタイマンだ。」
その言葉を聞いて、源治は吠えた。
「ウォー。」
その声が合図となり、
鈴蘭の集団が鳳仙集団に襲い掛かった。


両校共に引けを獲らずに校庭で殴りあう。
その中で、多摩雄が声をあげた。
「おい!滝谷を屋上に連れて行くぞ!」
その声を合図に校内になだれ込む鈴蘭。
しかし、鳳仙の幹部たちも異常な強さを見せた。
特に鳴海は凄かった。
上に上がろうとする鈴蘭の集団を倒し続けた。

その中、とある教室に入り込んだ牧瀬。
追いかけてくる大量の鳳仙軍団。
その中で握り飯を食べていたのは鳴海。
ハゲ集団に向かって言う。
「お前等よ。こいつ俺の客だからよ。」
「他でやれ。他で。」
その言葉を聞いて教室を後にする集団。
2人になった教室で、
鳴海は笑みを浮かべて牧瀬に聞いた。
「体調はどうだよ?」
牧瀬は答えた。
「だから、絶好調だって言ってんだよ。」
そう言って殴り合いを始める2人。
牧瀬も強いが、鳴海の強さは半端なかった。
何度も立ち上がる牧瀬。
そんな牧瀬に敬意を評する鳴海。
しかし鳴海の圧倒的な強さに倒れた牧瀬だった。

屋上を目指す滝谷は集団に囲まれていた。
助けに入ったのは戸梶だった。
「滝谷。」
「お前は上にあがれ。」
「ここは俺が仕切る。」
そして伊崎に向かって言った。
「絶対滝谷屋上まで行かせろよ。」
そう言うと笑みを浮かべる戸梶。
そして以前に自分を襲った隼人と戦う。
「その顔忘れてねえぞ。」
「俺は金髪が嫌いなんだよ。」

時生も闘っていた。
集団に襲われて、倒れた時生は頭を打った。
ポケットに入っていたセメダインを取り出して、
握り締めた時生・・・
「そんなわけねだろ!」
「簡単には割れねえぞ!」
と叫ぶと、吹っ切れたように集団を倒し続けた。


上階まで進んだ、源治と多摩雄と伊崎。
待ち受けるのは的場。
伊崎は源治に
「お前に託してよかったわ。」
「行って来い。」
そう言って、源治と多摩雄を送り出した。
そして的場との戦いが始まる。

残すは屋上までの階段。
源治と多摩雄の2人が上っていると、
階段の途中で待っていたのは凌。
凌は二人に言った。
「待ちくたびれましたよ」
多摩雄は聞いた。
「お前か?筒本やったのは?」
凌は多摩雄の話を聞き流して言った。
「僕、あなたに憧れてるんです。」
「だから、鈴蘭の芹沢倒した男と呼ばれたい。」
多摩雄は源治に行った。
「滝谷。お前は行けよ。」
「こいつ俺にやらせろ。」
それを聞いた源治は、
「お前。はずれクジひいたぞ。」
と凌に言って、屋上への階段を上り始めた。

屋上にたどり着いた源治。
そこで待っていた鳴海。
鳴海は源治に言った。
「よく来たな。」
「鈴蘭打倒は美藤真喜雄と俺の悲願だ。」
「てめえ叩きのめして、その夢果たす。」
こうして2人のタイマンが始まった。


両校ボロボロになりながらも、
鈴蘭軍団が勝利の雄叫びを上げ始めていた。

多摩雄と闘う凌は強かった。
圧倒的に攻撃を続ける凌。
一方的な戦いに凌は呟く。
「鳴海さんも、買いかぶりすぎだよ・・・」
しかし倒れても何度も立ち上がる多摩雄。
殴られながらも凌に向かって行く次第に追い詰める。
そして、ついに殴りかかる凌の拳を握った。
そして多摩雄は凌に言う。
「喧嘩にも限度があるでしょうが・・・」
「やっべ・・・楽しい・・・」
その時点で凌はビビッていた。
最後は多摩雄の空中回し蹴りで・・・

屋上で戦う源治と鳴海。
ほぼ互角の戦いの中で、ボロボロになっていく2人。
その時、鷲尾が屋上に現れた。
「滝谷〜。」
「テッペンを獲るのは俺だ。」
そう言うと刃物を取り出し、源治に襲い掛かる。
鳴海が止めようとするが、
その前に鷲尾を蹴り飛ばしたのは竜也だった。
倒れた鷲尾に歩み寄る鳴海。
「まだ分からねぇのか?」
「よく見てろ!」
そう言って再び源治と向き合った。
「ケリ付けようぜ!」
そう言って再び殴り合いが再開する。

凌を倒して屋上に上がってきた多摩雄と、
竜也、鷲尾が勝負の行方を見守った。

壮絶な戦い・・・
最後の立っていたのは源治だった。
鳴海の勝利した源治は
笑みを浮かべて多摩雄に歩み寄った。
倒れそうな源治を抱えて多摩雄は言う。
「世話がやけるな、うちの大将は。」
源治は返した。
「うるせえ。」
「肩借りんぞ。」

倒れたまま起き上がれない鳴海。
そんな鳴海に竜也は言った。
「兄貴の夢を担いでくれてありがとう。」
「今度は俺があんたの夢を担ぐ番だ。」
そして心に決めた。
『待ってろ。鈴蘭・・・』

鳳仙に勝利した鈴蘭の面々の顔は痣だらけで、
傷の無いものは、いなかった。
しかし、皆には清清しい笑顔があった。


それから数ヶ月・・・
卒業の季節がやって来た。
屋上にある落書き。
頂上と書かれた直ぐ下には、
赤文字でGPSと書かれ、
その直ぐ下に大きく滝谷源治の名前が書かれていた。
その下に源治の卒業証書が貼り付けられ、
直ぐ斜め下に多摩雄の卒業証書が張られていた。

学校を後にした鈴蘭を代表する面々。
時生は言った。
「アッという間だったな。」
「色々あったけどアッという間だ。」
多摩雄は行った。
「また、新しい奴等の時代がやってくる。」
そんな話をしながら、皆が向かった先には
多くの人だかりが・・・

その中心には向かい合う、源治とリンダマン。
多摩雄は源治に向かって言う。
「源治。」
「お前に賭けてんだからな。」
「負けんなよ。」
多摩雄を見て笑みを浮かべた源治。
そして何も言わずに、リンダマンと向き合った。
リンダマンは源治に言った。
「今日で最後か・・・」
源治は答えた。
「卒業祝いには持って来いだ。」
リンダマンは返した。
「花を持たせるつもりはねえぞ。」
源治はタバコを捨てて言った。
「いらねえ〜よ!」
と同時にリンダマンを殴った源治。
リンダマンは始めて膝をついた。
立ち上がったリンダマンは呟いた。
「これだから鈴蘭は面白い・・・」
それを聞いて源治は微笑んだ。


〜拳のナレーション〜
『いいじゃねえかよ。鴉で・・・』
『カゴに入れられてよ・・・』
『跳ぶことも忘れちまう、
 かわいそうな鳥に比べりゃ。』
『ずっーと、いいじゃねえか。』
『俺は鴉で十分だぜ。』


(終わり)


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