2014年10月01日
それでもネタバレが嫌われるのはなぜだろう?
Spoiler Alert by Jason Eppink
映画を見ると、どんな内容だったのかを人に話したくなりますよね。
人間には、自分が持っている情報を他人に伝えたくなる衝動があるので、誰かに話しを聞いてほしくなるわけです。
しかし、相手がその映画をまだ見ていなかった場合、「ネタバレだ!」と怒りを買うことになりかねません。
ところが、ネタバレは必ずしも悪いものではない、という研究報告があるんです。
実験参加者に、短い物語を読んでもらって、どのくらい面白かったかを回答してもらいます。
このとき、物語のオチの部分を含むあらすじを先に見せてしまうんですね。
これは完璧なるネタバレですから、普通だったら物語の面白さを台無しにしてしまうと予想できるんですが、事実は全く逆。
物語の面白さは、ネタバレをしなかった場合よりもアップしたというのです!
オチが全ての推理小説であるとか、意外などんでん返しがあるような物語でも、ネタバレによって面白さが増幅されました。
物語ではなく、ジョークを使った研究もあります。
その研究では、ジョークのオチの部分に含まれる単語を、一つだけ先に教えてしまいます。
単語が一個示されるだけですから、どんな落ちなのかはわからないので、ネタバレとはちょっと意味が違うのですが、それだけでオチの面白さがアップしたとか!
ついでながらオチの部分を読みやすいフォントで表示するだけでも面白さをアップさせる効果がありました(^^;
物語を使った研究と、ジョークを使った研究では状況がちょっと違うので、背景にある心理的なメカニズムも違っているかもしれません。
でも、結末に関する情報を先に教えてしまうことが、面白さを台無しにするものではない、という点では共通しています。
しかしです。
どうしてネタバレは悪いものだという常識が世間に広まっているのでしょうか?
ネタバレが面白さをむしろアップさせるのだとすれば、むしろ歓迎されるべきもので、忌み嫌われるものではないはず。
でも、ネタバレすると嫌われてしまうんですよね。
ネタバレをすると、物語の面白さはアップするけれど、相手の怒りを買うことになる。
それが何故なのかは、今回紹介した研究からはわかりません。
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