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2017年10月02日
小池百合子の本心
選挙が大変なことになっている。
安倍首相が、姑息なやり方で(森、加計隠し)解散を打って出れば、その話題を一掃するような小池劇場が始まる。傍目には面白いが、これが我がこくの国政選挙かと思うと、ちょっと哀しい気もする。
いずれにしても、自分が直感的に感じていた政治家の気質が、こうも当たってくると、気持ち悪い。
そもそも安倍しは首相になるべきではなかった。この人が2度も首相になってしまったことがそもそもの誤りだ。
安部氏が気に入らないのは、右寄りの主張もそうだが、それよりも、基本的にこの人は、自分以外の国民に平等な福祉を考えるなどと言う意識がない。安倍氏の本質は、自己満足的な名声と、自分の政治家生活の快適さだけである。第1次安倍政権で、神経症で腹を壊したということで辞任した安倍氏。潰瘍性大腸炎という難病だと、後に言及されたが、それは嘘だと思う。身近にこの病気の人間が何人かおり、病気については色々調べたが、安部氏の症状はこれに合わない。そもそも投薬のみならず、食事制限が不可欠のこの病気に、政治家の生活は不向き。それをこんなに長く続けることはあり得ない。第1次の時のように、短命で健康を害してやめるというのがリアルな結果だ。一方神経性の大腸炎は、最近いい薬も出来て、投薬でコントロール出来るようになっているので、安倍氏の症状はこれに合っている。ちなみに、潰瘍性大腸炎は、原因不明の難病で、この病気を認定するには、大腸の内壁に炎症があること、その他の同様の症状の病気、例えば大腸癌などの可能性がないことを確認していって、最後にどれにも該当しないとなると、初めて潰瘍性大腸炎の診断が下る。つまり特定が非常に難しい病気である。おそらく素人目には、神経性の大腸炎の区別がつきにくい。
あのときの針のむしろの国政運営に安部氏はうんざりしたのだろう。だから体調を崩した。しかし名誉欲というか、代々の政治家家系内のプレッシャーか、どうしてももう一回総理になりたかった。そして今回は諸般の事情もあり、第2次安倍政権が発足してしまった。
これには、第1次より慎重な政権運営が不可欠だったが、それが当初うまくいった。しかし、このことに気をよくした安倍政権のたがは外れ、暴走したのが現在の姿。
国民の多くはもうやめて欲しいと思っているに違いない。
実際、世論調査をすると、自民党の支持率はそれほど落ちていないのに、安倍首相に信頼が寄せられないという意見が多い。
つまり、自民党が解散前に前倒しで総裁選挙をして、安部氏以外の人物を総裁にして、選挙に臨めば、きっと楽に勝てたと言う事だ。現在公認候補として有力なのは、岸田氏と石破氏だが、現在の世界の情勢を考えれば、どちらでも可能(新鮮みを出すなら石破氏)だろう。どちらも謙虚で、自制の効いた政治家だから、新しい首相としては期待できるだろう。少なくとも安倍続投よりはずっといい。
この辺りを鑑みて、小池氏の考えを思考してみる。
小池氏は端から政権交代は考えていない。実際、民進党の候補を抱き込んでも、過半数以上を獲得する可能性は薄い。例え300人近い公認候補を立てたとしても、全部が当選するわけではない。小選挙区制では、自民党が強ければ勝てない。そもそも共産党とは組めないことはわかっているのだから、必ず共産党が対立候補を出してくる。野党は一つにはまとまらない。となれば、やはり過半数は厳しい。
こうなると、小池氏が望んだのは、政権交代ではなく、国会でキャスティングボードを狙う議員数ではないかと思う。
かつて民主党がそうだったように、右から左まで幅広い意見を持つ党は、やがて統制が効かなくなる。民進党がそれで空中分解状態だったことを考えれば、それを丸ごと希望の党で抱き込むなどあり得ない。そんなことをしたら、希望の党の評判も落ち、統制も効かなくなる。
最初から小池氏が民進党の一部しか入党させないつもりだったのなら、やはり過半数の候補者を作るのは難しいだろう。
ちなみに、世論調査を見ても、小池氏が行っている希望の党入党希望の民進党議員への精査には、共感する意見が多い。小池氏の行動には有権者からの理解があるわけだ。
小池氏の考えは、今回の選挙だけを見ているのではなく、もっと息の長い話だろう。
だから今回の選挙後の国会で、首班指名に小池氏の名前を書く必要は無い。
では、希望の党は誰の名前を書くのか。
それはおそらく自民党の議員。石破氏の名前だろう。
小池氏と石破氏の関係は悪くない。石破氏なら、国政と都政の連携はスムーズだろう。小池氏は、少なくともこの先3年は都知事を行い、実績を重ねる。その間に、希望の党の基盤も固める。国政と連携が取れれば、オリンピックも、東京をアジアの金融都市にするための特区作りもスムーズだろう。豊洲問題も、国の援助や連携があれば、方策の幅は広がる。
当然石破氏の後の総理は小池氏が狙う。石破氏から継承することになるために、もしかしたら、希望の党は、自民党に合流しているかもしれないが、いずれにしてもこのときには小池氏は国会議員に戻って首相を狙う。もしこのときその目がなければ、都知事をもう1期すればいい。
国民の多くは、安定した政権、そして国民の意見を謙虚に聞く内閣が希望だ。
となると、政権を取るのは自民党で良く、しかし首相は謙虚でまじめな人がいい。
現在の社会情勢を考えれば、石破氏は適当な候補だろう。しかし党内の安倍支持派(安部について行けばいい目が見れると思う自民党議員)を打破しないと石破氏は自民党総裁になれない。安部氏は国民には見限られているが、安倍支持の自民党議員はまだ残っている。残念ながら、安部氏には、自分より優秀な議員を扱う手腕が無い。従って、安部氏の周りには、彼の友達と、彼について行くしか能の無い議員しか存在しない。このような面子で政権を動かそうとするからうまくいくはずもなく、安部氏は裸の王様になってしまう。
こうした硬直した自民党内の状況を打破するためには、自民党と共通の政策を持ちながら、安部支持ではない勢力が必要で、希望の党はちょうど良い存在だった。
こうなると、安部政権の交代は出来るだろう。
だがこうなると、自民党の補完勢力が、維新と希望になって、また増えてしまう。
一つ困るのは、政策としての多様性が、また無くなってしまうことだ。
しかしそれは今でも似たような状態だ。現状でも政策の多様性は薄い。
第一野党だった民進党は、幹部のほとんどは保守派だった。
もっと悪い事に、論客として活動が盛んで、自民党の政策に否を唱えている民進党議員の主立った人たちがリベラル派で、しかしその人達が惹きつけた人気を、彼らとは違う意見の保守派の幹部が利用していた。その方向性が、どんどん強くなっていた。
この形のわかりにくさが、民進党の問題でもあった。
安保法制反対の旗を揚げていながら、民進党の保守派は、意見としては安保法制を支持していた。ただ、立憲制度を無視した安倍政府に反対するために、リベラル派と一緒に戦っていただけだ。(と言う党利党略)
民主党時代も、活躍する若手議員の人気を、政権を取った途端に、全然働いていない古株がかっさらい、首相になり、失敗した。そろそろ、政党が、言ってることとやってることが一致しない時代は終わりにならないと困る。
民進党のリベラル派は、新党を作るらしい。当初は人数も少なく苦労するだろうが、リベラル派の議員はこういう立場に立つことは、本来当然と考えているだろう。政治家でリベラルな人間は、野に下って苦労するのが普通だ。保守派でなければ、中央にはなかなか近づけない。しかしだからこそ、リベラル派は社会に必ず必要である。
日本において、一般の国民は、総じて穏健な保守派が多い。
しかし何らかのアクシデントによって、社会的弱者になった時、穏健な保守派はあまり手をさしのべてくれない。こうした時に頼るのはリベラル派だ。そもそもリベラルとは、こうした社会的弱者を守ろうとする運動が多い。国民から見れば、普段は意識しないが、社会問題に関心を持ったときに、その価値を知るのがリベラルという事になる。
実際、安保法制反対運動も、反原発も、リベラルが主体となる。
まあ、政治が絡んでくると、段々運動の方向性が変わったりはするが、国会を見ても、巨悪の追求というのはたいてい共産とかリベラルの議員がやっている。
と言う事で、社会の中にはリベラルの存在は絶対必要である。政治の中枢に入る事は無くても、確かな存在として社会に必要なのがリベラルだ。今回民進党の解体によって、リベラルの議員がまとまり、きちんと顔が見える存在になることは悪くはない。最初は大変でも、いずれ一定の支持が集まるだろう。
これで希望の党が、国会の過半数を取ることはない。
小池氏も、おそらく知事を辞めないだろう。これで知事を辞めても、目立たない野党第一党の当主にしかならない。前原氏の立場だ。そんな箸にも棒にもかからない立場を、知事をなげうって欲しいと思うだろうか。
小池氏は誠実な政治家ではないかもしれない。
だが風を読む力はある。それは有権者の希望を読む力だ。有権者がしっかりとした意見を持てば、彼女はそれから大きく外れた事はできない。「仕事しろ!」とみんなが思えば、彼女は仕事をする。
もう一つ言えることは、彼女は孤高の存在で、友達がいない。小泉前首相と同じだ。従って、しがらみが出来にくい。安部氏のようなお友達政権は作らない。菅氏や鳩山氏のような、誰にも理解不能の事もしない(選挙ではびっくりすることはやるが)小池氏の政策は奇策もあるが、必ず有権者の一定数の気持ちを掴む。
豊洲の移転では反対意見も多いが、それは当事者である魚河岸の人たちの意見だ。彼らにはかなり頭にくることもあるだろう。だが、小池氏の有権者は都民全体で有り、魚河岸の魚を食べている多くの都民は、実は魚河岸で働く人たちとは意見が食い違っている。
豊洲に汚染があることをちゃんと見つけて、とりあえずちゃんと検査して、新しく措置を執ってくれると決めた小池氏の政策は一定の理解をする。魚河岸の人たちが抱える不満は理解できるが、一般の都民からすると、業者の意見と消費者の意見は違うのである。
小池氏が、先3代の都知事より、もう少しましであってくれればと思う。
ここで都知事を投げ出し、国政に戻って、野党第1党の党首でくすぶるのは、誰の利益にもならないだろう。今回はとりあえず、安部内閣が倒れて、新しい首相が出来てくれればいいと思う。
石破氏がいいかなと思う。
最後に、前原氏だが、彼は過去には、民主党首になったとたん、メール問題を起こし、短命で辞任した。(このとき問題の中核にいた民主党議員は後に自殺している。)国土交通大臣では、八ッ場ダム工事中止を唱えた。それ自体はまだいいのだが、前原氏は、その主張を結局貫けなかった。八ッ場ダム周辺の人たちにしてみれば、さんざん反対したダム建設ではあったが、結局反対運動は撤退し、苦渋の選択の中でようやく先行きについて考え、再生を図った矢先に前原氏が起こした騒動。そして前原氏はそれを途中で放り出す。
本人に放り出す意志がなかったとしても、政治家自身に力が無ければ、振り回された当事者(国民)が被害を被るのは同じ事だ。
前原氏は「言うだけ番長」と言われて怒っていたが、結局今回も言うだけ番長で、民進党を空中分解した。
地方と参院だけ残った民進党が、彼を党首として復活することはあり得ないだろう。もしそうなっても、何の意味もない。
前原氏は地に落ち、もしかしたら、選挙で負けるかも。
民進党の党首は、まあこのままなら蓮舫氏の戻るか、党がなくなるか。
残ったリベラル派は枝野氏のもとへ、保守派はまとまって新党を作るだろうか。今は無所属で出ると言っている岡田氏と野田氏は、たぶん当選するだろうが、いずれこの人達も含めて穏健な保守派の党が出来るだろう。野党再編はまだ続く。
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安倍首相が、姑息なやり方で(森、加計隠し)解散を打って出れば、その話題を一掃するような小池劇場が始まる。傍目には面白いが、これが我がこくの国政選挙かと思うと、ちょっと哀しい気もする。
いずれにしても、自分が直感的に感じていた政治家の気質が、こうも当たってくると、気持ち悪い。
そもそも安倍しは首相になるべきではなかった。この人が2度も首相になってしまったことがそもそもの誤りだ。
安部氏が気に入らないのは、右寄りの主張もそうだが、それよりも、基本的にこの人は、自分以外の国民に平等な福祉を考えるなどと言う意識がない。安倍氏の本質は、自己満足的な名声と、自分の政治家生活の快適さだけである。第1次安倍政権で、神経症で腹を壊したということで辞任した安倍氏。潰瘍性大腸炎という難病だと、後に言及されたが、それは嘘だと思う。身近にこの病気の人間が何人かおり、病気については色々調べたが、安部氏の症状はこれに合わない。そもそも投薬のみならず、食事制限が不可欠のこの病気に、政治家の生活は不向き。それをこんなに長く続けることはあり得ない。第1次の時のように、短命で健康を害してやめるというのがリアルな結果だ。一方神経性の大腸炎は、最近いい薬も出来て、投薬でコントロール出来るようになっているので、安倍氏の症状はこれに合っている。ちなみに、潰瘍性大腸炎は、原因不明の難病で、この病気を認定するには、大腸の内壁に炎症があること、その他の同様の症状の病気、例えば大腸癌などの可能性がないことを確認していって、最後にどれにも該当しないとなると、初めて潰瘍性大腸炎の診断が下る。つまり特定が非常に難しい病気である。おそらく素人目には、神経性の大腸炎の区別がつきにくい。
あのときの針のむしろの国政運営に安部氏はうんざりしたのだろう。だから体調を崩した。しかし名誉欲というか、代々の政治家家系内のプレッシャーか、どうしてももう一回総理になりたかった。そして今回は諸般の事情もあり、第2次安倍政権が発足してしまった。
これには、第1次より慎重な政権運営が不可欠だったが、それが当初うまくいった。しかし、このことに気をよくした安倍政権のたがは外れ、暴走したのが現在の姿。
国民の多くはもうやめて欲しいと思っているに違いない。
実際、世論調査をすると、自民党の支持率はそれほど落ちていないのに、安倍首相に信頼が寄せられないという意見が多い。
つまり、自民党が解散前に前倒しで総裁選挙をして、安部氏以外の人物を総裁にして、選挙に臨めば、きっと楽に勝てたと言う事だ。現在公認候補として有力なのは、岸田氏と石破氏だが、現在の世界の情勢を考えれば、どちらでも可能(新鮮みを出すなら石破氏)だろう。どちらも謙虚で、自制の効いた政治家だから、新しい首相としては期待できるだろう。少なくとも安倍続投よりはずっといい。
この辺りを鑑みて、小池氏の考えを思考してみる。
小池氏は端から政権交代は考えていない。実際、民進党の候補を抱き込んでも、過半数以上を獲得する可能性は薄い。例え300人近い公認候補を立てたとしても、全部が当選するわけではない。小選挙区制では、自民党が強ければ勝てない。そもそも共産党とは組めないことはわかっているのだから、必ず共産党が対立候補を出してくる。野党は一つにはまとまらない。となれば、やはり過半数は厳しい。
こうなると、小池氏が望んだのは、政権交代ではなく、国会でキャスティングボードを狙う議員数ではないかと思う。
かつて民主党がそうだったように、右から左まで幅広い意見を持つ党は、やがて統制が効かなくなる。民進党がそれで空中分解状態だったことを考えれば、それを丸ごと希望の党で抱き込むなどあり得ない。そんなことをしたら、希望の党の評判も落ち、統制も効かなくなる。
最初から小池氏が民進党の一部しか入党させないつもりだったのなら、やはり過半数の候補者を作るのは難しいだろう。
ちなみに、世論調査を見ても、小池氏が行っている希望の党入党希望の民進党議員への精査には、共感する意見が多い。小池氏の行動には有権者からの理解があるわけだ。
小池氏の考えは、今回の選挙だけを見ているのではなく、もっと息の長い話だろう。
だから今回の選挙後の国会で、首班指名に小池氏の名前を書く必要は無い。
では、希望の党は誰の名前を書くのか。
それはおそらく自民党の議員。石破氏の名前だろう。
小池氏と石破氏の関係は悪くない。石破氏なら、国政と都政の連携はスムーズだろう。小池氏は、少なくともこの先3年は都知事を行い、実績を重ねる。その間に、希望の党の基盤も固める。国政と連携が取れれば、オリンピックも、東京をアジアの金融都市にするための特区作りもスムーズだろう。豊洲問題も、国の援助や連携があれば、方策の幅は広がる。
当然石破氏の後の総理は小池氏が狙う。石破氏から継承することになるために、もしかしたら、希望の党は、自民党に合流しているかもしれないが、いずれにしてもこのときには小池氏は国会議員に戻って首相を狙う。もしこのときその目がなければ、都知事をもう1期すればいい。
国民の多くは、安定した政権、そして国民の意見を謙虚に聞く内閣が希望だ。
となると、政権を取るのは自民党で良く、しかし首相は謙虚でまじめな人がいい。
現在の社会情勢を考えれば、石破氏は適当な候補だろう。しかし党内の安倍支持派(安部について行けばいい目が見れると思う自民党議員)を打破しないと石破氏は自民党総裁になれない。安部氏は国民には見限られているが、安倍支持の自民党議員はまだ残っている。残念ながら、安部氏には、自分より優秀な議員を扱う手腕が無い。従って、安部氏の周りには、彼の友達と、彼について行くしか能の無い議員しか存在しない。このような面子で政権を動かそうとするからうまくいくはずもなく、安部氏は裸の王様になってしまう。
こうした硬直した自民党内の状況を打破するためには、自民党と共通の政策を持ちながら、安部支持ではない勢力が必要で、希望の党はちょうど良い存在だった。
こうなると、安部政権の交代は出来るだろう。
だがこうなると、自民党の補完勢力が、維新と希望になって、また増えてしまう。
一つ困るのは、政策としての多様性が、また無くなってしまうことだ。
しかしそれは今でも似たような状態だ。現状でも政策の多様性は薄い。
第一野党だった民進党は、幹部のほとんどは保守派だった。
もっと悪い事に、論客として活動が盛んで、自民党の政策に否を唱えている民進党議員の主立った人たちがリベラル派で、しかしその人達が惹きつけた人気を、彼らとは違う意見の保守派の幹部が利用していた。その方向性が、どんどん強くなっていた。
この形のわかりにくさが、民進党の問題でもあった。
安保法制反対の旗を揚げていながら、民進党の保守派は、意見としては安保法制を支持していた。ただ、立憲制度を無視した安倍政府に反対するために、リベラル派と一緒に戦っていただけだ。(と言う党利党略)
民主党時代も、活躍する若手議員の人気を、政権を取った途端に、全然働いていない古株がかっさらい、首相になり、失敗した。そろそろ、政党が、言ってることとやってることが一致しない時代は終わりにならないと困る。
民進党のリベラル派は、新党を作るらしい。当初は人数も少なく苦労するだろうが、リベラル派の議員はこういう立場に立つことは、本来当然と考えているだろう。政治家でリベラルな人間は、野に下って苦労するのが普通だ。保守派でなければ、中央にはなかなか近づけない。しかしだからこそ、リベラル派は社会に必ず必要である。
日本において、一般の国民は、総じて穏健な保守派が多い。
しかし何らかのアクシデントによって、社会的弱者になった時、穏健な保守派はあまり手をさしのべてくれない。こうした時に頼るのはリベラル派だ。そもそもリベラルとは、こうした社会的弱者を守ろうとする運動が多い。国民から見れば、普段は意識しないが、社会問題に関心を持ったときに、その価値を知るのがリベラルという事になる。
実際、安保法制反対運動も、反原発も、リベラルが主体となる。
まあ、政治が絡んでくると、段々運動の方向性が変わったりはするが、国会を見ても、巨悪の追求というのはたいてい共産とかリベラルの議員がやっている。
と言う事で、社会の中にはリベラルの存在は絶対必要である。政治の中枢に入る事は無くても、確かな存在として社会に必要なのがリベラルだ。今回民進党の解体によって、リベラルの議員がまとまり、きちんと顔が見える存在になることは悪くはない。最初は大変でも、いずれ一定の支持が集まるだろう。
これで希望の党が、国会の過半数を取ることはない。
小池氏も、おそらく知事を辞めないだろう。これで知事を辞めても、目立たない野党第一党の当主にしかならない。前原氏の立場だ。そんな箸にも棒にもかからない立場を、知事をなげうって欲しいと思うだろうか。
小池氏は誠実な政治家ではないかもしれない。
だが風を読む力はある。それは有権者の希望を読む力だ。有権者がしっかりとした意見を持てば、彼女はそれから大きく外れた事はできない。「仕事しろ!」とみんなが思えば、彼女は仕事をする。
もう一つ言えることは、彼女は孤高の存在で、友達がいない。小泉前首相と同じだ。従って、しがらみが出来にくい。安部氏のようなお友達政権は作らない。菅氏や鳩山氏のような、誰にも理解不能の事もしない(選挙ではびっくりすることはやるが)小池氏の政策は奇策もあるが、必ず有権者の一定数の気持ちを掴む。
豊洲の移転では反対意見も多いが、それは当事者である魚河岸の人たちの意見だ。彼らにはかなり頭にくることもあるだろう。だが、小池氏の有権者は都民全体で有り、魚河岸の魚を食べている多くの都民は、実は魚河岸で働く人たちとは意見が食い違っている。
豊洲に汚染があることをちゃんと見つけて、とりあえずちゃんと検査して、新しく措置を執ってくれると決めた小池氏の政策は一定の理解をする。魚河岸の人たちが抱える不満は理解できるが、一般の都民からすると、業者の意見と消費者の意見は違うのである。
小池氏が、先3代の都知事より、もう少しましであってくれればと思う。
ここで都知事を投げ出し、国政に戻って、野党第1党の党首でくすぶるのは、誰の利益にもならないだろう。今回はとりあえず、安部内閣が倒れて、新しい首相が出来てくれればいいと思う。
石破氏がいいかなと思う。
最後に、前原氏だが、彼は過去には、民主党首になったとたん、メール問題を起こし、短命で辞任した。(このとき問題の中核にいた民主党議員は後に自殺している。)国土交通大臣では、八ッ場ダム工事中止を唱えた。それ自体はまだいいのだが、前原氏は、その主張を結局貫けなかった。八ッ場ダム周辺の人たちにしてみれば、さんざん反対したダム建設ではあったが、結局反対運動は撤退し、苦渋の選択の中でようやく先行きについて考え、再生を図った矢先に前原氏が起こした騒動。そして前原氏はそれを途中で放り出す。
本人に放り出す意志がなかったとしても、政治家自身に力が無ければ、振り回された当事者(国民)が被害を被るのは同じ事だ。
前原氏は「言うだけ番長」と言われて怒っていたが、結局今回も言うだけ番長で、民進党を空中分解した。
地方と参院だけ残った民進党が、彼を党首として復活することはあり得ないだろう。もしそうなっても、何の意味もない。
前原氏は地に落ち、もしかしたら、選挙で負けるかも。
民進党の党首は、まあこのままなら蓮舫氏の戻るか、党がなくなるか。
残ったリベラル派は枝野氏のもとへ、保守派はまとまって新党を作るだろうか。今は無所属で出ると言っている岡田氏と野田氏は、たぶん当選するだろうが、いずれこの人達も含めて穏健な保守派の党が出来るだろう。野党再編はまだ続く。
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