2013年06月26日
道東観光 7
札幌には初夏の風物詩ともいえるポプラの綿毛が盛んに飛んでいます。ひとつひとつは小さくて目立ちませんが、路肩の縁石などには布団の綿の様な塊が溜まっているところもあります。
もうそろそろ盛夏を迎える時期になってきたようです。
それでは道東の旅を急ぎましょう。トマムリゾートを過ぎると道道136号はトマムの集落で左折します。あとは道なりに15km程で南富良野町落合の集落でR38に突き当ります。
左折すると富良野方面です。途中の南富良野町幾寅は高倉健主演映画「ぽっぽや」の舞台となった場所です。
R38を右折すると狩勝峠、十勝です。
JR石勝線が開通する前はここを通る根室本線が道央から道東方面に向かう主要路線でした。この先の狩勝峠がかなり急勾配の難所のため、ここ落合で先頭の機関車に加え最後尾にも機関車を連結し、次の新得駅まではW機動車で運航していました。今は機動車の性能が上がったためそのような必要は無くなりました。
国道38 号は、滝川市R12交点を起点に、富良野市・帯広市を経て釧路市に至る297kmの長い国道 で、釧路市・幣舞町〜鳥取大通. [幣舞町], 幣舞町のロータリー交差点が終点です。R274と共に道央と道東を繋ぐ北海道を東西に横断する大動脈です。
狩勝峠(HBCライブカメラ)は、国道38号線の南富良野町と新得町の町境にあり、標高644m。上川と十勝を 隔てる地点で、観光・流通の要所 にもなっています。展望台からは広大な十勝平野が見渡せます。狩勝峠を下ると間もなく左手にサホロリゾートが広がります。ここはクラブメッド(地中海クラブ)が手がける日本初のバカンス村として開業した。トマムと並ぶ滞在型リゾート施設です。
サホロリゾートがある新得町は面積は東京都の約半分の広さですが、人口は6,590人(平成23年3月末)しかし牛はなんと33,000頭以上で、酪農王国道東としては典型的な人の数より牛の数のほうが多い町です。道に迷ったら人を探すより牛に聞いたほうが早いです。乳製品のほか蕎麦の産地として有名で、町の特産品です。新得には私の好きなトムラウシ温泉があります。市街地から約60km山に入った大雪山系トムラウシ山の登山道入口に一軒宿トムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘があります。道路も突き当りでこの先には登山道しかありません。ドライブついでに立ち寄るような場所ではありませんがわざわざ行ってみる価値はあると思います。
料理はエゾシカ肉料理が名物の様ですが、途中の道端や野山で散々エゾシカを見てきたせいか、あまり食欲は沸きませんでした。
R38を清水町へと進みます。一般的には十勝清水と呼ばれます。
新得から清水そしてその先の芽室町は小麦・小豆・長いも・ジャガイモ・甜菜の畑が続きます。特に長いもは海外からの需要が多く、食の本場、台湾や香港などの料理人たちが直接買い付けに来るほどです。
小麦、小豆といえば何を思い浮かべますか?私はタイ焼きを想像します。そう!タイヤ焼こそ十勝名物と言えるのではないでしょうか?タイ焼きに限らず十勝の小豆はあんこを使う和菓子屋さんの業界では最高品質として知られています。タイ焼きを北海道名物に推奨する協議会を立ち上げて私が会長に就任しようかな?
雪解けの耕作前の頃に通ると十勝清水から芽室にかけての畑の土が見事なくらい真黒く輝いているのがわかります。ひと目で良い土だなと惚れ惚れします。依田勉三をはじめとする先人たちの涙ぐましい苦労と命懸けの努力が荒地を肥沃な大地に蘇生させたのだと思うと、ついつい先人たちに最敬礼せずにはいられなくなります。
芽室町はゲートボール発祥の地としても知られ、新しいものを開拓する心意気が受け継がれています。
芽室市街地から十勝川を渡ると川北温泉があります。温泉効能はアトピー性皮膚炎等に効果があるため地元客を中心に人気の温泉です。露天風呂には桜の木が有り、花の季節ともなるとついつい長湯をしてしまいます。
また、甜菜(ビート)の収穫が盛んなこの町には、日本甜菜製糖(通称:ニッテン)の巨大工場が有り、「すずらん印」のブランドでお馴染のグラニュー糖の製造と、パンやビールの製造に必要なイーストが生成されています。我々の生活には無くてはならない工場です。
芽室と隣接する工業団地はもう帯広市です。この辺りは警察がよくネズミを捕りに来るので気を付けてください。
帯広は十勝の農産物や乳製品などが集結するグルメの町です。
バターやチーズなどの乳製品、農産物、ぶた丼、焼肉、等様々ありますが、私の一押しはクランベリーのスイートポテトです。駅やデパート等でも買えますが、ネットでお取り寄せもできるので、ぜひご賞味ください。
その他帯広はばんえい競馬の町です。スピードのみを競う普通の競馬とは違い、重たい荷物を引いて障害物を越える競馬です。重たい荷物を農耕馬に引かせて力自慢を競ったのが起源とされています。人気の衰退から全国で唯一帯広競馬場のみで開催されています。
ここでえりも岬ルートと合流して釧路方面に向かいたいと思います。