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2009年07月21日
巌窟王
18日の野音とか色々書きたいこともあったのですが、
最近見ているアニメの話を少しだけ。


巌窟王 DVD-BOX (税込 \25,200)

楽天レンタルのバリュープランが来月から一度に2枚ずつしか
借りられなくなるのが残念な中、巌窟王(アニメ)をレンタルして一気に観ました。
といってもまだ最終巻は観てないんですが、おそらくすぐに発送されるので
最終回を観るのは多分あさってくらいじゃないかと思います。笑

巌窟王という作品は、原作が「モンテ・クリスト伯」という小説で、
映画や舞台などにもなっている、作品です。
詳しいあらすじはWikiなどを読んでいただいたほうが分かりやすいと思うので割愛。
わたしはこの「モンテ・クリスト伯」が大好きで、アニメ化されていることを知り、
早速レンタルの予約リストに追加したのでした。

2004年のアニメということはもう5年も前の作品なのですね。
このアニメ作品は、かなり原作とはかけ離れた、近未来が舞台になっていて
宇宙船が出てきたりするのですが、ストーリーの本筋は原作に近いです。
ただし、原作がモンテ・クリスト伯爵側の視点であるのに対し、このアニメは
伯爵が復讐をすべき相手であるフェルナンの息子アルベールが主人公です。

アルベールが主人公であるために、ストーリーも若干、
アルベール視点ならではの構成になっており、展開も変わっていたりと、
原作を知っている人も楽しめるものとなっているのではないかと思います。

ここで特筆すべきは、アルベールの親友であるフランツでしょうか。
アルベールとフランツの関係性について、ちょっと語ってみようと思います。

(以降、ネタバレ要素あり。ご注意ください)







アルベール視点であることにより、原作ではあまり重要なキャラクターではなかった
フランツが主役格の存在となっていて、彼はアルベールを守るために命をかけます。
おそらく彼は親友のアルベールに対して、単なる親友という枠では収まらない
感情を抱いていたのでしょう。作中ではっきりと語られることはありませんが、
その気持ちを示唆するシーンがたびたび盛り込まれています。

フランツはアルベールに想いを寄せながらも、それを伝えることはせず
アルベールの親友として、心の底からアルベールの幸せを願います。
そして、アルベールと同じくらい大切な存在だったであろう、ユージェニーと
アルベールの恋を心から祝福し、自分の気持ちを押し殺して、
自分はアルベールの傍に居続けるという選択をします。

これって、すごいことだと思うんですよね。
この巌窟王というアニメ作品にて描かれている「フランツ」という人間の
アルベールに対する想いは、単純に彼が同性愛者だったという言葉では
表しきれない大きなものです。

2話で誘拐されたときの、なりふりかまわずにアルベールを助けようと奔走し、
18話ではアルベールの代わりに勝てる見込みのない決闘に出向き、
刺し違えてでも伯爵を倒してアルベールを救おうとする。
そして、結果、命を落としてしまいます。

あの、壮絶な決闘のシーンは、忘れることができません。
思い出しただけでも胸が痛くなります。

フランツの想いは、無償の愛に近いものだったのではないかと思います。
死を覚悟して、まるで遺言のようなバースデーカードをユージェニーに託し
最期に彼がアルベールに残した言葉は「決して誰も恨むな」でした。
愛する気持ちも、憎む気持ちも、最初は人を思う気持ちから生まれたのだ、と。
アルベールに想いを伝えることをせず、離れることもせず、彼の傍らにずっと
居続けたフランツが残したこの言葉だからこそ、とても重い。

自分を犠牲にしてでも、アルベールに気づいてほしかった。
浅慮で、子供で、まっすぐにしか物事を見ることのできないアルベールを
守るためにはそうするしかなかった、フランツがそれを決断した瞬間、
彼はなにを考えたのでしょうか。
ただ単に、アルベールに恋をしていた、というだけでここまでできるものでしょうか。
わたしがもし、同じ立場に立たされたとしたら、同じことをできる気はしません。



ところで、2話の誘拐話のとき、アルベールは淡い恋心を抱いていたベッポが
男であることを、伯爵から告げられます。
それによってアルベールの想いは一気に冷めフランツと帰ることを選択します。

ベッポに対するアルベールの気持ちが終息したことは、フランツにとってはきっと
胸をなでおろす出来事だったに違いないでしょう。
けれど、ベッポが「男であること」により、アルベールの気持ちが冷めたという
その現実もフランツは同時に突きつけられているんですよね。

演出面で、このフランツの想いが、アルベールに届くことがないことを
はっきりと2話で描いているのが面白いなと思いました。

さて、最終巻は正座して観たいと思います。


原作(書籍)

 
モンテ・クリスト伯(全7巻セット)

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