海外に赴任している恋人の誠司からメールがきた。
「ぜったい、わたしの部屋に来る」
「やばい」
光代はあせった。
油断していた。
部屋は散らかりまくっている。
誠司と付き合い始めて3年。
出会ったのは、合コン。
お互いの住んでいるところが近くということで盛り上がった。
一緒に帰った。
「近所だし、たまにごはん誘っていい?」
誠司が別れ際に言った。
携帯のメルアドの交換。
何度が食事を一緒にした。
5度目の食事の後、誘ったのは、光代だった。
「たまには、うちでごはん食べない?」
「いいんですか?」
ふたりで鍋をした。
そして、一夜を過ごした。
それから半同棲生活。
誠司は、この春から海外転勤になった。
いつのまにか、仕事中心の生活になっていた。
まずは、本から整理。
とにかく、散らかっている書類をなんとかしなければならない。
その次には、服。
しばらく休みは、大掃除で終わりそう。
でも、なんだかワクワクしてくる。
「クリスマスは、どう過ごそうかなあ」
行きたいお店は、いっぱいある。
休みは2週間あるらしい。
お正月まで光代と過ごすと、メールに書いてあった。
おせちは、買うことに決めた。
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