2020年04月21日
「官僚の言いなり」な安倍首相を見捨てる 自公実力者たちの実名
「官僚の言いなり」な安倍首相を見捨てる 自公実力者達の実名
〜まぐまぐニュース! 4/21(火) 5:00配信〜
ジャーナリストの高野孟さん
〜新型コロナウイルスを巡る諸々の対応が批判的に受け取られ、支持率が急落した安倍政権。過つては「安倍一強」とも言われた同政権は、何故ここまで追い詰められるに至ったのでしょうか。
その最大の要因として、とある官僚による「菅官房長官排除」の動きを挙げるのは、ジャーナリストの高野孟さん。高野さんは自身のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』で今回、官僚や側近等に操られ迷走する安倍首相に対して苦言を呈すと共に、現政権が「何時迄持つのか」を占って居ます〜
ダッチロール状態に突入した安倍政権 「6月首相退陣」と云う予測迄飛び出した!
4月7日発表の108兆円緊急経済対策の目玉で在った筈の「大幅減収家庭への30万円給付」を、僅か9日後の16日に撤回し「1人一律10万円給付」に切り替えたのは、前代未聞の大珍事で、これはもう「動揺」とか「混乱」とか云うレベルを超えて、政権自体がキリキリ舞いのダッチロール状態に入りつつ有る事の証左である。
世論はこの政権の体たらくに結構敏感で、4月10日過ぎに発表された一連の世論調査では、内閣支持率が急落し不支持率と逆転すると云う現象がハッキリと現れた。共同通信がそう為るのは可笑しく無いけれども、露骨に安倍首相寄りの読売や産経でもそう為って居る事に、安倍首相は神経を擦り減らして居る事だろう。
支持 不支持
産経 39.0 44.3
読売 42 47
共同 40.4 43.0
産経の調査では、7日の緊急事態宣言について「遅すぎる」が何と82.9%・アベノマスクを「評価しない」が74.8%である。私に言わせれば、それでも尚4割前後の支持が有る事の方が寧ろ不思議だが、支持の理由の断トツトップは相変わらず「他に代わるべき人が居ない」で、この数字には自民党内の反主流派や野党のダラシナサへの批判や失望が半分蔵いは含まれて居ると見無ければ為ら無いだろう。詰り、安倍首相への積極的な支持は多分20%程度だと云う事である。
安倍首相は何時辞めるのか?
代わりが居るか居ないかに関わらず、安倍政権は自壊しつつ有り、問題はこの有様で一体何時迄持つのかと云う事である。
《20年6月?》
「サンデー毎日」4月26日号は「安倍6月退陣で『麻生首相』の悪夢」と題した記事を掲げ、二階俊博自民党幹事長が安倍首相に見切りを付け、コロナ対策が落ち着く事を前提に「6月には退陣して貰うしか無い」と周囲に話して居る様だと書いている。
《20年9月?》
6月とはいかにも早過ぎて、コロナ対策が落ち着いて居る可能性は大きく無い。それでも「9月か10月に為ればコロナ対策も落ち着いて退陣の道筋が就きそう」だと、同誌は指摘する。仮に安倍首相が体調不良やコロナで入院した場合、麻生太郎副首相兼財務相が首相臨時代理と鳴り、21年9月の党総裁任期迄務め総裁選を行う事に為る。臨時代理とは云え「麻生首相」と云うのは、国民に取っては勿論、自民党に取ってさえも悪夢でしか無い。
しかし、実際に安倍首相は、体調不安説に加えて、アベノマスクや「うちで踊ろう」便乗ビデオ等、何を遣っても裏目に出て、不評処か嘲笑の対象と為ってしまう状態に可成り精神的に参って居て、近しい者には「もう辞めたい」と漏らして居る様なので、有り得ないシナリオでは無い。
《21年4月?》
更に、そこを何とか乗り越えて来年迄辿り着いたとしても、果たして来夏に本当に五輪を開く事が出来るのかと云う大難問が待ち構える。本誌が再三強調して来た様に、新型コロナウイルス禍は来年7月迄に収まって居れば好いというものでは無く、出来れば来年1月、幾ら遅くとも3月一杯迄に全世界的に・・・第2波・第3波のブリ返しが各国毎に起こり得無いとホボ確信出来る処迄、収まって居なければ、日本もIOCも各国の五輪委や選手団も、本格的な準備作業に入る事が出来無い。
アビガンにせよ何にせよ、安心して使える治療薬が国際的に承認されて行き渡って居ると云う奇跡的な状況が生まれて居れば別だけれども、来春迄に皆が気を取り直し心を一つにして五輪成功に向かって走り出すと云う事には、ナカナカ為り難いのではないか。とすると「再延期」は有り得ないから「中止」で、その時点で安倍首相は引責辞任せざるを得無く為る。
《21年9月?》
五輪が無事に開かれれば、その終了後に安倍首相は総裁の任期を満了し後を総裁選に委ねる。岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長の対決と為れば、安倍首相に近過ぎる岸田に勝ち目は無い。
総選挙を打つタイミングも無い
こうした流れを解散・総選挙で断ち切る事は出来無いかと安倍首相周辺が考えるのは当然で、トランプ米大統領が11月に再選を果たせば早速12月にも来日を求め「強固な日米同盟」を演出して年末ないし年初に解散と云う話も持ち上がって居る様だが戯言に等しい。
第1に、今秋にはコロナ禍は国内的には一段落して居るかも知れないが、米国を初め世界はどう為って居るか分かったものでは無い。
第2に、その中で、殆ど酔っ払いのオジサンの様に為って居るトランプが再選されるかどうかは、益々疑わしく為って居る。
第3に、大物の国賓としては今春の来日を延期した習近平中国主席を年内にも招くのが先で、その前にトランプを挟むのは筋違いである。
第4に、それ以前に、来秋はこの数カ月の自粛による経済破綻が一気に爆発して大変な事に為って居る公算大で、到底安倍首相の「政権立て直し」と云う自己都合の為の総選挙に国民は付き合ってはいられない。
安倍首相の下でも、増してや麻生臨時代理の下では猶更、総選挙は有り得ず、来年9月に選ばれる自民党新総裁の下で、10月の任期満了迄の間に行われると見るのが順当である。
てんでんバラバラの政権運営
「安倍一強」と言われて来た政権が何故これ程無様な事に為ってしまったのか。致命的な要因は、昨年9月の人事で首相秘書官の肩書で満足に仕切れ無かった今井尚哉が首相補佐官をも兼任して官邸を取り仕切る権限を得、菅義偉官房長官を意思決定システムから排除しようとした事である。
安倍政権がこれ程迄に長続きして来た最大の要因は、良かれ悪しかれ、菅の如何にも旧自民党の党人派的な人脈管理術に基づく根回し能力であり、菅が居ればこそ二階幹事長や公明党の山口那津男代表とのパイプも繋がっていた。又菅とその脇を離れ無い警察出身の☟杉田和博官房副長官とは全省庁に目配りをし、その政策と人事の動きを情報管理して居た。
それに対して、今井、その副官である佐伯耕三秘書官☟(アベノマスクや安倍自宅リラックス動画アップの発案者)西村康稔経済再生症・コロナ対策相等、何れも東大⇒経産エリート官僚の道を歩んで来たグループは、本当の所は、その場限りを切り抜けるだけの小賢しい浅知恵しか持ち合わせて居ないのに、それで安倍首相を操ればこの国を取り仕切れると勘違いして、菅と云う「盲腸」を切って捨て様としたのである。
安倍首相は「今井ちゃんに聞けば、何だって直ぐ答えが出て来るんだよ」と、その圧倒的な学力の差に感服し捲くって居て、それはその通りなのだろうが、その今井らの「学力」とは上述の様な「小賢しい浅知恵」以上のものでは無いので、その結果が政権の迷走状態と為って発現するのである。
この様にして、菅を無視した事で二階にも山口にも話が行き渡らず、結果として安倍首相が大恥をかくことに為った。サテ、これから二階や山口は、どう云うタイミングで安倍首相を見限る事に為るのだろうか。
高野孟 image by 首相官邸 MAG2 NEWS 以上
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