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2020年04月03日

コロナ対策で異端国家と呼ばれるスウェーデン 在住者が「日常生活への影響」を明かす




 コロナ対策で 異端国家と呼ばれるスウェーデン
 
 在住者が「日常生活への影響」を明かす


          〜クーリエ・ジャポン 吉田裕子 4/3(金) 17:20配信〜


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               写真 クーリエジャポン

 異端国家と呼ばれるスウェーデン

 4月1日現在、此処スウェーデンでは、次々とロックダウン・外出禁止令等強硬なコロナウィルス対策を実施して居る他のヨーロッパ諸国とは可成り様子が違います。政府から幾つかの規制が出て居るものの、基本的には外出は自由で商店やレストランの営業もOKなのです。
 私は仕事帰りにレストランが多い通りを通るのですが、この寒空でも屋外の席でアルコールを楽しむ人達が多くて驚きました。

 私が勤めるストックホルムに在る茶葉販売店も、客足は減ったものの今の処普段と全く変わら無い営業を続けて居ます。そんなスウェーデンのノンビリとした対策が諸外国の目には奇異に移るらしく、外国メディアで記事に為って居るのを目にした方も多いと思います。

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                吉田裕子氏

 クーリエ・ジャポンより

 ⊡ “新型コロナ“強硬対策”を取ら無いスウェーデン「国民の責任感と自制心」が鍵”(日本語) 
 https://courrier.jp/news/archives/195590/  BBCより 
 ⊡ “ロックダウンしなくても……ルールに従う独居の多い国の新型ウイルス対策”(日本語)
 https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-52082989 The Guardian より
 ⊡ “They are leading us to catastrophe” : Sweden’s coronavirus stoicism begins to jar(英語) (大惨事に為るのでは・・・スウェーデンのストイックなコロナウィルス対策が揺らぎ始める) 
 https://www.theguardian.com/world/2020/mar/30/catastrophe-sweden-coronavirus-stoicism-lockdown-europe・・・

 マルでノンビリと構えて居る様に思われ勝ちなスウェーデンですが、実際には過去最多の失業者が生まれ、感染者数・死者数共に増え続けて居り、決して楽観的な雰囲気ではありません。3月半ばには(ご多分に漏れず)トイレットペーパーの買い占め騒動もありました。
 私自身も毎日普段通りに電車に乗って通勤して居るものの、出来るだけ人ゴミを避け、仕事帰りも食料品店以外は何処かに寄る事もありません。職場では頻繁に手を洗い、店内もドアノブやカード支払い機等不特定多数の人が触る場所をアルコール消毒する等神経を使います。
 電車内で咳でもしようものなら白い目で見られます。コロナウィルスへ感染への恐怖が無いと言えばウソに為ります。

 日常生活への影響は?

 スウェーデンの中ではストックホルムでの感染が最も拡大して居り、私自身も3月上旬から少しずつ緊張した雰囲気が広がって来たのを肌で感じて来ました。現在政府は市民に対して日常生活の上で最低限守るべきルールを幾つか示して居り、市民も極力従って居る様に見えます。 例えば主なルールは、

  石鹸と温水で頻繁に手を洗うこと
  体調が悪いと感じたら外出せず家に留まること 症状は鼻水・咳・発熱(例え軽微な症状であっても)仕事や学校に戻るには症状が全く無く為ってから最低48時間経過して居る事が必要
  可能であれば在宅勤務すること
  高校・大学・成人教育機関の閉鎖(オンライン教育に移行)
  高齢の家族や親戚を訪問し無い事 70歳以上はcovid-19に感染すると重症化する最大のリスクグループに属する為
  不要不急の旅行を避けること 休日の旅行は本当に必要不可欠かどうか考えること 大都市間の移動・山間部のリゾート地・人気の有る行楽地など大勢の人が集まる場所は特に避ける
  50人以上の私的な集まりはNG。

 等です。上記ルールに関しては法的な強制力は無く、市民一人ひとりが責任を以て判断し行動する事が求められて居ます。一応〔コロナウィルス感染が疑われる症状が有る人は家に留まる〕と云う前提なので、便宜上〔外出して居る人は自動的に全て健康な人〕と云う訳です。

 ルールを守るのも楽じゃ無い

 私の職場では同僚の一人が病気と為り・・・コロナウィルスに依る新型肺炎に似て居る症状でしたが、テストして居ないので不明・・・3月の半ばに2週間マルマル休みました。普段3人で回して居る仕事を2人でカバーする事に為り可成りキツかったのですが〔症状の有る人は出勤しては為ら無い〕と云うルールですから仕方ありません。
 私も何時か病気に為る可能性が有るのでお互い様です。休んだ本人も特に〔迷惑を掛けた〕と云う意識は無い様で、私もそれで良いと思います。

 元々スウェーデンでは〔休むこと=悪いこと〕と云う意識は希薄で、今回政府が〔症状が有る人は絶対に仕事に行っては為ら無い〕と云うルールを徹底させた結果〔休むこと=義務〕に為りました。その分現場は仕事が増えて大変ですが、私の場合「出来る事しかしません!」と宣言して無理をしないと決め何とか乗り越えました。

 全員がルールを守る訳では無い(当然ですが)

 私の見る限りでは日が経つに連れ、咳や鼻水等の症状が出て居る人を公共の場で見掛ける事は少なく為ったもの、しかし中には我関せずと云う人も居ます。
 一度私が勤務先で接客して居た処、一人の男性とその子供達(小学校低学年の男の子と女の子)が来店し、その男の子が狭い店の中で何度も盛大な咳をした為、私は顔を引き吊らせながらも何とか平静を装って接客する・・・と言う事が有りました。

 彼等が店を去った後、店の奥に在る事務所から2人の同僚が殺菌ジェルを持って飛び出して来て入口のドアを開けて換気したのは言う迄もありません。大袈裟かも知れませんが私の勤務先にはリスクグループに属する糖尿病の同僚が居るので、私が感染すると彼女の命に関わるのです。幸い私には未だ症状は有りませんが、このお客さんには正直怒りを覚えました。
 この他にもイースター休暇にスキーリゾートに行く予定を立てて居る人が居たり・・・問題に為り多くのスキーリゾート自体が閉鎖に為りました。自分の無責任な行動がドンな結果をもたらすのか思いが及ば無い人は世界中の何処にでも居る様です。

 刻々と変化する状況と情報共有

 本日4月1日、Folkhälsomyndigheten・公衆衛生局は、スウェーデンでのコロナウィルス感染者が約5,000人に達し、239人の方が亡く為ったと発表しました。イタリアやスペインの程ではありませんが十分警戒すべき水準に達した為、市民が守るべき更に厳しいルールも追加されました。
 商店やショッピングセンターで買い物客が適度な距離を保てる様な措置を行う・スポーツ団体や非営利団体等も感染拡大を抑える為に活動を控える・高齢者介護施設への訪問禁止等と云う内容です。

 それでも未だ政府はロックダウンしません。人々は他国から見れば手緩いと思われる様な政府の方針を受け入れ、ルールに従って生活して居ます。それは政府がメディアを通してコロナウィルスに関するアラユル情報を公開し、市民に説明し理解を求めて居るから出来る事だと思います。
 批判が無い訳ではありませんが、質問が有れば丁寧に答えて行きます。又これ迄にステファン・ロヴェーン首相を始め政府関係者・感染症の専門家達、自治体等の各機関が数え切れ無い程の記者会見を開いて居ます。

 加えてSVT・スウェーデンテレビ・・・日本のNHKの様な公共性の高いテレビ会社が、毎日特別番組を放送し、又ニュースのウェブサイトではスタッフが24時間体制で国内外の関連情報を時系列でアップし、スウェーデンだけで無く世界各国の感染者数・死者数・恢復者数のグラフィックを随時アップデートして居ます。
 又寄せられたアリトアラユル質問に真摯に答えて居ます。例えば「新しいルールの適用対象はストックホルムだけ?それとも全国?」「何処でそのルールを読めますか?」「自治体はホームレスの人達へどんな支援をして居ますか」等々。

 非常に判り易く、又幅広い情報を網羅して居るので私はコロナウィルス関連の情報は専らSVTから情報を得て居ます。SVTだけで無く高級紙や夕刊紙のサイトも充実して居り、記者会見があればどのサイトもライブ中継するのでテレビが無くても最新の情報を手に入れる事が出来ます。

 「数週間で終わると思うな 収束迄数か月は掛かる」

 今SVTのサイトを開いた処、今日のロヴェーン首相のインタビューが載って居ました。
 「国内の感染者数が増えて居るのに外国の様に強硬な手段を取ら無い理由は?」と問われると「スウェーデンのコロナウィルス対策は兎に角感染者数のカーブを出来るだけ平らにし、医療機関への負荷を減らす事。カーブは未だ上り坂でピークを迎えて居ない。だから私は人々に言いたい。数週間で終わると思わ無いで欲しい。収束迄数か月は掛かる」
 と話して居ました。詰り、感染自体を止める事は出来無い、為らば感染スピードを出来るだけ抑えて感染者数の急激な増加を避けるべきである。その為には数か月に及ぶ長期的な取り組みが必要で、状況が逼迫すればロックダウンも一つの方法だが、今は社会が疲弊し過ぎ無い為に最低限の経済活動を続ける必要がある・・・それがスウェーデンの戦略で有る、と私は解釈して居ます。

 コロナウィルスを過小評価して居る訳では無い

 ロックダウンして居ない今の段階でも経済は悪化の一途です。でも、もしかしたら、皆がルールを守れば一定の経済活動を維持しつつ医療崩壊を免れる事が可能かも知れません。その為には各個人が責任を以て行動する事が必須であり、市民は内心不安を抱えながらも政府が示した可能性に賭け、遣るべき事を淡々と遣る事にしたのだと私は思います。政府への信頼度が高いスウェーデンでは今の処上手く行って居る様です。
 ですから、外国メディアが〔シュールな静けさ〕と揶揄するスウェーデン市民の落ち着きは、決してコロナウィルスの脅威を過小評価した結果ではありません。どうしてスウェーデンのアプローチがこれ程諸外国と異為ってしまったのかはわ狩りません。この点に付いてはスウェーデン政府も少し戸惑って居る様です。

 それでも疫学専門家のアンデシュ・テグネル氏はこう断言して居ます。「我々はコレが正しい道だと確信して居ます」
  私もそう在って欲しいと願いつつ、引き続きルールを守りながら出来るだけ普段と変わら無い生活を続け様と思います。何しろ先は長いのですから。

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                  吉田裕子氏








 吉田裕子 自己紹介 2018.5.1
 
 沖縄に移住した事も有る程寒がりなのに 何故か北欧スウェーデンへ

 フレミングスベリ スウェーデンより

 はじめまして! 吉田裕子と申します。日本で知り合ったスウェーデン人の夫の母国に2012年8月に移住し、現在はストックホルム近郊のフレミングスベリという街に住んでいます。東京に住んでいた時には共済団体職員・ライター・環境コンサルティング会社の総務・IKEAの店員等様々な仕事を経験しました。スウェーデンでもセカンドハンドショップの店員・ITベンチャー企業の日本市場担当・トヨタ販売店の受付等の仕事に就きましたが、現在は足と腰を痛めてしまい無職。
 スウェーデンに於ける日本文化に対する関心は非常に高いので、その内日本とスウェーデンの架け橋になれる用な仕事がで来たら…と思って居ますが、今は足腰の治療に専念して居ます。元々はスウェーデンと特に縁が有った訳では無く、寧ろデンマークとスウェーデンの区別がつか無い程の北欧オンチでした。

 スウェーデンに就いて勉強を始めたのは、日本に語学留学して居た夫と出会った30代も終わり頃。夫が日本での生活を非常に気に入って居り、又私に執ってスウェーデン語の習得が非常に難しく感じられた事から、何と無くこのママ日本でズッと暮らして行くのかな……と思って居ました。
 しかし、2011年に起きた東日本大震災を切っ掛けにスウェーデン移住を考える様に。外国人である夫が災害に遭った際に日本人と同じ様に行動出来るのかが不安だった為、思い切ってスウェーデンに移住しました。元々私は大の寒がりで、東京の寒さから逃れる為に沖縄に4年間住んだ程なのに、何故か北欧スウェーデンへ。
 勿論当初は将来が見え無い不安があり、夫の仕事探しや住居探しで苦労した事もありましたが、今は何とか安定した生活が送れる様に為りました。後は私自身が経済的に自立するのが目標です。

 スウェーデンでは40代でも新しいキャリアを始める事は稀では無いので(勿論若者に比べて状況は厳しいですが)前向きに考えて居ます。幸いにも職業安定所や失業保険のサポートが有る為、ジックリと腰を据えて求職活動出来るのが有り難いです。
 今、自分の中での一番の課題はスウェーデン語の習得です。スウェーデンに来たのは40歳を過ぎてからだったので、年齢の所為かスウェーデン語を覚えるのが若者に比べて遅く(単に努力が足り無いだけかも知れませんが)現在も四苦八苦して居ます。

 移民の為の無料のスウェーデン語教育プログラムを数年間受けましたが、それでもマダマダコミュニケーションが難しい。子供が居ないので自分から積極的に外に出て行かないと、外の世界との接点がスーパーでの買い物だけに為ってしまいます。
 コミュニティの語学カフェ(移民が集まってスウェーデン語をブラッシュアップする場)に行ったり、日本でも話題に為ったテレビドラマ『ブリッジ』(原題 “Bron”) を字幕付きで観たりして、モチベーション維持に努めています。

 殆どの日本人に執ってスウェーデンは、影の薄い地味な国だろうと思います。他の欧州各国に比べてもフランスやイタリア、イギリスの様に判り易い名物・名所が有る訳でもグルメ大国でも無く、最近、海外旅行先として人気が出て来たとは言え、7泊8日の北欧ツアーの中でもスウェーデン滞在はストックホルム1泊しか無かったり。
 私も移住した当初は詰まらない……と思ったものでしたが、住んで見るとこれがナカナカ味の有る国と云う事が徐々に判って来ました。これから私の記事を通して、世の中にはコンな国もある、と日本の皆さまに知って頂ければ幸いです。宜しくお願い申し上げます。


                     以上



 





 イタリア復興の主役はマフィア? 新型コロナの「封鎖解除後」に危機感

              〜クーリエ・ジャポン 4/3(金) 19:00配信〜


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 ナポリ郊外、スカンピア地区に在る集合住宅「ヴェーレ」同地区は「カモッラ」と呼ばれる地元の犯罪組織に依って統制されて居る Photo Salvatore Laporta  KONTROLAB  LightRocket  Getty Images

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                 Beniamino  Morante氏


 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出禁止が全土で続くイタリアだが、マフィアが既に解除後を見据えた動きを始めて居ると云う。
 元々社会的に弱い立場の人々が今回の危機に依って経済的により困窮した事で、闇銀行を始めとしたマフィアの活動が活発化する可能性が高まって居る。その背景には、マフィアが一種、人々の福祉を担ってしまって居ると云う現実が有る様だ。

 コロナ後を狙うマフィアの動き

 イタリア警察に依れば、外出禁止令解除後に予想される不況は、組織犯罪の格好の機会と為る可能性が有ると云う。現金を保有するマフィアは、多くの企業に取って無視する事の出来ない支援者と為るだろう。現在でも、既にマフィアはそうした活動を行って居る。
 数週間に渉る公衆衛生上の緊急事態を経て、イタリアの状況はユックリと改善されて来て居る様に見える。一日当たりの新たな感染者数が減少し、メディアは外出禁止令解除後に関する予測を始めた。やっと希望が見え始めた状態だが、経済復興期に組織犯罪が横行するのではないかと云う懸念も出て来て居る。

 「マフィアには元々社会や経済の変化に適応出来る能力が有る。新型コロナ危機で企業と経済活動は大打撃を受けたが、その再建プロセスにどの様に食い込んで行くか、彼等は既に考え始めて居る」

 こう予測するのは、ローマの日刊紙〔イル・ファット・クオティディアーノ〕だ。《国家警察犯罪予防本部は、この差し迫った危険に関して各地の警察署に警戒を呼び掛ける文書を公表した》

 資金繰りに悩む中小企業がターゲットに

 〔イル・ファット・クオティディアーノ〕紙に依れば

 事業を再開しようとした時に、多くの企業が直面する問題が資金繰りだ。「小規模な工場や商店、レストラン・バー等、家賃や仕入れの代金が支払えずに借金が膨らみ始めた小規模企業は多い。莫大な現金を保有するシチリア・マフィアやナポリの『カモッラ』カラブリア州の『ンドランゲタ』等に取って、これは又と無い機会だ。平常時でも、そうした商店の多くは銀行からの借り入れが難しい。今はその状況が更に悪く為った」

 この為、犯罪組織が「経営への関与を多少為りとも要求する」事と引き換えに、必要な金額を貸し着ける可能性が有ると同紙は指摘する。幾つかの企業に取っては、こうした申し出が〔会社を救ったり、店を続けたりする為の唯一の方法〕と為ってしまうと云う。

 マフィアによる福祉国家

 同紙によれば、闇銀行の役割に加え、南イタリアのマフィアは〔大規模流通・宅配・医療サービス〕等、現在非常に好調なビジネスにも参入して居ると云う。従って、マフィアは将来の計画を始める一方で、現在の活動も忘れて居る訳では無い。南部で大部数を誇る日刊紙〔イル・マッティーノ〕は、南イタリアのマフィアが現在執って居る戦略をこう分析している。

 「ナポリでは、マフィアの福祉国家システムが、幾つかの地区で確立されつつ有る。ナポリの犯罪組織『カモッラ』は、従来の方針を変えて、ユスリや投資は辞めた様だ。今、彼等の優先課題は、その地方の支配を維持する事と、人々との合意を強化する事だ」

 パスタのプレゼントが賄賂代わり?

 「カモッラは今やパスタを人々に配り、買い物を代行し薬物の違法取引で得た金を再分配して居る。彼等はこれから数ヵ月後、手に出来る利益と資本がモッと大きく為った時に、安く雇える労働力を確保しようと狙って居るのだ」

 この予言は実現する可能性が高い。元マフィア対策検事ピエトロ・グラッソは〔イル・ファット・クオティディアーノ〕紙で次の様に強調して居る。

 「一部の人々は只家族に食べさせると云う目的の為だけに朝、家を出て行きます。今、こうした人々は生計を立てる統べがありません。犯罪集団が狙うのはこの様な人々です」

 北イタリアにも迫る脅威

 トリノの日刊紙〔ラ・スタンパ〕に依れば、南イタリアのみが注目されて居る一方で、外出禁止令の解除後には北イタリアでも組織犯罪が増加する恐れが有ると云う。

 「復興の主役の中には、残念ながらマフィアも含まれる事だろう。しかもそれは、南イタリアだけでは無さそうだ。実際、近年の調査によればマフィア・・・特にカラブリア州の『ンドランゲタ』・・・は、合法的な数多くの経済部門に手を出しながら、イタリア中部と北部をも支配下に置いた」

〔ラ・スタンパ〕紙は次の様に警鐘を鳴らして居る。
 

 「南イタリアには、新型コロナ危機で大きな打撃を受けた経済的基盤の脆弱な社会階層があり、マフィアはそれを豊かな土壌として見出して居る。南部でマフィア撲滅の闘いを続ける事は必要だ。だが同時に、経済・金融活動が最も盛んな地域は北イタリアであると云う事実を、忘れてはいけ無い。北部も南部と全く同様に警戒の対象とすべきである」

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                Beniamino  Morante



 




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