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2024年11月01日
映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(2024/米/トッド・フィリップス監督)@イオンシネマ新百合ヶ丘
破壊され失う妄想のステージ。
悪を社会の歪から滲み出て来たかのように勘違いすることや、あたかも悪の影響を受けたかのように思い込み、新たな悪に走るといったことがあるとしたらとても恐ろしいことだ。
精神病院の看守を演じたブレンダン・グリーソンの美声が印象的。前作以上にホアキン・フェニックスの「演技」を堪能できた。
"They long to be close to you"の詩が耳に残る。
悪を社会の歪から滲み出て来たかのように勘違いすることや、あたかも悪の影響を受けたかのように思い込み、新たな悪に走るといったことがあるとしたらとても恐ろしいことだ。
精神病院の看守を演じたブレンダン・グリーソンの美声が印象的。前作以上にホアキン・フェニックスの「演技」を堪能できた。
"They long to be close to you"の詩が耳に残る。
2024年10月28日
映画『ピアニストを待ちながら』(2024/七里圭監督)@シアター・イメージフォーラム
夢のような、あの世のような。幻聴のように感じられるシュプレヒコールもいつかの早稲田界隈に彷徨っている音なのかもしれない。夜の木々の枝、暗闇の中から現れる建築物の美しい陰影は『眠り姫』『DUBHOUSE:物質試行52』を彷彿とさせる。七里圭監督+撮影・高橋哲也氏コンビのさすがの映像。監督と幽霊(のような存在)は親和性があるに違いないと思っていたのでうれしい。謎の女・絵美(澁谷麻美)に何度もドキリとした。
2024年10月02日
映画『SUPER HAPPY FOREVER』(2024/五十嵐耕平監督)@新宿武蔵野館。
陰の空気が重い現在と明るい馴初めの過去が閉館間際の海沿いホテル819号室でじわっと交差する。
何かのメッセージでもカップヌードルでも幸せならいい。終わる時は一瞬である。コロナ禍前の幸せは残っているだろうか。無くしたものはないだろうか。今の幸せが未来に残っているとは限らない。
何かのメッセージでもカップヌードルでも幸せならいい。終わる時は一瞬である。コロナ禍前の幸せは残っているだろうか。無くしたものはないだろうか。今の幸せが未来に残っているとは限らない。
2024年07月03日
映画『マッドマックス:フュリオサ』(2024/豪・米/ジョージ・ミラー監督)@新宿バルト9
やりたいことを思いっ切り表現し続けるジョージ・ミラー監督79歳。
素晴らしい造形の集合体であるが『怒りのデス・ロード』の時の興奮がない。
素晴らしい造形の集合体であるが『怒りのデス・ロード』の時の興奮がない。
2024年06月26日
映画『瞳をとじて』(2023/スペイン/ビクトル・エリセ監督)@キネカ大森
約20年前の映画撮影中に失踪した主演俳優とその親友であり映画監督だった男。二人の人生の途中。
二人で共有した映画。人生における記憶とは何なのか。波音と唄に誘われ、舞台はいつしか閉館した映画館へ。これからも続いてゆく物語の予感。
二人で共有した映画。人生における記憶とは何なのか。波音と唄に誘われ、舞台はいつしか閉館した映画館へ。これからも続いてゆく物語の予感。
2024年06月10日
映画『帰ってきた あぶない刑事』(2024/原廣利監督)@イオンシネマ新百合ヶ丘
ギャグは古いがタカとユージが一緒にスクリーンに映っているだけで満足感。
パパさんはいないけどナカさん登場、レパード登場、近藤課長の「大バカモノ!」も懐かしい。カオルが「大都会」でキューレツ登場。思えば多くの人が『スローなブギにしてくれ』で胸ときめいた浅野温子がこの「あぶ刑事」シリーズで変化を遂げていった。
セントラル・アーツの文字とかつての赤レンガ倉庫が目に沁みる。
夕飯は久々に新百合ヶ丘のトラットリア ラ・カンパァーナで。
どこか懐かしみを感じる店内。
真鯛のカルパッチョ、トマトソースのパスタが旨い。
舘ひろしの「翼を拡げて」がリフレインしている。
パパさんはいないけどナカさん登場、レパード登場、近藤課長の「大バカモノ!」も懐かしい。カオルが「大都会」でキューレツ登場。思えば多くの人が『スローなブギにしてくれ』で胸ときめいた浅野温子がこの「あぶ刑事」シリーズで変化を遂げていった。
セントラル・アーツの文字とかつての赤レンガ倉庫が目に沁みる。
夕飯は久々に新百合ヶ丘のトラットリア ラ・カンパァーナで。
どこか懐かしみを感じる店内。
真鯛のカルパッチョ、トマトソースのパスタが旨い。
舘ひろしの「翼を拡げて」がリフレインしている。
2024年06月07日
映画『アディクトを待ちながら』(2024/ナカムラサヤカ監督)@映画美学校
自分をどう肯定して生きていけるか。重いテーマである。様々な依存症者(アディクト)の目、
その家族の目、彼らを支援する者たちの目、マスコミの目、情報を得る者たちの目、それらを合わせた社会の目を映し出す。ほとんどの人は依存症者と距離を置きたがる。だから難しい。セリフに登場人物たちの生き方が強く乗っているのを感じる。
劇場内で待つ仲間たち。劇場の外で開演を待つ観客たち。見応えあり。
その家族の目、彼らを支援する者たちの目、マスコミの目、情報を得る者たちの目、それらを合わせた社会の目を映し出す。ほとんどの人は依存症者と距離を置きたがる。だから難しい。セリフに登場人物たちの生き方が強く乗っているのを感じる。
劇場内で待つ仲間たち。劇場の外で開演を待つ観客たち。見応えあり。
2024年05月24日
映画『シンデレラガール』(2023/緒方貴臣監督)@Morc阿佐ヶ谷
残酷な運命の物語に堕ちる主人公。無駄のない展開と登場人物たちの信じられないくらいのポジティブさでお涙頂戴はない。切り返しの少ないフィックスカメラで監督の静かな視点を感じられる。しかし、後半の病室での母親の表情は見たかった。廊下を歩く主人公の存在感を優先させたのだろう。また、もう少し主人公を取り巻く日常は見たかった。
2024年05月15日
映画『ゴールド・ボーイ』(2024/金子修介監督)@ヒューマントラストシネマ渋谷
見所は天才同士の対決。「と思いきや」の連続で気持ちが持って行かれる。
完全なる計画も思ってもいないことが起こるもので、その計算狂いに期待してしまうがまたそれを超えて来る。特級のミステリサスペンスと思いきや、「恋」の文字が浮かぶ。馴初め、思い出の場所…。
もしや、恋がうまくいった人といかなかった人たちの物語では!?恋と殺人の夏休み。
完全なる計画も思ってもいないことが起こるもので、その計算狂いに期待してしまうがまたそれを超えて来る。特級のミステリサスペンスと思いきや、「恋」の文字が浮かぶ。馴初め、思い出の場所…。
もしや、恋がうまくいった人といかなかった人たちの物語では!?恋と殺人の夏休み。
2024年03月22日
映画『不死身ラヴァーズ』(2024/松居大悟監督)@アスミック・エース試写室
運命とか恋とか。失恋とか。運命の人「甲野じゅん」七変化の世界線かと思いきや。
でもそういうことかもしれないね。構造的な面白味アリ。新幹線が通り過ぎ、分譲された家々が見える地方の風景によりメルヘン度が増しているのかもしれない。
そして主人公の歴史の証人・田中の想いに胸が痛むのだった。
でもそういうことかもしれないね。構造的な面白味アリ。新幹線が通り過ぎ、分譲された家々が見える地方の風景によりメルヘン度が増しているのかもしれない。
そして主人公の歴史の証人・田中の想いに胸が痛むのだった。