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ハナブサチロロ
世田谷区出身。
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2022年10月19日

映画『ファイブ・デビルズ』(2021/仏/レア・ミシウス監督)@松竹試写室

フランス・アルプスの小さな村。ある匂いを嗅ぐとタイムリープする少女と家族の物語。
35oフィルムで撮影された深い色が効いている。監督は『パリ13区』で共同脚本を手掛けたレア・ミシウス。
日常に少しずつ染み入る過去。母と突然家に来た叔母がカラオケパブみたいなところでボニー・タイラーの「愛のかげり」を唄う。良かった。こんな愛情表現のシーンがあるとは。
母親を演じたアデル・エグザルコプロスがとても良い。



2022年09月20日

阿佐ヶ谷に通う

ここ数日仕事で阿佐ヶ谷に通っている。
中央線沿線は吉祥寺を除いてはなかなか利用することがない。

寄ったお店は都内に何店舗かあるアカマル屋。
阿佐ヶ谷にも今年できたらしい。
こういった大衆酒場のチェーン店がここ数年増えてきたがとても喜ばしい。
例えばたまに入る成城学園前のさんたろうもそう言った店である。
安いけど、旨い。しっかりしているのだ。
しかもここは14:00開店である。
抹茶ハイをやりつつ旨いメンチカツをいただく。焼きそばもなかなかいい。
串物も充実しているのでいい感じである。
何より若者が動き良く頑張っている。
いつまでもこういった平和が続くことを願う。

アカマル屋の先の左側にあるこじんまりとしたラーメン屋にも入った。
店名は麺処 源玄。煮干醤油Sobaをいただく。
醤油がしっかり効いて柑橘のような甘さも感じる。
麵は細麺でスルスルとあっと言う間に完食してしまった。
地元の常連さんが多いようでとても良い雰囲気であった。

今週はもう一回ぐらい阿佐ヶ谷に行きそうだ。
その後は地方出張が待っている。



2022年08月26日

『夏へのトンネル、さよならの出口』(2022/田口智久監督)@松竹試写室

「なぞの転校生」「時をかける少女」じゃないけど不思議な時空物語に恋は付き物か。
クールな情景にクールなセリフ、クールな二人。ありえない事柄も次第に説得力を生み出す作劇。
いつしか二人の共同戦線に乗っかっていった夏物語。

高校生二人が持つのはガラケー。おそらく世の中がスマホに切り替わっていく前夜のような時代だと思う。
二人のメール送受信がとても効果的に使われている。
またヒロインの祖父が売れなかった漫画家だったという設定で、流れていく時代の中に印刷された漫画の大切さとそれに対する尊敬の念が表れている。この気持ちは映画やアニメーションに対しても同じなのだと思う。
二人の手に入れたい物の違いがこの二人を引き離す要因になるのだが、そこはやはり共同戦線なので、二人の世界線は自ずと決まって来るのだろう。

傘と向日葵で同じような芝居をする。同じセリフでも全く違う温度を表すこのシーンがとても良い。

一枚一枚のカットが切れ味良く心に刺さった。




2022年08月05日

映画『リコリス・ピザ』(2021/米/ポール・トーマス・アンダーソン監督)@シネクイント。

いい曲が並ぶ。一曲一曲長く使われているがそういう映画なのだろう。すぐに恋は始まり、付かず離れずシーソーゲームのようなファンタジーが続いていく。バックするトラックやミカドのシーン、お互い電話して無言などなどいいシーンがたくさんある。途中、チコ・ハミルトンの静かなドラム、バディ・コレットのフルート、ジム・ホールのギターが重なる「ブルー・サンズ」が流れる。不穏な雰囲気も流れた。過去か、未来かはわからない。だからなのかどうかわからないが二人がウォーターベッドで眠るシーンが好きだ。ずっと二人から目が離せない素敵なシナリオだった。



2022年08月01日

映画『ソングバード』(2020/米/アダム・メイソン監督)@松竹試写室

COVID-23にウイルスが変異した世界の恋愛模様。午後ロー感もアリ。ロックダウン下、iPhone、GoProを駆使してロサンゼルスの寂れた街を撮影しうまく近未来感を醸している。何よりデミ・ムーアがお元気そう(『ゴースト/ニューヨークの幻』が懐かしい)。



2022年07月18日

映画『ベイビー・ブローカー』(2022/韓/是枝裕和監督)@イオンシネマ新百合ヶ丘

カン・ドンウォンのギアをニュートラルに入れたような演技が良い。チョン・ジェイルの音楽がさりげなくそれでいて作品を包んでいて良い。
ただ、久々に没入できなかった。いいシーンのためのいいセリフが多かったせいか、演出過多なのか、理由はわからない。ガツンと来た画も無かった。
撮影は『バーニング 劇場版』や『パラサイト 半地下の家族』などのホン・ギョンピョ。監督が違うとこうも違うのか。

『すばらしき世界』の三上とリリーさんの顔が浮かんだ。母を想う子と子を想う母を思い出したからだ。
そして、最近観た映画では家族、兄弟を想う『北風アウトサイダー』と7/29(金)公開の『1640日の家族』を思い出した。両作品共に、感動を押し付けることなく、じっくりと愛情を描いていたからだ。

夕飯はTRATTORIA成城にて。こじんまりとして落ち着く良い店。
あさりの白ワイン蒸し、ライスコロッケ、いわしソテーのサフランソース、おいしい。ワインが進んだ。



2022年07月13日

映画『北風アウトサイダー』(2021/崔哲浩監督)@ シネマ・ジャック&ベティ

大河の流れをゆくように長い年月をかけてこの地に今いるのだと思う。
正直な気持ちが乗った台詞たちが心を動かす。葬式、結婚式という人生の儀式をじっくり描くことによって深く見えて来る関係、過ごしてきた時間。
いつかお互い喧嘩もしながら笑顔でいられる、そんな時が来るのではとこの映画を観て少し思う。それにしてもいい兄弟だった。オモニ食堂に行ってみたい。



2022年07月02日

映画『義足のボクサー GENSAN PUNCH』(2021/日・フィリピン/ブリランテ・メンドーサ監督)@ヒューマントラストシネマ渋谷

カットは多く割らず、撮影量はかなりなものと想像するが編集でかなり切っている印象。街のいろいろな音が聴こえ、ドキュメンタリーのようでもあり、練習、試合、葬儀と臨場感、俳優たちの一体感がすばらしい。そして、紳士的で優しい夢追い人の横顔が忘れられないのであった。

夕飯は渋谷・長崎飯店でちゃんぽんと焼き餃子。昭和にタイムスリップ。旨い。



2022年06月15日

映画『1640日の家族』(2021/仏/ファビアン・ゴルジュアール監督)@松竹試写室

試写室では鼻をすする音が聴こえた。里親と里子の幸せな日々と突然の出来事(監督の家族が経験したことが物語のアイデアになっている)。ワンシーン、ワンカットが多く、細やかな感情に吸い付くようなカメラ。しかし感動は押し付けて来ない。なにしろシモン君がかわいい(彼を演じたガブリエル・パヴィは2014年生まれで公園で遊んでいるところを見出されたらしい)。実の父親もシモン君とうまくいくように彼なりに努力をしているから、この作品には悪役がいない。だからみんな切ない。家族が映画館から見る景色はリアルなロングショットなのだろう。
ロングランしてほしい。




2022年06月14日

映画『こちらあみ子』(2022/森井勇佑監督)@映画美学校。

ほんとに令和の映画?お化け映画?いや、さよならのファンタジー映画。ほとんど忘れてしまった子供時代のことが少しだけ脳裏に。見るもの聞くものこれからのこと、すべてが未知だった。思い込み激しく純真で残酷。ババ抜きの後はカメラを止めず奇跡感じるカット。あの時間、良かった。いいロケーション見つけるなあ。子供たちのいいアクション映すなあ。また凄い映画監督、デビュー。



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