2018年05月10日
中東 その2
中東 その2
第2章 宗教の成立
〜本章では中東の歴史を主に宗教上の観点から述べてみる。キーワードは「ユダヤ教」「キリスト教」「イスラム教」である。先ず、前章で中途にした「ユダヤ人」に付いてであるが、その定義をここで再度ハッキリさせて置こう〜
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紀元前の世界に於いては、彼等ユダヤ人は自らの王国イスラエルをカナン(パレスチナ)の地に築き、ある一定の繁栄を得た。一般に古代国家は神との結びつきが密接であるが、彼等も又、ヤハヴェ(エホバ)と言う唯一神を熱心に信仰する信徒であり、実際、ユダヤ人に取ってのイスラエルとは神ヤハヴェから約束された聖地に他なら無かった。
前章の終わりに述べた「ユダヤ人とは」を思い出してみよう。それは「ユダヤ人とは、ユダヤ教を信仰する人々である」と云うものであった。しかし、古代イスラエル期には未だユダヤ教自体が存在しておらず、その成立は彼等の王国が滅亡する時期まで待たなければなら無かった(前章にも挙げたバビロン捕囚がその基礎を作ったとされる)
そうすると、先の定義から、ユダヤ教徒即ちユダヤ人とは、祖国の滅亡後、世界各地へ散って行った人々と云う事になる。
故国も無く世界中のあらゆる人種の人々に混じりながら、それでも唯一共通の宗教を信仰する人々。しかし考えてみればこれは奇妙な話である。何故なら「ユダヤ人とは民族では無く宗教団体である」と云う説も成り立ってしまうからだ(現代に於ける実態としてこれはある程度正しい)
只、当のユダヤ人はと云えば、自身がユダヤ教徒である事は勿論、自らの事を誇りあるユダヤ民族と信じ疑っていない。それは、ユダヤ人のもうひとつの定義として「母親がユダヤ人である事」があり、それによって民族の純血が保証されているから、と云う理由もあっての事だろう。
以上は、ユダヤ人の側から見た定義になるが、それではキリスト教徒の側から見ればどうなるか。
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実は彼等に云わせれば、ユダヤ人はイエス・キリストを裏切ったユダ(最後の晩餐に描かれた場面は有名)の子孫であると云う事に為っている。しかしこれも又奇妙な話で、何となればイエス自身はユダヤ人だからだ。そもそも初期のキリスト教徒は100%ユダヤ人であった。
詰まり”ユダヤ人はキリストを裏切った”と云うのは、キリスト教がローマに伝わって以後、ユダヤ教と袂を分かったキリスト教徒により発せられた蔑称なのであって、それは又、ユダヤ人受難の歴史の始まりでもあったと云って好い。
何れにせよ、ユダヤを巡るこう言った矛盾は、現代の中東情勢を捉える上で非常に重要なファクタと為るから、確り押さえて置く必要がある。では、ユダヤ人に付いてはここで一先ず置くとして、次にユダヤ教からキリスト教が誕生して行く過程を追って見る事にしよう。
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前で、イエス・キリストはユダヤ人であると述べた。それは、イエスはユダヤ教徒であったと云う事と同一の意である。古代イスラエル王国が滅亡して後、それでも多くのユダヤ人はカナン周辺の地に留まった。そこで一度は小国を築いたり、又ローマ帝国の属国の地位に甘んじたりしながらも、彼等は祖先の地でユダヤ教を信仰しつつ細々と生計を立てて居たのだった。そうしたユダヤ人の中にイエス・キリストも居られたのである。
ナザレ地方の大工だったと云われるイエスは、周囲の人々と同様ユダヤ教の熱心な信者であり、救世主(メシア)の出現を待ち望む一人でもあった。しかし、イエスはそう云った世界の中に埋没する様な人物では無かった。
やがてイエスはユダヤ教の教義を基に、独自の教えを生み出すに至ったのである。その後のイエスについては、聖書を始め膨大量の書物に描かれているから、ここで又詳細を述べる必要はあるまい。イエスが十字架に架かり没したのは紀元30年頃の事である。
イエスも信仰したユダヤ教とは、古代イスラエルにあった「ヤハヴェ信仰」を基に、紀元前4世紀頃成立した宗教であるが、分かり易く云ってしまえば、キリスト教で云う所の「旧約聖書」にあたる(”旧約”と言う表現は、キリスト教から見て「旧」なのであり、それを避ける為にヘブライ語聖書と呼ばれる事もある。
旧約聖書は、どちらかと云えば日本人に余り馴染みが薄いが、「創世記」「モーセの十戒」等は誰でも聞き覚えはあるだろう。尚、旧約・新約の「約」とは「訳」の間違いでは無く、神との約束を意味する文言である)要するにキリスト教は、ユダヤ教を母体としてそこから派生した宗教なのである。詰まり、ユダヤ教=旧約聖書(厳密には=では無いが)に、イエスの教えの部分(福音書等の所謂新約聖書)を加えたものがキリスト教である訳だ。更に、イスラム教も実はユダヤ教から派生した宗教である。
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イスラム教は、7世紀前半頃、アラビア半島西部の地メッカに於いて、アラビア商人で預言者のムハンマド(マホメット)が、アラー神の啓示を受けた事を起源とする宗教である。イスラム教の正典はコーランであるが、それに次ぐ教典として、旧約のモーセ五書や詩篇、新約の福音書も含んでいる。
尚、言語の違いによって呼び名が異なってはいるが、アラー(より原語に近い発音はアッラーフ)は、ヤハヴェ(エホバ)と同一である。詰まり、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教共に、信じる唯一神は同じだと云う事。更に云えば聖地をエルサレムとする事も同じである。その事から、これ等三大宗教を一つにして、アブラハムの宗教と呼ぶ事もある。
それ等を概略してみると、以下の様になるだろうか。
■ キリスト教=新約聖書+ユダヤ教(旧約)
■ イスラム教=コーラン+新約聖書+ユダヤ教(旧約)
詰まり、キリスト教もイスラム教も同じユダヤ教と云う母から生まれた兄弟であると云って好い訳だ。それならば何故、兄弟同士、或は家族同士が何時までも戦争等しあっているのか?
しかしその疑問は、実は疑問とは成り得無いだろう。我々も遂先ごろ、相撲取りの兄弟が激しい憎しみ合いをしている様を見たばかりではないか。けだし骨肉とは、骨肉であるが故により一層憎しみも倍加してしまう宿命を負っているものだとは云え無いだろうか。
第3章 対立のはじまり
一体宗教とは人間に取って何であるのか。それは人間が幸福である為の存在である様にも思えるが、現実では、あらゆる人間の争いはその源を宗教に発して居るらしいのである。
前章の終わりに、キリスト教もイスラム教も同じユダヤ教と云う母から生まれた兄弟と云って好いのに、何故互いに争い憎しみ合うのかと云う風な事を書いた。本章では、それ等宗教が対立をする様に為った過程について順を追いながら具体的に述べてみる。
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キリスト教の原型は当初、ユダヤ教の一教派として誕生したが、ユダヤ戦争(一世紀後半に勃発)の頃に独立した宗教として成立。その後初期キリスト教は、ディアスポラ(故郷カナンを離れ世界各地に散って行ったユダヤ人集団の事、この時期のキリスト教徒は、ディアスポラ達の会堂(シナゴーグ)を借りて礼拝を行なっていた)の手を経ながら、やがてローマ帝国に広がって行く。
当初はローマ帝国の政策によって厳しい迫害を受けたキリスト教であったが、4世紀頃には、ローマ帝国の国教と言う地位を獲得。その結果キリスト教はヨーロッパを中心に大いなる繁栄を築いて行く事となった。
対するユダヤ教であるが、これは前の章でも述べた通り、ユダヤ人のみが信仰を許された宗教である為に、キリスト教の様な大規模な信徒拡大は有り得無かった。その代わり、ユダヤ人(これも又ディアスポラ)が世界各地へ移住を拡大して行くに従い、着実に広い範囲の地域に根を下ろして行ったと云えよう。
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ここで、キリスト教が誕生した時代のカナン地方の様子について、ざっと目を通して置こう。
紀元前後頃のカナンは、ローマ帝国が統治していたが、ローマの広大な版図の中でこの地方の統治に限ってはサシモノ大帝国も手を焼いていた様である。
紀元66年頃、そのローマ帝国の支配に反発して居たカナン在住ユダヤ人の不満が爆発、その結果大規模な反乱が勃発した。それがユダヤ戦争である。しかしローマ軍の圧倒的な武力の前にユダヤ軍はあえなく敗退。ユダヤ人の永遠の拠り所であったエルサレム神殿の炎上と共に戦争は終結を迎える。
その後、ローマはこの地方へ軍隊を常駐させる等支配の強化に努めたが、ユダヤ人の抵抗を完全に抑える事は難しく、2世紀の初めには再度の反乱を許してしまう(第2次ユダヤ戦争)
それ等の事に業を煮やしたローマ人は、遂に、この地方からユダヤの名を永遠に消し去ってしまおうと目論んだ。先ず行なったのは、カナンの地名の変更である。彼等はそこを、ペリシテ人の地と云う意味で「パレスチナ」と名付けた。
ペリシテ人とは、紀元前10世紀頃、ユダヤとの戦いに敗れこの地を去った民族(1章を参照)の事である。この皮肉はしかし相当に振るっている。
前述の様な世相の中、夫々に勢力を伸ばして行った両宗教であるが、ローマに認められ繁栄を約束されたキリスト教に比べ、一方のユダヤ教徒等の置かれた境遇は余り芳しいものとは云え無かった。前の章でも述べたが、彼等はキリストを裏切ったユダの子孫と云う侮蔑を受け、しかもキリスト教社会の中では、自分の土地を所有する事や自由な職業に就く事さえ許され無かったのである。
しかし彼等は逆に、キリスト教徒には禁じられて居た金融(お金を貸して利息を取る事を当時のキリスト教は禁止していた)と云う職業に自らの活路を見出して行く事になる。そうしてその選択は結局ユダヤ人に豊かな富をもたらす事となった。何しろ彼等はキリスト教徒の懐を押えてしまったのだから。
その後も彼等は、所謂「マネーの運用」にその手腕を発揮し、やがて社会に於いて大きな力を持つに至るのである。又、ユダヤ人は、学者や芸術家を多く出している事でも顕著である。アインシュタインやカフカ、メンデルスゾーン……そう云った世界的に超一級の人々を挙げるだけでも枚挙に遑が無い程。そうして、その事はやがて「シオニズム」(後の章で述べる)の盛り上がりに繋がって行く事となる。
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ここで一旦ユダヤの事は置く事として、以下に、イスラム教に付いて、及びイスラムとキリスト教徒との対立に付いて述べて置く事とする。
イスラム教の発祥は、2章でも述べた通り7世紀の前半、アラビア半島西部の地メッカに於いてである。当初その教徒は、キリスト教の普及したヨーロッパとは地理的にも遠いアラビア語圏の民族が中心であった。
その後のイスラム教は、西はアフリカ大陸、東はインドを経て東南アジア、中央アジア、中国辺り迄辿り着くが、西欧のキリスト教徒との交点は、地域的な理由もありそれ程多くは無かったと云える。所が、11世紀の末頃、その後の両者の運命を決定付ける大事件が勃発した。それが200年近い長きに渡って続けられた「十字軍遠征」である。
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中東その3 につづく
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