2018年04月26日
安倍晋三の強みとは何か?
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「安倍嫌い」を解剖する
古谷経衡氏の解説 オピニオン新潮45 2018年2月号掲載
〜敗北を重ねても懲り無い「反安倍」勢力。安倍嫌いを標榜する人々の病理に、文筆家の古谷経衡氏が迫る〜
(以下、「新潮45」2018年2月号 【特集「反安倍」病に着ける薬】「『安倍嫌い』」を解剖する」(古谷経衡)より転載)
2017年10月に行われた衆院選挙は、反安倍勢力に取っては3度目の正直であった。1度目は14年衆院選、2度目は16年参院選である。
第2次安倍政権が長期安定政権と為って久しい中、政権運営を問う過去2つの国政選挙で、反安倍勢力は無残な敗北に敗北を重ねて来た。殊に16年参院選は、参院選の特性上多数党が大勝し難い構造にも拘らず改憲勢力の議席に3分の2超を許す事となり、最も手酷い敗退であった。この16年参院選と17年衆院選の間に起こったのが「モリカケ問題」である。この2つの「事件」に、反安倍勢力は「モリカケ問題」が安倍政権失陥の一里塚として極めて大きな期待を抱いた。
実際、「モリカケ問題」が世論を沸騰させると、内閣支持率は明らかに下降トレンドに為った。この様な中で解散総選挙を行えば自民党の大敗は大いにあり得る。しかし定数が10減少したにも拘わらず、自民党の議席は変わら無かった。反安倍勢力が期待した3度目の正直は見事に裏切られたのだ。
何故安倍自民は強いか。安倍自民は小泉自民と違い、ゼロ年代に切り捨てた*守旧勢力(郵政、農協、土建)等の疲弊職能を再度取り込み、且つ*都市部の無党派への訴求を維持しつつ>、*公明党の組織票を利用すると云う、自民党の歴史の中でも稀にみるトライアングル構造の上に成り立って居るからだ。
事実、16年参院選挙での自民党全国比例1位当選は、小泉時代に切り捨てられた筈の全特(郵便局)推薦候補(疲弊職能)であり、2位は保守系ジャーナリスト(無党派)である。巷間言われる日本会議等の中小宗教勢力(約30万票程度)よりも、この三竦みの方が余程集票に貢献して居る。
野党の反安倍勢力はこの構造が分かって居ないから、柔弱な世論調査の数字がそのまま票に反映すると思って居るが甘い。ツイッターで「アベNO!」の怪気炎を上げるユーザーの多寡と、1票の違いで当落が決まる選挙区情勢は異なる。勝つ要素よりも負ける要素の少ない安倍自民がこの程度でコケる訳が無いのは、安倍自民への好き嫌いでは無く選挙のテクニカル上の評価である。
「モリカケ」でも安倍政権への痛打を与えられ無い事が判ると、反安倍勢力の姿勢は概ね次の2つに分かれた。
・一つは「モリカケ」の追及それ自体がマダマダ甘く、大メディアの政権忖度と併せ、この「路線」をこのまま維持・強化し、政権攻撃を続けるべきだと云う「継戦派」。
・もう一つは現在の安倍政権への対抗姿勢を見直し、より現実的な対立軸を構築・模索しようと云う「改革派」の2派である。数としては前者の方が多い。
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書類上の反安倍師団
「継戦派」の根底には、「極右のアベを国民が支持して居るのは、政権の工作とメディアの忖度が原因である」と云う基本思想。拠って有権者が選挙の旅に自民党に投票して居るのを「愚民化の進行」と認定し、或いは巨大権力の陰謀と捉える。
実際に安倍自民の継続はテクニカル的には上記の3要素に加え、巨視的には消去法的選択と北朝鮮情勢に代表される国民の安保観の変化が教条的護憲を空論として倦厭(けんえん)する様に為ったからに過ぎ無いのだが、ともあれ「継戦派」は粘り強く政権攻撃を続ければ国民の洗脳とメディアの忖度は徐々に喪失すると考えて居る。
しかし安倍自民の本丸は堅いので、先ず周辺人物を重用して攻撃の嚆矢(こうし)とする。例えば「モリ」の籠池泰典、「カケ」の前川喜平である。だが、前者は逮捕収監中で、後者はやや役者として弱い。この弱さを自覚して居るので、今度は安倍と親密なジャーナリストの準強姦揉み消し疑惑を攻撃材料とする。こう為れば総力戦で、反安倍に使えれば、豊中の怪しいネット右翼のプチブルでも元官僚でも何でも好い。
しかし乍らこう言った「継戦派」の総力戦は、ロッキード事件やリクルート事件と違って事実関係が、不明瞭且つ矮小で決定打に欠けるから安倍政権の本丸を撃ち抜くには程遠い。「安倍さん、一寸説明不足だよね」の感は広がるが、実際の選挙の際には自民党に投票する。矮小な攻撃材料しか持ち得無いのに政権に総力戦を挑む処が根本的に間違いである。安倍氏の所属する清和会は反共右派だが、世襲議員が多く富裕な者が多い。正に「清和会のプリンス」安倍氏がその典型。この政権を、金銭疑惑や利権誘導の筋で倒そうと云うのがそもそも戦略上間違いなのかも知れ無い。
一方、「改革派」は、何度遣っても安倍政権が倒れ無いので戦い方を変えるべきだと自覚し出した反安倍勢力の一部である。彼等に取って衝撃だったのは、民進党の分裂であった。これ迄安保法制や特定秘密保護法に反対し護憲の論陣を張って来た反安倍の同志が、それ等の主張を捨てて次々と小池百合子の希望の党に「大移動」した様は、反安倍と云う対抗勢力が如何に脆弱であるかを思い知った大事件であった。
彼等は、所詮書類上の反安倍師団に過ぎず、何かあれば脱兎を警戒すべき日和見傍観軍だったのである。徒に教条的護憲、反アベノミクスを唱えるだけでは政権への攻撃は愚か対抗すら不可能であると悟った彼等は、「箸が転んでもアベの所為にするのは止めるべき」「リベラルも反省すべき点は多々ある」「政権批判が陰謀論に過ぎるのは良く無い」と、イエズス会にも似た自己改革・自己批判を口にし出して居る。
だが、致命的なのは自等の問題点を自覚して居るものの今後如何するかの方向性は全く見えて来ないと云う点である。立憲民主党が野党第1党に為ったのは望外の展開だとしても、その勢力は56議席(衆院)で、民進党の最盛期には程遠いし、旧社会党のそれにも及ば無い。欠点は認めるが、さりとて代案は無い、と云うのが「改革派」の辛い処だ。
選挙に為れば頼れるのは旧態依然とした連合・労組と市民団体。17年衆院選挙では立憲民主が共産党支持者の都市型無党派を取り込んだ事が明らかに為ったが、党勢に大きな貢献をして居るとは言い難い。「何とかしなきゃ」と自問しつつ何とも出来無いと云う、緊縛の状態が続いて居る。
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「極右のアベ」は間違い
反安倍と云う病は、「極右のアベを国民が支持して居るのは異常であり正すべきである」と云う思想と現実とのギャップの中から生まれて来た病理構造である。しかし「自民党より右」を標榜した右派政党・旧次世代の党(現・日本のこころ)は14年衆院選挙で壊滅した。在野には様々な極右団体やネット右翼団体が居るが、安倍自民が重視して居るのはその様な極右勢力では無く、繰り返す様に疲弊職能・大都市部の無党派・公明党組織票の3つである。「極右のアベ」と云う認識がそもそも間違って居る。
又有権者の大多数は、積極的に安倍政権を支持し、誰に言われる迄も無く自民党の応援演説に日の丸の小旗を持って集まる様なアクティブ層では無い。「自民党の方がよりマシだから」「安倍政権の方が相対的に未だしも良いから」と云う理由のみで、投票所で自民と書いて居る微温支持者が圧倒的多数だ。この様な事実を認められ無いから反安倍と云う病が発生する。
量的緩和は一定程度奏功し、株価は上昇・雇用が拡大して居るのは事実である。外交面ではトランプ追従の度が過ぎるものの、特段の失政は無いと言える。沖縄政策では強引さと粗雑が目立つが、総じて60点を取り続けて居る。一度の答案で60点を取るのは難しい事では無いが、5年間連続で60点を取るのは至難である。少なくとも投票所に足を運ぶ有権者は、ドンドン馬鹿では無く為って居る。
ほぼ2年で交代した90年代の自民党政権と、10カ月しか持た無かった非自民連立政権。そして小泉自民以降、ゼロ年代以降も1年で自民・民主(当時)の首班が交代した時代、この国のGDPは中国に抜かれ世界3位に為り、国民所得はイタリアと同じであるのにも関わらず労働生産性はG7で最低に為った。
この20年間で、有権者は短命政権とそれが故の政策継続性の無さが、日本の停滞を招いた大きな要因の1つであると好い加減思い知ったのである。
反安倍と云う病は、有権者の知的水準を一方的に低いままであると仮定して居る。進歩主義者を自称する割に、大衆の知的水準や感覚の進歩を否定するのは滑稽である。私は安倍が良いと言って居るのでは無い。事実こうだ、と指摘して居るに過ぎ無い。安倍以外に盤石な宰相や政党が登場するなら、喜んでそちらに投票する。
古谷経衡(ふるや・つねひら) 文筆家。1982年札幌市生まれ。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。ネット保守、若者論等を中心に言論活動を展開。著書に『左翼も右翼もウソばかり』『日本を蝕む「極論」の正体』など。
以上 参照 おわり
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衆参の集中委員会をボイコットし国会が空転する中、野党に対して自民党の幹部が「内閣不信任案を出すような事態に為れば、解散の選択肢もある・・・」と、選挙に弱い野党連合に脅しと取れる発言をしたそうだ。昨年の秋に国民を無視して巨費を投じ選挙を行い、圧倒的支持を回復した自民の国民・メディアへの脅かしとも取れる発言だった。一体、政権保持の爲に政権・総理にこの様な無駄な税金の浪費を許す権限を有しているのだろうか?
立憲の枝野氏は以前「総理の解散権の見直し」を口にしていたが、現状の選挙制度では何度総選挙を行っても結果は見えている。又もや野党の惨敗と自民の圧勝で終わるのが関の山だ。恐らく50%を切る投票率で安倍シンパの投票のみが浮かび上がり、上記の古谷経衡氏の指摘する「安倍トライアングル」に拍車の掛る大活躍で「安倍独裁政権」も夢では無くなる。果たして安倍シンパも、彼の独裁政権を望んでいるのだろうか?
野党の自然消滅で、政治は腐敗と権力者への迎合で自民の勝手次第の有様だ。国民(投票者)は昨年この様な事に為ると予想して居ただろうか?
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政権の腐敗を攻撃する野党の切れ者が、国民に愛される自衛隊の三佐に「国民の敵!」的な暴言を吐かれたと言う。氏は口頭で「国民を守るために戦っている・・・」反論したそうだが、「そんなことは言ってない!」と自衛隊の最高幕僚機関に勤める高級自衛官は白を切って居るそうだ。
2.26や5.15の際には、地方の部隊の将校が中央の政界や財界の腐敗に反発したのだが、自衛隊本丸のエリート階級の幹部が≪日頃その様に思い、咄嗟に口に出した・・・≫ことは、もしかしたら自衛官の間に漂う氷山の一角かも知れない。防衛庁が省となり、海外派兵も認められ格段と任務の内容がキナ臭くなるに従い、自衛官も色々な思いに苦しむだろう。
特に武官の、文官達の巻き起こす各種の不手際には苛立ちが募ることだろう。無知で不手際な答弁を繰り返す大臣に官僚・・・彼等の怒りが沸騰する一つ手前の出来事かも知れないと思う。この教訓を如何に考えるか・・・単なる懲戒や処分で済ますことは至って危険だろう。
特に、旧空幕長の田母神氏の例をとっても、三軍組織トップの幕僚長等の言動に注意を払う必要があり、組織的な大改革を遂げなければ「実力部隊」へのシビリアンコントロールは、絵に描いた餅と為ってしまうだろう。満州事変や盧溝橋事件等は、現場の部隊が勝手に独自行動を起こして軍中央や政府の制動が全く効かずに日中戦争へと進み、それが対米英戦争へと繋がった過去を思い返して欲しい。
特に我が国は、個人の責任を放棄し全体の流れに沿うことを美徳とする民族であり、シビリアンコントロールの効かない体質のようだ。
果たして、国民に愛され訓練された実力組織が、脆弱な政治の下に置かれる事に何時までも納得するだろうか?彼等は、彼等なりの心情を築き上げ、いつかは・・・と心に決めていても可笑しくは無い。嫌、恐らく色々な事態を想定して訓練に励まなくては役に立つ組織とは為らないのだから、特に仕事熱心な自衛官は心身共に鍛えているだろう。
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そんな事は考え過ぎだ・・・と為って呉れれば好いのだが、中国や朝鮮半島に米国との外交にスッキリした見通しが立たない中、日本の防衛組織は一段と米軍との一体感を強化している。F35のステルス戦闘機や陸上型イージス装置・・・その他、トランプ氏から防衛装備の輸入を迫られている。
アメリカの軍人は、政治家や政府の主導者に批判や反感は持たないのだろうか?飽く迄もシビリアンコントロールを保持し続けれるのだろうか・・・
以上
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