2011年03月10日
<なぜ高くても買ってしまうのか> マイケル・J・シルバースタイン他
「BMWに載って100円ショップに行く」といったアンバランスな消費行動がどういった要因によるものかを知りたいと思って手に取った一冊です。
実際に、私の住まいの近所にあるワンルームマンションでも高級車や外車がおかれていたりします。
私個人は、高級車を買うよりもお金を貯めていざというときの蓄えや住まいの資金のために、という考えを持っているのですが、どうやら考え方は古いようです。
現代の新しい消費性向を知ることのできる面白い一冊です。
印象に残ったポイントは以下の通りです。
ニューラグジュアリーといわれる商品の登場
1.手の届く金額の超高級品
2.従来のラグジュアリー商品・サービスの廉価版
値段も安くなければ、性能面や心理面のベネフィットもない商品・サービスの居場所はなくなる
ニューラグジュアリー商品が登場するに至った需要側の環境の変化
1.女性の就業率の増加(労働収入を得るようになった)
2.ディスカウントショップの隆盛による生活費節約・低下
3.晩婚化・離婚率の上昇・少子化による自分のために使うお金の増加
20代の独身男女がニューラグジュアリー商品を購入する傾向が高い
子どもが巣立ったあとの親もニューラグジュアリー商品を購入する傾向が高い
ニューラグジュアリー商品を購入に関わる4つの感情
1.自分を大切にする(自分のための時間の確保、時間の有効活用、心と体の癒し、自分へのご褒美)
2.人とのつながり(人を魅了させるため、家族の絆のため、所属している集団に相応しくあるため)
3.探究心(冒険、学習、遊び)
4.自分らしさの表現(自己表現)
ニューラグジュアリー商品はいろいろなものがある
車、洗濯乾燥機、下着、ゴルフクラブ、ペットフード、コンロ、ウォッカ、医療サービスなど
ニューラグジュアリーとなりうる商品の特徴
1.新味がなく、差別化もされていない商品
2.思い入れの持てない商品
3.一般消費者向け商品と超高級品の間に大きな価格差がある商品
4.手作り品
5.様々な土地や文化からのアイデア探究
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