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<いい会社はどこにある? いい人材はどこにいる?> 伊藤秀一





本書の「はじめに」にも書いてありますが、
この本は「上手に内定を獲得するためのノウハウ」が書いてあるわけでもなく、「効率的に人を集めて採用するノウハウ」が書いてあるわけでもありません。

この本に書かれていることは、就職のミスマッチをなくすことを考えて書かれている一冊です。
ミスマッチの起きにくい求人の仕方も載っています。


この本の出版年は2006年ですが、日経平均が8,000円を割った2002年〜2003年に就職活動をしていた私にとって個人的には「そんな会社を選べるような時代なのか?」とも思う部分もありましたが、本書を読んでいくと、なるほど、間違ってもいない考え方だと感じました。

とはいえ、この2009年からの就職戦線はそのとき以上のひどさだと聞きます。
企業側は就職のミスマッチが起こらないように努め、学生側は就職が成功するように努めるための戒めのようなものとして参考にしていただきたい一冊です。



印象に残ったポイントは以下の通りです。


今日の若者はテレビでイキイキとした芸人やアーティストを見ることができる一方で、サラリーマンは冴えない姿しか見ることがない

しかしながら、今日の若者は「夢」と「妄想」の区別がついていない



企業が会社説明会やパンフレットで華のあることを書いておいて実際の仕事は地味というのは雇用のミスマッチというよりも採用広報のミスである



大企業崇拝主義は、言い換えれば、小さくても優良な起業を知るすべを提供していない、仕事に関する知識の提供を行なっていないということである。この点において国の教育に問題がある



大企業に入ることが必ずしも個人の幸せにつながるとは限らない



就職先選びは服選びとは異なる。
就職希望者が一方的に気に入ったとしても、あるいは就職希望者と企業の双方が気に入ったとしても、入社後の相性が悪ければ双方にとってもったいない結果となってしまう。



一般的な就職活動している学生は職種や業種にこだわる意味はない
職種や業種にこだわったところで、会社の配属先は自分で決めることができない



形容詞を多用した(求人)情報に意味はない
例:高い信頼、熱い情熱



会社選びには社風を見る

社風とは人と人との関わりそのものを指す

勤務歴2〜5年の若手従業員の姿でそれぞれの会社の社風や企業の実像が見えてくる



企業に入社したら避けることのできない現状を隠すことに意味はない
どんなマイナス条件があろうと素直に広報しておかなければミスマッチを生み出すことになる

デメリットは先に告知しておくことでマイナスイメージを払拭することができる



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