2010年12月31日
<7つの習慣> スティーブン・R・コヴィー
自己啓発本として非常に有名な個人的にも良書な一冊です。
分厚い本なので読むのが大変だという点はありますが、非常に役立つ考え方を提供してくれます。
7つの習慣とは、
1.主体性を持つ
2.目的を持つ
3.重要事項を優先する
4.Win-Winの関係を考える
5.相手を理解してから理解される
6.相乗効果を発揮する
7.刃を研ぐ(成長する)
というものですが、この7つの習慣の大別以外にも「影響の輪」という考え方や「インサイドアウト」という考え方も非常に参考になります。
自己啓発書選びに迷ったらまずは最初に手に取っていただきたい一冊です。
印象に残ったポイントは以下の通りです。
人はそれぞれパラダイムを持っている(個人個人が持つフィルターのようなもの)
そのパラダイム(フィルター)によって同じ事象であっても人によって見方が異なることを認識すること
わかりやすい例:レビンの壺(同じ一つの絵であっても、人によって若い女性に見える人もいれば老婦人に見える人もいる)
まずは自分の行動を振り返り、自分の取ってきた態度を反省し、前向きに考えて改善すること
日常の変化を著しいものにしたければ、このパラダイムを変化させなければならない
インサイド・アウト(自分の内面を変えることから現状を変える)
例:幸せな結婚生活を送りたいのであれば、あなたがそれに相応しい伴侶になること
例:子どもが明るく協調性のある人間に成長してほしいならば、あなたがそれに相応しい親になること
私たちの人格は、繰り返される習慣の結果として育成されるものである
習慣は「知識」「やる気」「スキル」から構成されている
人生の責任を受け入れる(反応的ではなく、主体的になる))
・自分の人生に対する責任を放棄すると「反応的(周囲の物的な環境に影響を受けること)」になる
例:天気が良ければ気分が良く、天気が悪ければ気分が悪い
例:「もし○○だったら良いのに…」といった発言も反応的である証拠である
・反応的な人は感情によって行動が制限されている。主体的な人は行動によって感情を服従させる
反応的な言葉遣いを主体的な言葉遣いに変える
例:○○しなくてはならない → ○○することに決めた
例:○○には頭にくる → 自分で自分の感情をコントロールできる
例:○○できない → 選択する
直接的にコントロールできる問題は習慣を変えることによって解決される
間接的にコントロールできる問題は影響を及ぼす方法を変えることによって解決される
まったくコントロールできない問題は自分の態度を変え、受け入れる
「問題は自分の『外』にある。自分とは関係がない」という考え方をすることが、主体性が欠如しているという点で、問題である
生活の中心においている「モノ」があなたの安定性、方向性、知恵、力の根源になる
その自分の生活の中心においている「モノ」に多大な影響を受けている(詳しい分類は省略)
例:妻・夫中心
夫婦関係は生活の中心として妥当なものと思われるが、半面、夫婦関係に安定性、方向性、知恵、力が依存することになる
例:家族中心
家族関係は生活の中心として妥当なものと思われるが、半面、家族の伝統、文化、家族の評判を脅威にさらすものに対して弱い
例:お金中心
お金は経済的な安定のために必要なものであるが、人間関係などの大きな問題に直面した時にお金中止意であることの限界が明確になる
成功者たちの共通点は成功していない人たちの嫌がることを実行に移す習慣を身につけていること
好き嫌いといった感情を目的意識の強さが制御している
物事を緊急性の有無と重要性の有無にわける
1.緊急性高い×重要性高い
2.緊急性低い×重要性高い
3.緊急性高い×重要性低い
→ 緊急性が高いものを優先しがちだが、重要性が低ければそれは優先順位を下げなければならない
4.緊急性低い×重要性低い
目標を達成するための方法
1.自分で行なう → 能率を考える
2.人に任せる → 効果を考える
人に任せる場合には、使い走りをやらせたり、全てを指示するといった任せ方ではなく、手段の選択する自由を相手に与えて結果に責任を持たせる。
人間関係においては、相手に対して信頼残高を常に引き出すことなく貯めなければならない
信頼残高:礼儀正しい行動、新設、正直、約束を守るなどの行動によって貯まっていく
素人は「商品」を売り、プロはニーズや問題に対する「解決」を売る
相手を理解するためのステップ
・推奨する話し方(4が最も良い)
1.話の中身を繰り返す
2.話の中身を自分の言葉に置き換える
3.相手の感情を反映する
4.話の中身を自分の言葉に置き換え、同時に相手の感情を反映する
・ありがちだが、正しくないステップ(自叙伝的な話の聞き方)
1.賛成、もしくは反対する
2.自分の視点から質問する
3.自分の経験に基づき助言やアドバイスをする
4.自分の動機や行動を基に相手の動機や行動を捉え、解釈し、説明しようとする
理解してから理解される:エトス、パトス、ロゴス
エトス:個人の信頼であり、信頼残高である
パトス:感情移入、気持ちである
ロゴス:理論、論理展開である
エトス、パトス、ロゴスという順番を踏まなければうまくいくものもうまくいかない
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