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思い込みがあなたの薬になる?脳が勘違いしてしまう「プラシーボ効果」

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お笑い芸人ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんは、お酒の席でウーロン茶をウーロンハイと勘違いした結果、ウーロン茶で酔っぱらってしまったそうです。

実はこれは「プラシーボ効果」と呼ばれるもので、脳の思い込みによって実際に体に変化があらわれてしまうことがあると言われています。

今回はこの不思議な「プラシーボ効果」について、医師に解説をしていただきました。

プラシーボとは
偽薬のことで、実際には効果のある成分は含まれていないのに、あたかも効果的な薬であるかのように思わせる目的で投与される薬のことをいいます。

この「プラシーボ」の語源は、ラテン語で「I shall please」(わたしは(誰かを)喜ばせるでしょう」という言葉からきているということです。

プラシーボの事例
偽の薬を効果があると投与
例えば、乳糖などを頭痛や腹痛、その他の症状に効果が高い薬ですよ、と言って服用させます。一部の患者さんでは「非常によく効いた」「すっきり治った」といった効果がある場合があります。

ノンアルコールなのに、アルコールであると偽り飲ませる
アルコールだと思い込んで飲むことで、実際にはノンアルコールなのに酔ってしまうことがあります。

痛いの、痛いの、とんでいけー
子供などに、こういいながら痛みを飛ばすしぐさをすることで、痛みがなくなったように子供が錯覚するのは、日常生活でも経験することですね。

プラシーボの逆「ノーシーボ」
まったく薬効も何もないものを投与しているのに、服用した方に副作用が出たり、自覚的に不調を自覚してしまうものをいいます。

お薬に対する恐怖心や、過度の警戒心がこのような効果を生む可能性があると考えられています。

ノーシーボの事例
薬を飲ませた後で「毒薬」と宣告する
薬を飲んで特に異変を感じていなかった方に、実は毒性がある、と話すと急に気分が悪くなったりするものをいいます。

「アイロンを当てる」と宣言して鉛筆を当てる
実際には単なる鉛筆を当てているのに、アイロンを当てると宣言されたせいで思い込みから熱く感じ、火傷になった、という実験結果がアメリカの研究者が行った実験として残っていますね。

ブアメードの実験
オランダのブアメードという囚人に対して、少しずつ血液を抜き、どのくらいで死亡することになるかという実験を行うと宣告し、「全身の血液の3分の1を失ったら人間は死亡する」という結論を聞かせました。

そして身体の一部を傷つけて血の垂れる音を聞かせ、定期的にどのくらいの出血量に達したかを本人に伝えたところ、3割を超えた、と告げられたところで被験者は亡くなったということです。

ただ、実際には水滴を垂らしていただけで出血は全くしておらず、ノーシーボ効果を示す有名な実験とされています。

プラシーボやノーシーボが起こる脳のメカニズム
いずれも人間の思い込みによって起こる現象ですが、具体的に脳内でどのようなことが起こっているのかについてはまだはっきりわかっていないのが実情のようです。

お薬を飲むと症状が良くなるという経験を過去に繰り返したことによって、条件反射的に飲んだお薬の内容を問わずそのような変化が起こってしまうということが、脳内の神経伝達物質などがそれに伴って変化することも関係しているのではないかといわれています。


現在も例えば精神科領域でお薬に対して依存傾向のある方などに使われることはありますし、これからも有効な方法ではあると思います。

プラシーボ効果、人間の脳と体の反応のつながりを見るうえでも非常に興味深い現象の一つですね。






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