2019年05月07日
日本人の1/3の体に悪影響? 6時間以下睡眠で700もの遺伝子に異変
6時間以下の睡眠が1週間続いた場合に「遺伝子に悪い変化が起こる」と言われた時、あなたはどのように感じるだろうか。「そんな短期間で・・・」と思う方は多いかもしれないが、実際にある研究者によって報告されていることなのだ。
□6時間以下の睡眠によって700もの遺伝子に異変が起こっていた!
眠りの研究を専門とするディルクヤン・ダイク氏らのグループは、2013年に睡眠不足が及ぼす遺伝子への影響について報告をしている。彼らは睡眠不足と健康上の問題に注目しつつ、分子メカニズムに対してはどのような影響を与えているのかについて調査を行った。
その結果、6時間以下の睡眠で1週間過ごした場合に、炎症や免疫系、ストレス反応に関連する711の遺伝子の発現に影響が出るということを突き止めたのだ。
□遺伝子の発現への影響と体内時計のリズムの乱れ!
同グループでは睡眠時間の差によって生じる遺伝子の発現と体内時計への影響も調査を行っている。ここで比較をしたのは10時間睡眠のグループと6時間以下の睡眠グループだ。
この実験の結果、10時間睡眠のグループと比較をした時に、6時間以下の睡眠グループの方が体内時計のリズムが崩れ、遺伝子の発現量が安定しないケースが多く見られると報告した。
□超短時間睡眠国 日本人の約1/3の体に遺伝子変化が?
本研究は海外で行われたが、平成23年に発表されている厚生労働省の統計データによれば、日本人の成人男性の30%以上、成人女性の35%以上が1日の平均睡眠時間が6時間未満であると回答をしている(※2)。
つまり、短い睡眠時間が当たり前であるかのように生活している我々にとっても、本研究の結果というのは「決して他人事ではない」ということだ。
□目に見えない遺伝子の変化だからこそ、意識的に睡眠を!
寝不足の時には体調が悪くなりやすい、判断力が落ちやすいことは正直よく知られていることだと思う。しかし今回の報告からも分かるように、私たちの体を作っている遺伝子にも睡眠の影響が色濃く出るのだ。
皆さんもご存じの通り、遺伝子というのは我々の体の特徴や機能を決める働きを持つ。その遺伝子の発現に変化を及ぼしている以上、実生活にも大なり小なりの影響があると考えるのが自然ではないだろうか。
我々の目に見えない部分で起こっている問題だからこそ、睡眠を意識的に取っていく必要があるとも言える。
タグ:健康
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