2019年04月18日
音楽を聞きながら飲むビールはおいしい!?ビールの本場ベルギー味覚実験
ビール好きなら見逃せない、ビールの本場ベルギーでの、ビールのおいしそうな味覚実験がある。
ベルギーと英国の大学の実験によると、音楽を聞きながらビールを味わった時は、音楽がない時よりもおいしく感じられる、というものだ。
□同じ味でも、よりおいしく感じることがある
私たちも日常で、ガラスのグラスと陶器のカップでは味が変わったように感じたり、美しい高級なお皿に盛られている時とスーパーのパックからそのまま食べる時とでは、味が違うように感じたりすることがある。お皿の色や盛り付けの仕方でも、食べ物に合っているかどうかで、おいしそうに見えたり、まずく思えたりする。
ベルギーのブリュッセル自由大学と英国オックスフォード大学の研究チームは、食べ物や飲み物の周りの環境が変わることで、味が変わったように感じられるのではないかという、音が形や色などが、人の感覚に与える影響を調べている。
今回の研究は、音楽が味覚に与える影響があるかどうかを調べる実験だ。
□音楽、パッケージデザイン、そしてビールの味
実験に使った音楽は、英国のロックバンドEditorsの「Ocean of Night(光の海)」という曲だ。
ビールのラベルは、ロックバンドのアルバムの表紙をイメージした、黒、白、黄色の色合いだ。白でロゴ、黒で対角線を描き、黄色で光を表現している。
ビールは、SALVATIONというビールの醸造元のダークエールビールで、をイメージした英国風味を表現するためにアールグレイの紅茶味にかんきつ類のノートを加え、ベルガモットオレンジを香らせている。
□味を変えるのは、音楽か?ラベルデザインか?
ベルキー近郊に在住の男女231人が参加して、3つの条件での実験をした。条件1で参加者は、ラベル無しのビールについてどんな味か予想をしてもらい、その後ビールを試飲して、試飲について評価した。
条件2は、ラベルのあるボトルのビールを見せてビールの味を予想し、その後ビールを試飲した。そして試飲について、評価した。
条件3は、ビールの説明を受けて、ラベルのあるボトルを見てから味を予想した。その後、選ばれた曲を聞きながらビールを試飲して、その試飲した味について評価した。
試飲前にどんな味かを予想してもらい、ビールの試飲後に味(甘さ、苦さ、酸味など)について再び評価してもらったのだ。
すると、ビールボトルのラベルは貼ってあってもなくても、味の感想は変化していなかった。しかし、音楽を聞きながら試飲したビールは、感想が大きく変わり、曲とビールが合っているため、味の複雑さがより感じられてビールがおいしく感じられたようだ。
□音と視覚のデザインによるコラボレーションで最高の味に?
この実験の参加者は、ほとんどの人が音楽好きで、試飲した時の音楽とビールの味のイメージが合致しているために、よりおいしく感じられたのだ。
ラベルの効果がなかった原因は、デザインの好みが分かれたためで、好ましいデザインの場合は、結果が変わるのかもしれない。
味覚という感覚だけではなく、聴覚や視覚という、多角的な感覚からも、ビールのブランドイメージづくりに成功すれば、よりおいしく感じられる可能性はありそうだ。
大好きなビールがある人は、イメージソングやビールのために選んだ曲を聴きながらビールを飲むと、よりおいしく感じられるはずだ。ぜひ、一度試してみてはいかがだろうか。
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