2019年04月17日
バターvsマーガリン 成分やカロリーの違いは?健康リスクを徹底比較
パンを食べる際の風味付け役として、バター派またはマーガリン派で意見が分かれると思います。
しかし、皆さんは原材料や成分の違いなどをきちんと認識して召し上がっていますでしょうか?
どちらを塗る方が健康的なのかなど、気になる疑問もあります。
今回は、バターとマーガリンの成分やカロリーなどを比較し、健康リスクなどを医師に解説をしていただきました。
バターについて
バターとは
牛乳の脂肪成分を集めたものです。
特徴的な成分
■ 飽和脂肪酸
動物の脂肪に含まれる成分で、常温で固体であり、多すぎても少なすぎても健康には良くないと言われています。
・ 1日の摂取目安:15g程度
カロリー
・ 大さじ一杯:約100キロカロリー
(脂肪:12g、飽和脂肪酸:7g程度を含む)
懸念される健康リスク
■ 心筋梗塞や脳卒中
飽和脂肪酸の摂り過ぎは悪玉コレステロールであるLDLコレステロールの増加を招き、動脈硬化を悪化させ、心筋梗塞や脳卒中といった血管の病気を引き起こすとされています。
しかし、否定する研究結果もあり、また飽和脂肪酸が少なすぎても脳出血のリスクが増えると言われています。
■ 肥満や糖尿病など
カロリー過剰は肥満や2型糖尿病、心疾患、がんのリスクを増やすと言えます。
マーガリンについて
マーガリンとは
不飽和脂肪酸である植物油に水素分子を付加し、常温で固体になるようにしたもので、バターの代用品として発明されました。
飽和脂肪酸を減らし、不飽和脂肪酸であるマーガリンに変えることで心疾患のリスクが低くなるとしている研究もあります。
特徴的な成分
■トランス脂肪酸
マーガリンは加工の段階で生じるトランス脂肪酸を含んでいます。トランス脂肪酸は自然界に存在しない油であり、一部では「食べるプラスチック」とも呼ばれています。
■ トランス脂肪酸が多く含まれる食品
・菓子
・パン
・揚げ物
・加工食品
など
上記食品の摂取量が多い国は、食品中のトランス脂肪酸の量を表示する義務を課したり、国内での流通を制限している場合もあります。
日本は、もともとトランス脂肪酸の摂取量が制限しなくても多くないということから、表示義務や使用制限は課せられていません。
カロリー
・ 大さじ1杯:約80〜100キロカロリー
(脂肪:9〜11g、飽和脂肪酸:2g程度を含む)
懸念される健康リスク
■ 心疾患やアレルギー性疾患
トランス脂肪酸が動脈硬化を悪化させ、心疾患やアレルギー性疾患のリスクを上昇させるという意見があります。
バターとマーガリンを摂取する際の注意点
知らぬ間に食べ過ぎてしまう原因は?
バターもマーガリンも、パン・菓子・加工食品に用いられているため、特に意図的に食べていなくても口に入っているためです。
逆に痩せすぎの場合や食欲がない場合には、効率よくカロリーが摂取できると言えます。
注意点
肥満、糖尿病、脂質代謝異常などがある場合は、以下の注意が必要です。
・風味付けのためにパンに塗るといった使用法はしない
・摂取量を小さじ1杯程度に抑える
バターとマーガリンの総評
特徴の違い
■ バター
カロリーと飽和脂肪酸が多い
■ マーガリン
カロリーと飽和脂肪酸は少ないが、トランス脂肪酸が多い
類似点
カロリー、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸は、ともに動脈硬化を悪化させ、心筋梗塞や脳卒中と言った血管の病気のリスクとなるという点で似通っています。
医師の見解
カロリー過剰、肥満になりがちな現代の日本人にとっては、使い分けてもどちらがマシかという話にすぎません。
バターとマーガリン以外で良質な脂質を摂る方法
脂肪は悪いものではなく、一日のエネルギーのうち 20〜30%は脂質から摂ることが推奨されています。
できれば加工していない植物油や、魚などに含まれる不飽和脂肪酸、つまり常温で液体の油から摂る方が健康的です。
パンの風味付けに油を塗る場合、 オリーブオイルがおすすめです。
マーガリンにもトランス脂肪酸が多い製品・少ない製品があり、自主的にトランス脂肪酸量を表示している場合もありますので、購入前に確認してみてください。
タグ:健康
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