2019年04月12日
白目がゼリー状のぶよぶよに!目のこすり過ぎに要注意
花粉症などのアレルギーの症状で目のかゆみがある時、つい目を強くこすったり、かき過ぎてしまい、白目がゼリー状のぶよぶよの状態になった経験はありませんか?
はじめは驚きましたが、いつの間にか治っていたという人もいらっしゃると思いますが、あのゼリー状の物体が何なのか気になりますよね。
今回は眼科医である岡先生に、白目がゼリー状のぶよぶよになってしまう原因、検査・治療、対処法などについて詳しく解説していただきました。
白目のゼリー状のぶよぶよの正体
白目のゼリー状のぷよぷよは結膜浮腫と言われるものです。
これは白目(強膜)の上にある透明な結膜が比較的ゆるやかな結合組織のため、血管から漏れ出た組織液などがたまるとぶよぶよと膨らみやすくなりゼリー状に腫れたものです。
白目がゼリー状のぶよぶよになってしまう原因
結膜浮腫の原因は 局所の炎症、アレルギー、静脈のうっ血などにより血管が障害されて組織液が漏れ出て溜まることにより生じます。
よくあるのは、アレルギー性結膜炎でかゆくて目をこすったために見られるものです。
白目のゼリー状のぶよぶよで懸念される疾患
アレルギー性結膜炎
かゆみのため目をこすることにより、結膜浮腫を起こしやすくなります。
ウイルス性結膜炎
充血、流涙、めやに、瞼の腫れなどがみられ、炎症が強いため結膜浮腫を起こすことがある結膜炎です。人にうつります。
眼窩蜂窩織炎
目の周りや目の奥に強い炎症が起こるもので、目が開かないほどの瞼の腫れや発赤、強い充血・痛み、視力低下などとともに、発熱や頭痛が起こることもあります。
速やかな治療が必要になる重篤な目の病気です。
内頚動脈海綿静脈洞瘻
頭痛・ものが二重に見える、目の充血、結膜浮腫、目が突び出る、眼圧上昇、耳鳴などの症状がみられます。
これは脳の中で内頚動脈に穴ができ、静脈洞に血液が流れ込むことにより生じます。その結果静脈のうっ血が起こり結膜浮腫が起こります。
白目のゼリー状のぶよぶよは放置して大丈夫?眼科へ行く判断基準
アレルギー性結膜炎の場合は数時間で自然に良くなることが多いですが、ぶよぶよが強いと目が閉じないほどに浮腫を起こすことがあります。
かゆくてかくと結膜浮腫をおこしますので、眼科で痒みを抑える目薬をもらいましょう。
また、何日も結膜浮腫が続く場合は、目の周りの強い炎症(蜂窩織炎)や脳の病気のことがあります。お早めに眼科で検査を受けましょう。
眼科での検査/治療
■ 細隙灯検査
目に光を当ててぶよぶよが起こっている原因を調べます。
■ CT/MRI
脳に原因が疑われる場合は、CT/MRIなどの検査を行うこともあります。
■ 血液検査
瞼の腫れなど炎症所見が強い場合は、血液検査などを行うことがあります。
■ アレルギー性結膜炎
抗アレルギー点眼薬で目を掻かないよう痒みとコントロールします。症状が強い場合は、ステロイド点眼薬も処方されることがあります。
■ 脳の疾患
脳に原因がある場合は、脳外科などで治療が行われます。
■ 眼窩蜂窩織炎
炎症が強い場合は、抗生剤の内服・点滴治療など行います。
眼科に行く前に出来る対処法
タオルで巻いた保冷剤
アレルギー性結膜炎の場合は、軽く洗眼をしてタオルを巻いた保冷剤などで目を閉じた上から冷やすと良い場合もあります。
結膜浮腫は、アレルギー結膜炎に多くみられ、一時的に浮腫を起こしても比較的はやく元に戻ることが多いです。
ただ、結膜浮腫が長引く場合は脳の疾患などを疑った方が良い場合もありますので、結膜浮腫以外にも異常を感じたら眼科で診察を受けましょう。
【健康 美容 ダイエットの最新記事】
この記事へのコメント