2019年04月05日
今夜から始める? 新発見、ノンアルコールビールが快眠をもたらす
日常生活には、睡眠を妨げる要因があふれているが、カフェインやアルコールもその一つである。とはいっても、やっぱり「ビールが飲みたい」という人に朗報がある。
通常のアルコール入りのビールではないが、ノンアルコールビールは睡眠に良い影響を与えるという研究結果があったのだ。ノンアルコールビールで快眠生活を始めよう。
□アルコールが睡眠を妨げるメカニズム
体温が下がると人間は眠たくなる。雪山での遭難シーンで「寝るな!死ぬぞ!」のあれである。
アルコールを飲んでも同じく体温が下がり、眠たくなる。ただし、問題はその後である。アルコール摂取後、3時間くらいすると、アルコールがアルデヒドという物質に代わり、交感神経を刺激する。交感神経が刺激されると体温が上がり、体が目を覚ます方向に変化するため、夜中に目が覚めてしまうのである (※1)。
□快眠につながるノンアルコールビールとは
ノンアルコールビールとは、ビールからアルコール成分を除去し、ビールの製造過程でビール酵母を入れず(=アルコール発酵をさせない)、炭酸などの成分を追加する方法で作られる、「ビール風味の飲料」である。
ノンアルコールビール=アルコール0%とは限らず、日本の法律ではアルコール1%未満がノンアルコールビールに分類される。今回の研究では、アルコール成分0%の本当のノンアルコールビールを使っている点は頭に入れておいてほしい。
□夕食時のノンアルコールビールが快眠につながる
今回の研究に参加したのは、最低週1日の夜勤があるスペインの17人の女性看護師。
彼女らには、夕食時に333mlのノンアルコールビール(アルコール0%)を2週間飲んでもらった。その間の睡眠や不安感について調査したところ、ノンアルコールビールを飲んだ時の方が、寝付くまでの時間が短く、睡眠中の動きが少なく、また日ごろ覚える不安感が少ないという結果が得られた。
□ノンアルコールビールと快眠の関連性
こうした結果は、ビール飲料中に含まれるホップの成分が、GABAを介して作用するからだと考えられている。
GABAは、抑制系の神経伝達物質であり、神経の興奮を抑えてリラックスをもたらす作用があると言われている。この作用により、寝付きも質も良い睡眠や、不安感の減少をもたらしたと推測される。
ノンアルコールビールは、ただの酔わないビールというわけではないようだ。質の高い睡眠と不安の少ない生活は、健康や美容のためにもなるだろう。この研究では、2週間で効果が出ているので、まずは2週間、ノンアルコールビール健康法をお試しあれ。
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