2017年01月05日
カラッと揚げるには温度が大事!食材別の「揚げ物の適温」とは
TVのCMで流れているようなサクっとした揚げ物を自宅でも作れていますか? 同じ油を使っていてもなぜかベチャッとしてしまったり、衣が焦げてしまったり、簡単なようで上手くいかない揚げ物。
その理由には食材ごとの油の温度が大きく関係しています。実は食材ごとに適した油の温度があるのですが、みなさん温度を意識して揚げていますか?
今回は、上手に自宅でも揚げ物ができる方法を、管理栄養士である筆者がお伝えします。
■食材別揚げ物の温度
揚げ物をする際、食材によって温度を分けていますか? 実は食材によって適温が違うので、誤った温度設定で上げるとベチャッとしてしまったり、焦げ付いてしまったりする事態がおこります。
食材ごとの適温を、以下に温度ごとにご紹介します。
(1)低温(150度位)で揚げる食材=色鮮やかに見せる野菜類、でんぷん質類
シソやピーマンのように色を鮮やかに見せたいものや、れんこんやサツマイモなどのでんぷん質のように、中に熱が通るまでゆっくり揚げたい食材は、150度くらいの低温で揚げましょう。
(2)中温(170度位)で揚げる食材=肉類、野菜類
熱が入りにくい肉類、衣が焦げやすいフライや天ぷら、フリッターなどは、170度くらいの中温で揚げましょう。
(3)高温(180度位)で揚げる食材=中に熱がすでに加わっているもの
180度くらいの高温で揚げると、すぐに焦げつくことが多いので、表面だけをカラッとさせたいものを揚げましょう。魚の天ぷらやコロッケ、冷凍食品、2度揚げするものは、高温の方が美味しく揚がります。
■温度計がなくても大丈夫!温度を身近なもので確認
しかし、温度を確認するにしても温度計がないこともありますよね? そんなときは周りのものでチェックできるのです。簡単にできる2つの方法をご紹介します。
(1)衣で確認
衣を熱した油の中に入れると、水分が蒸発して衣が軽くなり表面に浮かび上がります。
低温のときは底まで沈みそのまま、中温のときは底まで沈んでゆっくり浮上、高温のときは鍋の途中まで沈み浮上、180度を超えるときは沈まずにすぐに表面に浮上します。
(2)菜箸で確認
木でできている菜箸の中は、水分が含まれているので、油の中に入れるとその水分が蒸発して気泡がでます。その気泡の具合で温度を確認できます。
低温のときは先端から穏やかに、中温のときは先端から細かな気泡、高温のときは全体から炭酸のような気泡が出てきます。
■揚げる順番は植物性のものが先
揚げ物をするときの食材の順番は決まっていますか? 実はこの順番も美味しさに影響します。
というのも、肉や魚などの動物性の食材は匂いが油に移りやすく、また脂肪分が油に溶けだし、油を劣化させやすい特徴があります。
先にエビを揚げた後に野菜を揚げると、生臭さとともに質の悪い油で揚がり、野菜そのものの風味が損なわれてしまいます。
いくつかの種類を揚げるときは、植物性のものから揚げて動物性のものは後回しで揚げると美味しく揚がります。
今回は上手に揚げ物をつくるコツについてご紹介いたしました。
子どもも大人も大好きで、食卓を豪勢にもする揚げ物。ぜひコツをつかんで、“中はふっくら外はカラッと”揚げられる揚げ物を作ってみてください。
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