2016年12月10日
タテか、ヨコか? 野菜は「切り方」で食感がグッと変わる
千切り、乱切り、みじん切り。料理にはさまざまな切り方の技法がありますが、タテに切るか、ヨコに切るかが違っただけで、料理の仕上がりの味、食感、見た目、すべてがまったく変わってきます。では野菜のよさを十分に引き出すのは、どんな切り方なのでしょう?
タテ切りとヨコ切り、違いは「繊維」
野菜をタテに切るか、ヨコに切るか、この違いは「繊維」をどうするかという問題です。野菜にはしっかりした丈夫な繊維が多く含まれていますが、多くの場合、繊維は葉から根方面へとタテに走っています。つまり野菜に向かってタテに切ると、繊維に沿って並行に切ることに。そのため、サラダや野菜炒め、酢の物など、シャキシャキとした食感を残したい料理にはタテ切りが向いているのです。
これとは逆に、繊維を断ち切るようにヨコ(垂直)に切ると、野菜の食感は柔らかくなります。繊維を断つことで火の通りが早くなる、塩をふったときに早く脱水されるという効果もあり。肉じゃがやシチューなどの煮込む料理にはヨコ切りが適しているといえるでしょう。
キャベツはタテ、ヨコ、ちぎるの3変化
たとえばキャベツのサラダを例に挙げてみましょう。シャキッとした食感をいかしてコールスローサラダにしたい場合は、キャベツを太めのタテ切りにすると食感が残って食べごたえが出ます。一方、キャベツの繊維を断つようにヨコにして細めの千切りにすると、やわらかな食感に。火が通りやすいので熱々のドレッシングをかければ、半生のやわらかな食感が楽しめるホットサラダになります。
また、にんじんやじゃがいもなどはそうはいきませんが、葉もの野菜であるキャベツは手でちぎると、ほどよく繊維が壊れて調味料がなじみやすくなり、歯切れのいい炒めものが作れます。手でちぎるときはそれぞれの大きさがだいたい揃うように、かつ芯に近いかたい部分はやや小さめにちぎるのがコツ。この一手間で火の通りが均一に仕上がります。
シャキッとした食感を楽しみたいのか、それともやわらかな歯ざわりがいいのか。野菜を切るときは料理の仕上がりをイメージしながら切り方も工夫してみましょう。
タグ:料理
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