2021年10月22日
君のような勘のいいガキは嫌いだよ(鋼の錬金術師)
ニーナとアレキサンダーどこに行った?とは、鋼の錬金術師初期段階でトラウマ級の衝撃を与えた主人公・エドワード・エルリックによるタッカー氏に向けて放たれた一声である。
この言葉はかなり知名度が高く、度々コラ画像が作られているが、内容はかなり陰鬱なものとなっている。
【内容】
エドワードとアルフォンスがタッカー氏に出会う前、列車ハイジャックで犯人にトドメを刺すため、指パッチンによる焔の錬金術師の力を見せつけた大佐であるが、周囲の人々から「人間じゃない」と恐れられる。
ちなみに焔の錬金術の秘術は大佐の腹心の部下である、リザ・ホークアイの背中に彼女の父親が刺青として彫り残し、紙などの媒体に残さず隠していたものであった。しかし、秘伝の術を大佐に教え、父亡き後、リザはイシュヴァールの戦争に参加し、射撃の腕をめきめきを上達させ、戦争の終わりには自らの背中を焼いて欲しいと大佐に頼み込むのであった。
大佐はイシュヴァール人を散々に焼き殺しており、どれだけの火加減を行えば人体に損傷がない程度の威力を発揮できるのか把握し、リザの背中を焼いて『焔』の秘伝を後継に伝えることなく永劫封印することになる。
そもそも鋼の錬金術師は、研究科としての側面がありながらも、いざ必要になったら戦力として使われる代わりに、莫大な費用と権力を恣にすることが出来る。その為、国家錬金術師は資格を修得した際に得る銀の時計をちらつかせさえすれば、一般人が入ることの出来ない場所や書物の閲覧などが可能である。
最も、上記の理由等は表向きのものだけでしかなく、「お父様」が国全体を巨大な錬成陣とさせ、そのポイント毎に内乱を幾度も引き起こしており、イシュヴァールの戦争もそのポイントの例外ではない。
話は戻って、列車のハイジャック事件終了後、エドワードは大佐の案内で人体錬成に詳しい、二つ名「綴命」を持つショウ・タッカーを紹介されることになる。
タッカー氏は二年ほど前に、遺伝子操作等を初めとした動物同士の合成錬成を行い、そこではじめて、「喋る合成獣(キメラ)」を創った。
タッカー氏が国家錬金術師の資格を得るキッカケとなった成果であるが、キメラが喋った言葉はたった一言、「死にたい」という言葉のみで、餌を食べることなく餓死している。
エドワード一行がタッカー氏の家に行くと、いきなり大型犬のアレキサンダーとその娘であるニーナと出会うことになる。
家の中は広々としたものであるが、二年前、妻に逃げられて以来、ろくに掃除も行き届いておらず、蜘蛛の巣が張り、乱雑に物が散らばる場所になっている。
早速エドワードらは「喋るキメラ」について教えて欲しいとの願い出をだすが、等価交換を何よりの原則とする錬金術師としては、ただで情報を教えることが出来ないとタッカー氏は断りを入れた。
エドワードはその言葉は最もだと思っていたのか、オートメイルになった義肢を見せ、成体錬成に興味を持つ理由を明かす。
タッカー氏が同情した表情で「辛かったね」と述べた中、資料室を自由に使っていいと許可を得たエドワードは早速書物の調べものを始めるのだが、その途中、玄関で飛びつかれたのと同様大型犬のアレキサンダーが襲ってくる。
帰宅の時間頃にハボックの迎えが来て、タッカー氏に「そろそろ査定の時間」だと伝言を言い渡され、来客がいなくなった家の中で娘であるニーナに査定とは何なのかと問われ、正直に答える。
錬金術師における査定とは、一度国家錬金術師の資格を得たものは年に一度、研究の成果を公表しなくてはならない。
タッカー氏は期限がかなりギリギリの状態であり、最早猶予などあるはずもなかった。査定をきちんと通過しないと国家錬金術師の資格が剥奪されてしまうので、かなり大事だったりする。
ちなみに査定を直に行い可否の決定をするのは、大総統・キングブラットレイ本人である。
エドワードが査定を行った場合はかなり軽めな感じで終わっているが、それもそうだろう。国が国家錬金術師を集める理由は人柱候補確保と、確定者の保護が重要だからである。
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