2018年04月02日
悪魔の穢牙
昔、心の優しい天使がいた。天使は度々地上に降りては、困っている人々を救済して回った。病気であれば治し、貧しければ恵み、泣いている者を癒やした。
だが、天使は咎人や異教の信徒にまで救済の手を伸ばす。それは許されざる行為であった。天使がそうした者を救う度に、一枚また一枚と羽根が抜け落ちていく。
ある日、天使は小さな娘に出会う。重い病を患った彼女は苦しみながらただ日々を過ごしていた。だが、天使は彼女を治せない。全ての羽根が抜け落ちてしまっていたのだ。
天使は己の不覚悟と、世界の不条理さを呪った。その憎悪は全身を黒く染め上げ、新たなる黒い翼となって広がる。そして血の涙を流しながら、少女の首にゆっくりと手をかけていった。
だが、天使は咎人や異教の信徒にまで救済の手を伸ばす。それは許されざる行為であった。天使がそうした者を救う度に、一枚また一枚と羽根が抜け落ちていく。
ある日、天使は小さな娘に出会う。重い病を患った彼女は苦しみながらただ日々を過ごしていた。だが、天使は彼女を治せない。全ての羽根が抜け落ちてしまっていたのだ。
天使は己の不覚悟と、世界の不条理さを呪った。その憎悪は全身を黒く染め上げ、新たなる黒い翼となって広がる。そして血の涙を流しながら、少女の首にゆっくりと手をかけていった。
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/8631666
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック