2011年07月04日
大延長
三冊目の堂場瞬一作品、読了です。
本作は高校野球が舞台。
社会人、メジャーときて高校野球作品ですが、
なぜか日本プロ野球の作品がないですね。
これだけスポーツモノでも評価の高いの作家さんですから、
すでに書いているとは思いますので、ちょっと探してみよう。
さて、内容ですが、今までの堂場作品では一番面白く、
分厚いのに一気読みしてしまいました。
高校野球にまつわるさまざまなドラマ、
その裏で進行するさまざまな思惑が、
選手や監督、そして解説者などの視点を通して
語られていきます。
ころころ視点が変わるザッピング手法で
描かれていますが、その視点数の多いこと。
それでも、ストーリーの骨子がしっかりしているせいか
素直に読み進めることができます。
その骨子は、夏の甲子園決勝戦
延長でも決着がつかず、翌日の再試合を軸に展開します。
いやぁ、もう高校野球らしい手に汗握る展開が
見事に文章で表現されています。
プロローグとエピローグが、その試合の15年後、
その試合を戦ったライバル同士が監督となり、
甲子園出場を賭けた試合を戦っているあたりも、
大きな時間の流れの中に、今回の試合が
存在していることを意識させてくれます。
(時間の輪は、この試合の監督さん達の
大学野球の選手時代にまで遡ります)
ただ、アクの強いキャラ達が、試合終盤で
何かを悟ったかのようにいい人になっていく様は、
なんだかちょっと理解できませんでした。
解説の元ヤクルト外野手の栗山英樹さんは、
そのあたりにジーンと来た、と書かれていますが、
私には理解できない。
この当たりの心情は、実際に甲子園やプロを知る者と
傍観者の違いなのかな?
大延長 (実業之日本社文庫 堂場瞬一スポーツ小説コレクション) 新品価格 |
本作は高校野球が舞台。
社会人、メジャーときて高校野球作品ですが、
なぜか日本プロ野球の作品がないですね。
これだけスポーツモノでも評価の高いの作家さんですから、
すでに書いているとは思いますので、ちょっと探してみよう。
さて、内容ですが、今までの堂場作品では一番面白く、
分厚いのに一気読みしてしまいました。
高校野球にまつわるさまざまなドラマ、
その裏で進行するさまざまな思惑が、
選手や監督、そして解説者などの視点を通して
語られていきます。
ころころ視点が変わるザッピング手法で
描かれていますが、その視点数の多いこと。
それでも、ストーリーの骨子がしっかりしているせいか
素直に読み進めることができます。
その骨子は、夏の甲子園決勝戦
延長でも決着がつかず、翌日の再試合を軸に展開します。
いやぁ、もう高校野球らしい手に汗握る展開が
見事に文章で表現されています。
プロローグとエピローグが、その試合の15年後、
その試合を戦ったライバル同士が監督となり、
甲子園出場を賭けた試合を戦っているあたりも、
大きな時間の流れの中に、今回の試合が
存在していることを意識させてくれます。
(時間の輪は、この試合の監督さん達の
大学野球の選手時代にまで遡ります)
ただ、アクの強いキャラ達が、試合終盤で
何かを悟ったかのようにいい人になっていく様は、
なんだかちょっと理解できませんでした。
解説の元ヤクルト外野手の栗山英樹さんは、
そのあたりにジーンと来た、と書かれていますが、
私には理解できない。
この当たりの心情は、実際に甲子園やプロを知る者と
傍観者の違いなのかな?