金曜日、ペットの日です。今日からは前回、前々回からの流れで生き物を飼う上で最も重要な要素、餌の話です。
人によっては爬虫類なんぞより耐え難い画像が出てきたりしますので、ヤバイと思う方(虫が駄目とか蟲が駄目とかムシが駄目とか言う人)はここで離脱してください。
自分の身は自分で守りましょう。
大丈夫と言う方は「続きを読む」からどうぞ。
フタホシコオロギ
ヨーロッパイエコオロギ
はい。ご気分はいかがですか?胸悪くなったという方は無理をせず、今からでも逃げませう。
こやつらが爬虫類飼育を一般に広めた立役者の一柱、コオロギです。
こやつらと、来週紹介する予定のジャイアントミルワームが容易に入手出来る様になった事が、トカゲを始めとする爬虫類飼育の間口を広げたといえます。
で、一般に使われるコオロギには二種類いまして、上の図で黒味が強くて背中に二つの斑点があるのが熱帯・亜熱帯性の「フタホシコオロギ」。下の図で白っぽいほうが「ヨーロッパイエコオロギ」で名前のとおりヨーロッパの辺りに広く分布しています。
で、なんで日本のコオロギではなく、外国産のこやつらが餌としての地位を確立したかというと、答えは簡単。「殖やし易くかつ一年中増えるから」です。
ご存知の通り、日本のコオロギは四季に合わせて繁殖します。初夏の頃に卵が孵り、秋に成虫になって冬の前に産卵して死ぬ、という体内時計が固定してあって、一年中安定して増やし続ける事ができません。ところがこの二種はこの体内時計がなく、温度さえ確保してやればほぼ一年中増やし続ける事が出来ます。この事が安定した生産ラインの確立につながり、商売として成り立つようになったため、爬虫類や両生類、熱帯魚や猿などの珍獣の餌としてポピュラーなものとなったのです。
で、小生の所でのこやつらの扱いですが・・・
滅多に使っていません。(テヘペロ)
うぉおい、さっきまで散々持ち上げといて何だそりゃとおっしゃられるかと思いますが、だってこいつら、扱い辛いんだもん。
確かに殖やし易いとはいえ、それはこいつらだけに労力を捧げられる業者さんでの話。個々人でそれをやろうとすると、下手すりゃ肝心の爬虫類より手間がかかったりします。
まずフタホシの方。身体が大きく、餌としての食べ応えは十分なんですが、何しろ、「死にやすい」。
キープするには爬虫類と同程度の保温と、頻繁な水分補給が必要で、これらを怠るとポコポコ死にます。また、腐敗が異常に早く、瞬く間に腐ってアンモニアを出し、そのアンモニアでさらに他の奴が死ぬという魔のスパイラルを生み出します。大体常に水を飲んでないと死ぬくせに、湿気が多すぎても死ぬってなんなの?馬鹿なの?死ぬの?しかもやたら共食いするし。
で、もう片方のヨーロッパイエコオロギ(略してイエコ)。こいつは乾燥と低温に強く、フタホシより強健、という鳴り物入りで市場に登場しました。で、さっそく使ってみたんですが、まぁ、フタホシよりは大分ましだけど、やっぱりキープが大変な事には変わりねえなぁ、というのが素直な感想でした。
とにかく、毎日かかさず世話してやらんと死ぬことに変わりはないわけで・・・。こんなんずぼらな小生だけかと思っていたら、同じ思いの人は事の他多かったらしく、出回り始めたばかりの頃は自家繁殖が推奨されていたこいつらも、いつしか「使う分だけ買ってくる」というスタイルが当たり前の様に定着しました。
しかし、それは近くにショップがある恵まれた環境の人達の話。小生の様にショップのない片田舎に住んでいる者達はどうしても通販に頼らざるをえず、最低ロットが100匹なんて数を安くもない運送料とともに購入し、その内半分を使う前に死なせるというジレンマに悩んでいました。
しかし、捨てる神あらば拾う神あり。そんな小生に一筋の光明を与えてくれるものが現れました。
それに関しては、来週以降に・・・。
それでは今日はこの辺で。
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