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2014年09月05日

討幕への意思「太平記」2

足利家当主貞氏は父家時が、北条家内紛に巻き込まれ若くして無念の自害を遂げたことを片時も忘れたことは

なかったが、強大な北条得宗家の力の前にひれ伏すしかなかったのである。貞氏には側室清子(藤村志保)との間に

又太郎(のち高氏)と直義の兄弟がいた。

二人は霊験あらたかな仏を探しに洞窟に探検に行くが神聖なる仏はなんとただの木切れだった。

又太郎は失望するが、同じ源氏の一族新田義貞に出会い北条の犬に成り下がるなと叱責を受け衝撃を受ける。

この出会いがまだ少年だった高氏に討幕の小さな芽が生えはじめることになる。

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成長した高氏(真田広之)は得宗北条高時(片岡鶴太郎)にけしかけられた犬に追われ闘犬場で笑いものにされ、討幕への決意が次第に形として
現れる。
しかし、北条政権を実質的に牛耳っているのは、田楽や芸事にうつつをぬかし戦嫌いの高時ではなく、狡猾な管領長崎円喜(フランキー堺)、その子内管領高資(西岡徳馬)の親子であった。
そんな中でも高氏は母清子に乗せられて後に妻となる赤橋登子(沢口靖子)と出会う。登子は執権赤橋守時(勝野洋)の妹でもあり最初は

乗り気でなかった高氏も和歌の素養もあり美しい登子に惹かれてゆく。

そして偶然後醍醐天皇の側近日野利基(榎木孝明)と出会い、一色右馬介(大地康男)とともに京都へ行く。

鎌倉とは全く違う都の空気に触れ高氏の価値観は大きく揺さぶられるのだった。

この太平記は登場人物が多く、しかも敵味方入り乱れ非常にわかりにくい物語だがこの大河ドラマは脚本がうまく

まとめられていて俳優たちの名演も手伝って飽きさせない構成となっている。

このドラマの前半は堕落しきった鎌倉幕府の腐敗ぶりを中心に描かれているが、ほとんど資料のない北条高時の倒錯した性格を演じた片岡鶴太郎とこれまた全くといっていいほど記録のない足利貞氏を掘り下げた緒方拳の演技は見事な

ものである。
posted by ハヤテ at 14:57| (カテゴリなし)
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