ワラ、これで1,000円も支払った。
死んでしまった百姓農家の人が知ったら、ショックで再び死んでしまうだろう。
私もそれを持って支払いの為にレジに並んだ。
「こんなものを500円も出して買うなんて、時代が変わったものですね」とレジの女性に言ったら「そう思いますよ。でも最近すごく売れているんですよ」と。
小さな束が3つ程束ねられてビニール袋に入れられたその商品はなんとワラ、藁(わら)なのである。
昔はこんなもの、農家の庭先に転がっていたゴミ同然の物であり、商品価値謎など全くなかったのである。
この2,30年稲刈りはコンバインでやるようになり、田んぼで稲をその場で収穫し藁になる茎の部分は裁断され、自動的に田んぼに肥料としてまかれて終りであった。
そんなゴミ同然のわらが3束で500円もするなんて、当時を知る私としては買うのも憚れる代物なのである。
妻がネギの根元に敷くのに必要だから購入したのだが世の中これ程変わるなんて、昔の百姓が見たら腰を抜かすか怒り出すであろう。
それ程、昔を知る人間にとっては信じ難い事なのである。
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