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2019年01月07日

時計の針


友達から聞いた話。
宴会の翌日、そいつが起きたら昨日の夜の記憶がなかったんだとさ。
目覚まし時計を見ると、電池が切れたのか止まっていて、慌ててケータイで時間を確認した。
記憶がなくなるまで飲んだのは初めてだったから、怖くなって一緒に飲んでた同じ研究室の友達に電話したそうだ。
電話をされた友達は笑いながら、
「あのあと一緒に学校戻って、研究の続きやって帰ったんだよ。そんな酔っ払ってるふうに見えなかった、いつも通りだったよ」

とりあえず醜態はさらさなくて良かった、とその日も研究室に行こうとした。
ぶつけたのか、腕時計の針も止まってて、帰りに修理屋行こうと鞄に入れて出かけた。

んで着いて自分の端末を立ち上げるとメールが届いていた。なぜか自分のアドレスから。
「全部忘れるからお願いだから止めてくれ」

なんのこっちゃい? と時間を見ると、昨日の午前一時三十七分に届いてる。酔っ払って記憶のない時間帯だ。
ふと気づいて止まっていた腕時計を見た。一時三十七分で止まってる。
机に置いてある自分用のアナログ時計も同じ時間で止まってる。

家に帰ると壁掛けと目覚ましと風呂場にあったアナログ時計は全部、一時三十七分で止まってる。デジタルのやつは何の異常もない。

そいつ、アナログの時計が好きなんだけど全部が同じ時間をさしてるのは嫌い、っていうヘンな趣味で、正確なのはビデオとケータイと腕時計だけだったそうな。
あとは10分早くしたり2分早くしたり、みんな少しずつ狂わせてたんだけど、それが全部一時三十七分ぴったりで止まってたんだと。

それ聞いたときゾっとした。そいつ、一体誰にお願いしたんだろう。そんで何を忘れなきゃいけなかったんだろう。

posted by 都市伝説のまとめ at 18:00 | 怖い
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