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2015年08月04日

泌尿器系

まとめ
泌尿器系は、尿を作り排泄するで、腎臓と尿路からなる。

〈腎臓、尿細管〉
・腎臓は横隔膜の下辺り、左右両側にあるそら豆状の形の臓器で、血液中の老廃物を尿として排泄する働きがある。

・腎臓に入った毛細血管は小さな球状になった「糸球体」を形成する。糸球体の外側を「ボウマン嚢」が包み、これを腎小体という。(さらに、腎小体と尿細管をあわせて「ネフロン」という。)

・老廃物を含む血液はボウマン嚢でろ過されて尿細管に入り原尿となる。原尿は尿細管を通る間に、ブドウ糖や水分、電解質が再吸収されて濃縮されて尿となる。(腎臓には血液の1/5〜1/4が流れ込む)

・原尿から水分の再吸収や電解質を再吸収することで血圧を一定に保つ。

・赤血球の産生を助けるホルモンを分泌したり、カルシウムの吸収を助けるビタミンDの活性化に関与するなどの働きもある。

〈副腎〉
・腎臓の上にくっついている三角形の臓器で、皮質と髄質の2層構造になっている。

・皮質からはステロイドが分泌され、その1つであるアルドステロンは体内にナトリウムを貯め、カリウムを排泄させる働きがある。この働きが過剰になると貯まりすぎたナトリウムにより血圧上昇、むくみなどが生じる。(生薬のカンゾウは偽アルドステロン症を引き起こす。)

・髄質からはアドレナリンとノルアドレナリンが分泌される。(交感神経の伝達物質)

〈膀胱、尿道〉
・腎臓で作られた尿は尿管、膀胱を経て尿道から排泄される。便とは異なり、健康な状態では細菌など微生物は存在しない。

・膀胱は下腹部の中央にある袋状の器官。尿がある程度溜まると脳に刺激が伝わり尿意を催す。

・女性は尿道が短いため、細菌が侵入したときに膀胱まで達しやすいため、膀胱炎などを起こしやすい。

・脳からの排尿の命令により、副交感神経が働き膀胱排尿筋が収縮するほか、尿道の出口にある膀胱括約筋が弛緩して尿を排泄する。



【大阪26−067】
語句選択問題

腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった( a )を形成する。
( a )の外側を袋状のボウマン嚢のうが包み込んでおり、これを( b )という。
ボウマン嚢のうから1本の( c )が伸びて、( b )と( c )とで腎臓の基本的な機能単位を構成している。

( a )の選択肢:糸球体 ネフロン
( b )の選択肢:尿管 腎小体
( c )の選択肢:尿道 尿細管

【解説】
a 糸球体 糸が絡まって球状になっている。
b 腎小体
c 尿細管 尿管は腎臓と膀をつなぐ管。


【四国26−067】
語句選択問題

腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった( a )を形成する。
( a )の外側を袋状のボウマン嚢が包み込んでおり、これを( b )という。
ボウマン嚢から1本の尿細管が伸びて、( b )と尿細管とで腎臓の基本的な機能単位(ネフロン)を構成している。
腎臓には、心臓から拍出される血液の1/5〜1/4が流れており、( c )を一定範囲内に保つ役割を担っている。

( a )の選択肢:糸球体 腎小体
( b )の選択肢:尿管 腎小体 糸球体
( c )の選択肢:血圧 尿酸値

【解説】
a 糸球体 
b 腎小体
c 血圧


【九州・沖縄24−024】
ア 腎小体は、糸球体の外側を袋状のボウマン嚢が包み込んでいる組織である。

イ 副腎は、左右の腎臓の上部にそれぞれ附属し、皮質と髄質の2層構造からなる。

ウ 副腎皮質では、自律神経系に作用するアドレナリンとノルアドレナリンが産生・分泌される。

エ 男性は女性に比べ尿道が短いため、細菌などが侵入したとき膀胱まで感染を生じやすい。

【解説】
ア ○
イ ○
ウ × アドレナリン・ノルアドレナリンは副腎「髄質」から分泌される。
エ × 女性のほうが尿道が短く感染しやすい。
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