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安全地帯・玉置浩二の音楽を語るブログ、管理人のトバです。安全地帯・玉置浩二の音楽こそが至高!と信じ続けて四十年くらい経ちました。よくそんなに信じられるものだと、自分でも驚きです。
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2022年11月27日

『JUNK LAND』


玉置浩二6thアルバム『JUNK LAND』です。1997年9月、もう肌寒かった記憶がありますがまだ9月だったのですね……8月に「MR. LONELY」が先行シングルで出ていましたから、アルバムももうすぐかな、それとももう一枚くらいシングル出してくるかなと思っていたころの発売でした。

前作『CAFE JAPAN』で大成功を収めた玉置さん、二匹目のドジョウをわざわざねらうような人ではないので(それはとっくに懲りてるはず)、どんな方向に行くのだろう?とわたくしまるで予想がつかずにおりました。新星堂で買ってきたこのアルバムを、さっそく部屋のCDプレイヤーにインサートしまして、呼吸を整えてから再生ボタンを押しますと……何やらリズムを刻む音、「たいようさ〜ん」と歪ませた玉置さんの声、嫌な予感!この手の歪ませたボーカルでマトモな曲を聴いた記憶がないのです。アコギの低音弦アルペジオが響き、イヤな予感は増大していきます。ともかく、二匹目の『CAFE JAPAN』でないことだけはわかりました(笑)。歌が始まり、歪んでいないことにちょっとホッとしつつ、歌詞カードをみて……「太陽さん」の間奏で安藤さんのピアノを聴いたあたりでイヤな予感は外れたことを確信します、見事に。そのあとはむさぼるように、一気に聴きとおしました。なんだこりゃ!信じがたい大傑作だぞ!まさかと思ってましたが『CAFE JAPAN』を超えてきたのです。

本ブログでつい先日まで『EARLY TIMES』を扱っておりまして、とくにカップリングの曲を変だ変だといいまくってきたのですが、このアルバムではその「変さ」が変なまま名曲に昇華されている印象なのです。変さが、『LOVE SONG BLUE』『CAFE JAPAN』のノリ方法論とポップセンスに揉み直されて、問答無用にこちらの脳髄をズンズンと刺激してくるようになった、別の言いかたをすると、こちらから受け取りに行かなくても直接届くようになったような感覚があります。ですから、極端にいえばここまでの玉置ソロはすべてこの『JUNK LAND』へと流れ込むように作られており、これ以降の玉置ソロもすべてこの『JUNK LAND』にその源泉を見いだすことができる……いやそれは言い過ぎか(笑)。でも、ここですべての伏線が回収されたような感覚を覚えたものです。

ただ売り上げは十万枚強程度、『CAFE JAPAN』の三分の一にも届きませんでした。やはり「田園」と「メロディー」は強い……当時はタイアップだとかシングルチャートだとかがとにかく影響力強くて、みんなどんだけドラマ観てシングル買ってカラオケ行ってんのよと思わせられる時代でした。そして、シングル売れてんのにそれを収録したアルバムも売れるという謎現象も起こります。アルバム買ってんならアルバム曲も聴くつもりがあるんじゃん、どうして次のアルバム買おうと思わないの?アルバムを優先して買い、シングルにしかない曲があった場合にシングルを買うことの多い(「田園」とか「惑星」とか)わたくしには正直よくわかりません。

このアルバムもべつにプロモーション的なことが弱かったわけではなく、先行シングル「MR.LONELY」があり、そしてしばらくのちにリメイクされシングル化した「しあわせのランプ」があり、そしてこれはわたしの記憶にあるだけで(YouTUBEでも発見できず)断定できないんですが、「CHU CHU」が缶コーヒーのCMタイアップだったと思うのです。さらには紅白歌合戦で「MR.LONELY」で瞬間視聴率最高(当時?)を叩き出したわけですから、もう少し売れてもいいのにな、とは思います。

1.「太陽さん」強烈な印象を残すオープニングナンバー、これがシングルでもいいのに!
2.「闇をロマンスにして」ミドルテンポのポップスです。これもシングル級です。
3.「NO GAME」なんていうんでしょう?リズムでグイグイ押してくるポップスです。
4.「さよならにGOOD BYE」これも前曲同様、遊び心たっぷりのリズムポップスです。
5.「JUNK LAND」タイトルナンバー、シングル向きではありませんが、これが最高の感動を生む壮大なスケールのポップスです。
6.「ラストショー」一転して静かなバラード、玉置さんが誰か老歌手に捧げたんじゃないかと勝手に思っています。
7.「スイスイ」この曲はおれのことを歌っているでしょ!とおそらく多くの人が思わされたことと思います。わたくしもそうです(笑)。共感しまくりポップスです。
8.「我が愛しのフラッグ (Instrumental)」ギターとピアノのインスト、愛猫に捧げられています。
9.「風にさらわれて」『CAFE JAPAN』の「あの時代に」や「フラッグ」に似た望郷ポップスです。
10.「CHU CHU」缶コーヒーのCMに使われてた……と思うんだけどなあ(しつこく)……ノリのいいロックです。
11.「金持ちさんちの貧乏人」これも軽快!「JUNK LAND」と同系統のポップスです。
12.「MR.LONELY」シングル曲で、「メロディー」の後継ともいうべきアコギの郷愁ソングです。
13.「おやすみチャチ (Instrumental)」「太陽さん」のテーマがギターとストリングスで奏でられる、これまた愛猫に捧げられたインストです。
14.「しあわせのランプ」のちのシングル曲で、これも「メロディー」の後継といえるでしょう。圧巻のアコギ応援ラブソングです。

なお、いまはなきソニー信濃町スタジオで録音されています。須藤さんと自宅で風呂入ってスタジオ戻ってまた自宅で風呂入って……と須藤さんと二人三脚で作ったそうですが、須藤さんもさすがに限界を感じたのか、これが須藤さんと最後のアルバムになりました。時を同じくしてというかだいたい同時期にツアー中に病気をしたことに端を発し、玉置さんはこのアルバムのあと東京を離れ軽井沢に移住します。JUNK LAND、ガラクタだらけの街東京、バブル崩壊から六年、東京だけは繁栄を維持しようとガラクタがガラクタを生み、ガラクタでないふりをしています。CAFE JAPANを入り口に迷い込んだ若者は、ガラクタをガラクタとわからず疲弊していきます。ひび割れた大地に一本だけ生える名もなき草だけがガラクタでない本当の生き物で、それにようやく気がついたときにはすでに中年、もう身ぐるみはがされていて、愛おしむように草を握りしめ倒れるのです。「生き方を変えないともう無理」(『幸せになるために生まれてきたんだから』より)だと感じた玉置さんは東京を離れ、ここから数年、安藤さんとの軽井沢時代へと突入してゆきます。

ともあれ、今年中に『JUNK LAND』に入ることには成功しました……今年の年始か昨年末に、2022年中に、ええと……あと『カリント工場の煙突の上に』が少し、『安全地帯アナザー・コレクション』、そのあと『LOVE SONG BLUE』『CAFE JAPAN』『JUNK LAND』の四枚で全部合わせても50曲くらいだから、まあ行けるでしょ!くらいに思っておりましたもので『JUNK LAND』までいくと宣言したのですが、いろいろ忘れておりまして、結局こんな年の瀬でようやく入れることになりました。いやいやいや、軽口叩くもんでないんですが、軽口叩いてあとからなんとか辻褄を合わせるくらいのことをしないとわたくし平気でさぼりますので、このくらいがちょうどいいのかもしれません。でも、さすがに今年はキツかったな……今年もあと一か月くらいですが、できる限りでこの『JUNK LAND』の解説をしてまいります。皆様どうぞよろしくお願いいたします!

JUNK LAND [ 玉置浩二 ]

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