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2021年12月25日
和了と放銃
今回は和了(ホーラ:アガリのこと)と放銃(相手からのロン)について語っていきます。
アガリと放銃は、どちらも切っても切り離せない関係にあります。
ずっとアガリばかりとかずっと放銃ばかりが続くという事はめったにありません。
仮にロン:ツモ=1:1の割合だとすると、半分はアガリの裏に放銃する人が存在するわけです。
それくらい身近な関係にあります。
ここで疑問に感じる方もいらっしゃるかと思います。
「え?この前トップ取った時は一度も放銃しなかったけど??」
と、こんな風に内心感じている方もいらっしゃるでしょう。
ですがそんな時はあなたの代わりに放銃している人が必ずいるはずです。
同じ人が二度、三度と続けて同じ相手に放銃して「不運だ」とか「ツイてない」とか表現されるあれです。
一人の人が半荘戦を打っていてずっと好調、ずっと不調というようなケースはあまりないもので、そんな時でも微妙にその人の調子は変化しているはずです。
アガリの種類を大まかに分けると次の三種類で構成されています。
・良いアガリ
・悪いアガリ
・どちらでもないアガリ(大勢に影響なし)
これと同様に、放銃の種類も大まかに分けると次の三種類で構成されています。
・良い放銃
・悪い放銃
・どちらでもない放銃(大勢に影響なし)
つまりアガリや放銃がこの三種類のどれに分類されるのかによって、それ以降の展開が微妙なグラデーションで変化してくるわけです。
これ+毎局の前に出る(シャンテン数を上げていく)行為の積み重ねによってトップになりやすかったり、ラスを引きやすくなってしまったりが起こるわけです。(ずっと前に出ない人はどんどん置いていかれる)
東場は断トツだった人が南場は急に失速するような展開が起こったりするのはこれが理由です。
常にその人の状態は変化していくもので、どんなにバカヅキに見える人でも東場からオーラスまでずっとアガリっぱなしにならないのもそういう理由からです。
それとは別に場の傾向(対子場、順子場など)がプラスされてその場その場に合った打牌を積み重ねられた人がトップになったり、最も悪い放銃をした人がトップ者を決める形になったりと様々です。
ここで言う良いアガリ、良い放銃は文字通り打ち手に対してプラスになるものを指し、逆に悪いアガリ、悪い放銃は打ち手にマイナスになるものを指します。
良いアガリや良い放銃をした後は、良い配牌や良いツモになりやすく、悪いアガリや悪い放銃をした後は悪い配牌や悪いツモになりやすいです。
それによって一局ごとに四人が自らの牌勢にプラスとマイナスを繰り返していくことになります。
ここで新たな疑問が湧いてくる方もいらっしゃるでしょう。
「どれが良いアガリでどれが悪いアガリなのか?」と。
これは点棒ばかり見ている人には永遠にわからない話ですが、ツモのみの300-500が良いアガリになったり、満貫や跳満をアガっても悪いアガリだったりする時もあります。(これは極端な例です)
その判断ができる第一歩に私がよく言うのは「まず二飜役を見る」です。
二飜役とは三色同順、一気通貫、混一色(食い下がり二飜)、七対子、対々和、チャンタ、混老頭、おまけでタンヤオ+平和などです。
三色や一通は出現率がまだ高い方の手役だと言えますし、それ+リーチ・ツモで満貫、混一色は役牌やドラ(赤)と合わせて鳴いても満貫が狙えます。
どんな悪い配牌でもチャンタや純チャンは見られるわけで、メンゼンで三色同順をプラスすればこれも満貫になります。
対子手になれば七対子か対々和のどちらかを選ぶことになり、そこから更に高くしようとすれば、混一色か混老頭をプラスするくらいになります。
あるいは中張牌が多い手で満貫を見ようとすれば、タンヤオ+平和でリーチで三飜、一発や裏ドラ、ツモでも満貫はすぐそこです。
アガれるかアガれないかはひとまず置いて、配牌を手にしたらどの役とどの役とどの役の可能性があるのかを判断するテストを100問でも1000問でもできるだけたくさんやってみるのをおすすめします。
まず配牌から何が見えるのかの判断ができない人には大物手をアガる為の選択肢にすらたどり着きません。
麻雀牌が手元にある人ならすべての牌を伏せた状態からランダムに13牌を取って配牌を見る訓練から始めるといいでしょう。
それに慣れたら仮想の点棒状況で「配牌から三つの手役が見えるけどここからどれを選ぶのか」のようなテストへハードルを上げていきましょう。
5200直満貫ツモ差とか満貫直跳満ツモ条件など、実践で出てきそうな点棒状況で試してみましょう。
では私から配牌を見る為の例題をいくつか出してみます。
ルールは雀荘でよく見る赤三枚入りのアリアリルールとします。
答えは一番下にスクロールした場所に書いておきます。
例題1
ドラ
例題2
ドラ
例題3
ドラ
例題4
ドラ
例題5
ドラ
今回のまとめ
・アガリの種類を大きく分けると三種類(良いアガリ、悪いアガリ、どちらでもないアガリ)
・放銃の種類も大きく分けると三種類(良い放銃、悪い放銃、どちらでもない放銃)
・アガリや放銃と押し引きなどによって常に四人の状態はグラデーションで変化している
・アガれるかアガれないかはまず置いて、配牌から二飜役を見つける訓練が必要(三色同順、一気通貫、混一色、七対子、対々和、チャンタ、混老頭、おまけでタンヤオ+平和など)
・伏せた136牌からランダムに13牌取って、そこから手役を見つける練習をすると良い
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ドラ
例題1の答え
ドラを生かしたタンヤオ、タンヤオ+ピンフ狙い。
でも引いてくれば567の三色同順へ。
メンゼンなら跳満〜倍満までは視野に。
ドラ
例題2の答え
マンズが七枚でマンズの混一色が第一候補。
白をポンして混一色・赤・白か東か中を重ねてポンでもOK。
を引けばマンズの一気通貫も意識。
ドラ
例題3の答え
パッと見であまり良くない種類の配牌。
チャンタか純チャンといった手牌だが、123の三色同順か789の三色同順も付けたい。
この手で鳴くとすればから。
ペンチャン受けが三つあるため、テンパイスピードは遅くなりがち。
ドラ
例題4の答え
配牌から4対子で七対子狙い。
リーチ・ツモ・七対子・ドラ2で跳満、裏ドラが乗れば倍満。
下手にメンツ手よりも対子手で進める。
対子が増えない時はポンして対々和・ドラ2、ドラポンでドラ3の攻めも。
が暗刻になった時は三暗刻・対々和方面も。
暗刻二つになればツモり四暗刻も意識。
ドラ
例題5の答え
最初に見えるのはマンズの一気通貫、ドラを使った345の三色同順。
役牌が重なればマンズの混一色も。
一気通貫か三色かの二択になりそうだが、ネックの引きなら一気通貫、あたりを引けば345の三色。
2021年12月22日
優先順位
あなたはアガれそうな手牌になった時、どの牌でどうアガるのかについて考えたことはありますか?
言葉を並べるより手牌を見ながら説明した方が良いと思いますので、例題を見てみましょう。
例題
南四局、以下の点棒状況の四人がいる時、リーチ者Aは次の手牌でどのアガリが良いか良い順番に並べなさい
ただし順位ウマは10-30(トップに+30、二着に+10)とする
ドラ北家A手牌
北家A 16400
東家B 24100
南家C 26200
西家D 31300
1、どちらかをツモ
2、ツモ
3、Bからどちらかロン
4、Bからロン
5、Cからどちらかロン
6、Cからロン
7、Dからどちらかロン
8、Dからロン
まず1について考えてみましょう。
リーチツモドラ
役はリーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフの1300−2600で安目ツモですが親のBとは5200(アガリ分)+2600(Bのマイナス分)=7800点差縮まることになり、逆転三着になれます。
これは10−30のウマがある分、着順の変わらないアガリよりは良い(−30→−10になって+20)と言えます。
次は2について考えてみましょう。
リーチツモドラ
役はリーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフ・三色同順の高目ツモの3000−6000です。
トップ目のDとは12000(アガリ分)+3000(Dのマイナス分)=15000点差が縮まり、逆転トップになるアガリです。
この1アガリでラスの順位ウマ−30→+30になって上下+60の60000+12000点分、72000点のアガリになるわけです。
では3について考えてみましょう。
Bからリーチ・タンヤオ・ピンフの3900点ロンすると3900×2=7800点差が縮まって、Bを逆転して三着になれます。
これも着順アップする分だけ、着順の変わらないアガリよりは良いと言えます。
そして4について考えてみましょう。
Bからロンは8000×2=16000点差が縮まるアガリで三着に着順アップするアガリです。
点数が3より高い分だけ、3より少しだけ良いアガリです。
5と7について考えてみます。
5も7も3900ロンでは着順の変わらないアガリで同じだと言えますが、7は唯一浮いているトップ目の点数を減らす分、少しだけ意味が出てくるので5<7になります。
最後に6と8について考えてみましょう。
6はCから8000点アガリでAは二着に着順アップします。
8ではDから8000点アガリでCからと同じく二着にアップします。
そう見ると6も8も同じに見えてしまいますが、いかにトップ目を苦しめるのが麻雀の戦いの一つでもあるため、6<8だと言えるわけです。
ここまでをまとめてみると1は三着になるアガリ、2はトップ、3と4は三着、5と7はラス(四着)、6と8は二着になるアガリです。
そして偶数が高目の678三色がつくアガリで、麻雀では同じ点数のアガリでもロンよりツモに価値があります。
つまり例題の答えは 5<7<3<4<1<6<8<2 となります。
今回のまとめ
・たとえ同じ点数のアガリでも優先順位がある
・順位ウマのあるルールでは着順アップすると何万点分の価値がある
・ロンよりツモ
・安目より高目(三色同順がつかないアガリより高目の三色がつくアガリ)
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2021年11月20日
よく見る
半荘の東三局七巡目、東家でこの手牌。
ツモドラ東家手牌
ちょっと捨牌を見てみましょう。
東家捨牌
南家捨牌ポン
西家捨牌
北家捨牌ポン
南家に自風のポン、北家に役牌のポンが入っています。
南家はピンズと字牌、北家はマンズとソーズと字牌を切っていて、北家はピンズのホンイツなのが見えています。(南家は字牌の切りからホンイツと断定しづらい)
あとはが東家の目に三枚、が一枚、がドラ表示牌で一枚、が一枚見えています。
もう一度、東家の手牌に注目してみましょう。
ツモドラ東家手牌
この東家はペン待ちリーチの布石でを切っていますが、この待ちが良い待ちなのかじっくり考えてみましょう。
北家がピンズのホンイツ模様+ドラ表示牌でが一枚見え。
東家からはが三枚も見えているにもかかわらず、そのまわりのがまったく切られていません。
ということは北家をはじめとして他家にやドラ、なども含めて他家に複数抑えられている可能性が考えられます。
北家にはドラかが一枚以上ある形だろうと想像できます。
北家が鳴くのは、鳴いても満貫あるような、ホンイツ・発・ドラ(赤)のような手役が考えられます。
私が想像するの残り枚数はせいぜい一枚か0枚です。
残り一枚を四人でツモりあうとすれば、単純計算で25%に賭ける勝負になってしまいます。
親だからペン押さえつけリーチもするなとは言いませんが、ペンはまずアガれる確率の低いリーチだろう、と言えるわけです。
それならリーチするよりはいったんダマテンにとってソーズのくっつきを考える方が良いんじゃないかというのが、私の意見です。
ダマテンにとると
ドラ東家テンパイ形
で、引きソーズの一気通貫や引きののイーぺーコー、ソーズのリャンメン待ちになれば、アガる可能性もある程度高いと考えられます。
ピンズのホンイツの北家や鳴いている南家がアガリ牌を出してくれる場合もあります。
あるいはこのまま仮テンにとってツモならアガります。
このようにテンパイ即リーチも悪いとまでは言いませんが、アガりたいのであれば残り枚数を考える、もしくはもっと高い手にしたいのであれば、こんな選択もあります。
今回のまとめ
・ドラ表示牌や染めている他家の鳴きなどから待ち枚数を想像してリーチするのか仮テンでダマテンにとるのかよく考える
・待ち枚数が少ないのであれば、他メンツや他ブロックを活かして待ち変化を考える(ペン待ちが薄いと想像できるからソーズに引き一気通貫や引きイーぺーコーを考える、枚数が残っている待ちにしたり、高くする方法を考える)
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2021年11月19日
リーチの前に
個人的に伝えたいのは、「リーチの基準、間違えてないですか?」という事です。
一部の人が形テンにこだわって1000点、1500点の大切さを説くのであれば、アガる確率の低いリーチのリーチ棒の1000点は無駄だと思わないのでしょうか?
個人的にはその矛盾が非常に気になります。
たとえばこんな手牌。
例1
これはタンキ待ちのタンヤオですが、これでリーチはやり過ぎ感があります。
ここにを引くと待ちが広くなりますし、ピンフも付いて高くなります。
を引くと
例2
待ちでならタンヤオは消えますがピンフが付き、待ちが良くなります。
アンコで待ちがたくさん切られていなければ、他家からリーチが入っても勝つ確率は高くなります。
を引くと
例3
待ちでならピンフも付いて待ちも良くなります。
を引くと
例4
待ちで待ちが増えて前のテンパイ形よりは形が良くなります。
それではもう一つ似た形を。
例5
こんな形になるとカンを考える(?)人がいるみたいですが、ここでカンすると他家にもが残り0枚の情報を与える分、、やと持っている他家のターツ選択ミスを減らしてしまう可能性があります。
これは小さな情報だと思うかもしれませんが、上のようなターツを持っている人からすると大きな情報にもなり得ます。
後はカンすると自分の手牌構成のパターンが減ってしまい、を使ったメンツ構成がないという情報も与えてしまいます。(、、や、がない)
カンするとカンドラが一枚増えてカン裏ドラが一枚増えますが、自分がアガるとそれはメリットになりますが、他家に放銃してもそれは同じで、「放銃した時の事も考えてますか?」と言いたくなる時があります。
リーチの他家に限らず、鳴いている他家にもドラを乗せてしまう時もあるのは頭の片隅に置いておきましょう。
役牌のみの1000点が8000点になっては目も当てられません。
例5のような手牌にを引くよりも引きあたりを目指したいものです。
たとえば例5にを引くと
例6
こんなテンパイで、を使いづらい他家からの出アガリやツモアガリの可能性も高くなります。
また、引きであれば
例7
こんな待ちの三面張で、ツモアガリの可能性もある程度高くなります。
他にも引きでは
例8
このままではカンテンパイでしかないですが、次にツモで
例9
高目イーぺーコーのリーチツモなら満貫になります。
四枚使いの形でも良い待ちに変化したり、一枚落としてアンコ+メンツで好形に変化しやすくなります。
あるいは例7にを引いてアンコになれば一枚落としで
例10
待ちの五面張になる可能性もないとは言えません。
今回のまとめ
・アンコ+隣の牌で良い待ちに変化(や)で待ちがあまり場に切られてなければ他家リーチと戦うにも出アガリやツモアガリ狙いにも良い
・アンコ+二つ隣の牌を使ったメンツ+一牌()も待ちとしては悪くない形
・同じ牌の四枚使い()でカンすると他家のターツ選択ミスを減らしてしまう(、、と持っている人は切りたいターツになる)
・カンして同じ牌を四枚持っている情報は自分の手牌構成を考える他家から見たパターンを減らしてしまう(、、や、はない)
・四枚使いの隣の牌がくっつくと良い待ちになったり出アガリやツモアガリの可能性もある程度高くなる(で待ち、で待ち)
・四枚使いで他にアンコができれば一枚切って待ちが広くなる変化もある(例7に引きでアンコになれば一枚切っての待ちの五面張になる)
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2021年11月16日
縮まる点差を計算する
あなたはここで何をアガると何点差縮まるのか、計算できますか?
もし供託リーチ棒や積み棒(本場)があっても迷わず計算できますか?
人によっては「覚えるといいよ」なんて言われた事があるかもしれませんが、計算が苦手だという人でもオーラスの条件計算であまり迷わないようになる事は可能です。
いくつか実際に出くわす可能性のあるパターンで例を挙げながら計算してみましょう。
仕組みを知れば、足し算と引き算ができる人なら計算ができます。
基本は (アガリやテンパイの)プラスの点数+(放銃やツモられた分の)マイナス点数=点差 になります。
1、テンパイノーテンの時
四人をABCDとして計算していきましょう。
Aが一人テンパイ時のBCDと広がる(縮まる)点差を計算します。
Aはプラス3000点で、BCDはマイナス1000点。
点差は3000+1000=4000点差がつきます。
ABの二人テンパイでCDと広がる点差は
ABがプラス1500点、CDがマイナス1500点。
ABとCDでは1500+1500=3000点差つきます。
ABCの三人テンパイでDと広がる点差は
ABCがプラス1000点で、Dがマイナス3000点。
点差は1000+3000=4000点差になります。
つまりテンパイノーテンでは三人テンパイと一人テンパイでの点差が同じ(4000点差)で、二人テンパイ時は3000点差しかつかないわけです。
2、ロンアガリの場合
ロンアガリの場合、アガリによるプラス点数=放銃者のマイナス点数で、点差は(アガリ点数×2)になります。
つまりアガった点数の二倍が出アガリ(ロン)でつく点差になります。
たとえばAがBから8000点ロンした時は
8000×2=16000点差つくわけです。
これは親でも子のアガリでも関係なく、(アガリ点数×2)で答えは出せます。
この時、アガリ者Aと放銃していないCDとの差はアガリ点数分の8000点になります。
これは本場がついた時でも計算は一緒で、
親Bが子Aから12000の五本場をロンした時の点差は
(12000+300×5)×2=27000点差がつくわけですね。
3、ツモアガリの場合
ツモアガリの場合、親と子では点数計算式が変わるため、それによって広がる点差も少し変わってきます。
親のツモは子三人から同じ点数を集めるのに対し、子のツモは親と子二人の別々で点数を集めます。
親がツモられると子の二倍の点数を支払い、親のアガリ点数は子の1.5倍の点数になります。(親の点数は計算で×3して÷2するから)
このルールで親のツモアガリと子のツモアガリとでは微妙に計算が変わってくるわけです。
では、シンプルな親のツモアガリで広がる点差を計算します。
親Aが4000オール(満貫)をツモアガリした時の子BCDと広がる点差は、
親のプラスが12000点で子はマイナス4000点。
12000+4000=16000点差がつくわけです。
これが6000オール(跳満)なら18000+6000=24000点差がつきます。
次に子のアガリの点差を計算します。
子Aが2000ー4000ツモアガリ(満貫)した時、親Bと子CDとの点差は
子Aのプラス8000点、親Bはマイナス4000点、子CDはマイナス2000点で
AとBの点差は8000+4000=12000点差が、
AとCDの点差は8000+2000=10000点差つくわけです。
仮にAが3000ー6000ツモアガリ(跳満)なら
AとBの点差は12000+6000=18000点差、
AとCDの点差は12000+3000=15000点差がつきます。
これを見てわかる通り、子のツモアガリではアガリ点が増えるごとに親と縮められる点差がそれに比例して大きくなっていきます。(倍満なら親と24000点差、三倍満では36000点差、役満は48000点差)
これで1:テンパイノーテン、2:ロンアガリ、3:ツモアガリの三通りの計算方法がわかりました。
ここから少しだけ複雑なケースの計算を見ていきましょう。
もし供託リーチ棒二本と四本場で子の満貫ツモなら、どうやって計算するでしょうか?
供託リーチ棒はアガリ者にプラスされるだけなので、これは一旦置いて計算します。
子Aが2000ー4000ツモで親Bと子CDの点差を計算します。
ツモアガリ時はアガリ者に(本場×300)点がプラスされ、ツモられた側は(本場×100)点ずつ(これが三人いるから)マイナスが増えます。
子Aと親Bの点差は8000+(4×300)+4000+(4×100)=13600点差が、
子Aと子CDとの点差は8000+(4×300)+2000+(4×100)=11600点差がつきます。
この場合の計算は(Aのアガリ点)+(Bのツモられ分)+(本場×400)=(点差) になります。
最後に置いてあった供託リーチ棒の分をプラスすると子Aと親Bとの差は13600+2000=15600点、
子Aと子CDとの差は11600+2000=13600点差になります。
つまり最終的な計算式は(アガリ点)+(ツモられ分)+(本場×400)+(供託リーチ棒)=(点差) です。
これで何本場、供託リーチ棒が何本あっても計算できますね。
ただ、条件計算する時には供託リーチ棒があると計算しづらいため、
(アガリ点)+(ツモられ分)=(点差)−(供託リーチ棒)−(本場×400)
で計算すると実際に計算しやすいのと目に見えてスッキリします。
今回のまとめ
・テンパイノーテン時は一人テンパイと三人テンパイでは4000点差つき、二人テンパイでは3000点差つく
・ロンアガリ時は(アガリ点数×2)が点差になる
・ツモアガリ時、親のツモアガリは(親のアガリ点)+(子のツモられ点)=点差
・ツモアガリ時、子のツモアガリは(子のアガリ点)+(親のツモられ点)=点差か(子のアガリ点)+(子のツモられ点)=点差 になる
・本場と供託リーチ棒がある時、(アガリ点)+(ツモられ点)+(本場×400)+(供託リーチ棒)=(点差)になる
・条件計算する時は(アガリ点)+(ツモられ点)=(点差)−(供託リーチ棒)−(本場×400)で計算しやすい
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2021年11月13日
色の意識
麻雀を打っていると「ここ何局、マンズ待ちだけ引けない」とか「ピンズターツだけ何局も埋まらない」といった経験がおありになるかと思います。
最初に言っておきますと、四人それぞれにその半荘内で得意な色、苦手な色が存在します。
得意な色は言い換えれば引きやすい色のことで、苦手な色は引きづらい色のことです。
この得意な色、苦手な色はずっと同じ色が苦手というわけでもなく、急に変わったりもします。
Aさんはピンズなら得意で引ける、マンズは苦手とか、Bさんはマンズが得意でピンズが苦手とか。
そんなAさんが苦手なマンズ待ちでリーチして、Bさんも得意なマンズ待ちでリーチするとどうなるでしょうか?
答えはおのずとおわかりの通り、得意なBさんの勝ちになります。
このケースでBさんが追っかけリーチをかけるとAさんが一発放銃したり、何度もBさんに放銃してしまうような現象が起こり得るわけです。
個人がそれぞれ得意な色、不得意な色を意識していれば、うっかり放銃や一発放銃する機会も減ってくるんじゃないでしょうか?
テンパイした人同士でじゃんけんをするようなイメージで見てみるといいかもしれません。
Aさんがグーを出し、Bさんがパーを出し、Cさんがチョキを出すと、誰が誰に勝てるか明白ですよね。
じゃんけんのような三すくみの関係になったりするのが麻雀における四家の関係です。
これがグーとグーなら引き分けで流局にもなるわけです。
ここで一つの疑問が湧いてくる方もいらっしゃることでしょう。
「三色のどの色も得意じゃない人も出てくるんじゃないの?」と。
そういう時は三色以外の牌が存在しますよね。
そう、そんな時は字牌が得意だということです。
あと、「そんな苦手な色がある時はどうすればいいの?」と考える方もいらっしゃるでしょう。
方法は2つあります。
1つ目は苦手な色を全部切っていく方法です。
一つの色の牌を全部切っていく「絶一門(ツェーイーメン)」は昔からある打法の一つです。
三色のうち一色を何度も切っていくと、残る二色のブロックが強くなっていきます。
これを利用して混一色や清一色を後で作るために、絶一門して他の色を引きやすくするように手組することもあります。
もう1つは苦手な色を鳴く方法です。
これはできるだけ他の色は鳴かず、苦手な色だけ鳴いて、その色を得意な方向へと持っていこうとするものです。
ただこの方法だと苦手が一局で解消されるわけではなく、何局もかかるため、南場からこれをしようとすると終了してしまうため、東場からこれをする必要があります。
この考え方は自分だけでなく他家に対しても使えるわけで、他家のアガリ時にもアガリ牌や待ち色、形をチェックしておくと、今後注意する相手やツキに乗っている人を判断する材料の一つにもなります。
今回のまとめ
・四人それぞれに得意な色、苦手な色が存在し、その関係によって勝ち負けが決まりやすい(それぞれが三色の色でじゃんけんをするイメージ)
・苦手な色がある時の対応策は2つある(1、苦手な色を全部切る 2、苦手な色を鳴く)
・苦手な色を鳴く時は何局もかかるため東場から仕掛ける
・得意・不得意は自分のアガリだけでなく相手のアガリ、アガリ牌の色や待ちの色、形などを見て今後注意する相手やツキに乗っている相手を判断する材料の一つになる
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2021年11月05日
手牌の見方#4
前回までの三回では、自分の手牌における手役狙いや手組の部分にスポットを当ててきました。
今回は自分の手牌だけではなく、他家の手牌を見る事の大切さを説いていきます。
突然ですが、これを見ているあなたは他家のアガリ形やテンパイ形をちゃんと全部確認していますか?
この問いに「見てるよ!!」と声を大にして言える人は、今回は見なくてもいい内容になるでしょう。
何故、相手のアガリ形やテンパイ形をよく観察する必要があるのかと言えば、相手のツキがどの程度の段階なのかをできるだけ正確に判断する為です。
私が麻雀を打っている時に、自分を含めた四人のツキの状態がそれぞれ十段階でどの位置にあるのかを、押し引きを考える際の一つの材料にしているからです。
たとえば現在の自分のツキが2(10が最大、通常時を5として一局ごとに増減)、リーチしている他家のツキが8だと判断した時には、この他家には押さないと決めたりしています。
その状態がどの位置なのかを判断するのに必要なのが、他家のアガリ形やテンパイ形をよく観察する作業です。
では、わかりやすいものから具体例を挙げて説明していきます。
1、一発ツモ
リーチツモドラ裏ドラ手牌1
役はリーチ・一発・ツモ・タンヤオ・ピンフ・ドラの跳満です。
一発ツモはツキが上昇中の時に出やすく、今後にも多少影響があります。
親が一発ツモでもしようものなら、「親は今後、要注意だ」となるわけです。
2、高目でのアガリ
リーチロンドラ裏ドラ手牌2
リーチロンドラ裏ドラ手牌3
手牌2はリーチ・タンヤオ・ピンフ・三色同順・ドラ・裏の跳満で高目で、手牌3はリーチ・ピンフ・一気通貫・ドラ・裏の跳満で高目でアガった形です。
高目安目がある時に高目でアガれた時はツキに恵まれている時だと言えるわけです。
三色同順や一気通貫、チャンタや純チャン、二盃口などでも安目アガリでは手役そのものが消えてしまうケースも少なくありません。
3、八枚目の牌でのツモアガリ
リーチツモドラ裏ドラ手牌4
手牌4で他家がを四枚、を三枚、待ちの七枚を他家に押さえられて待ちの八枚目(ラス牌)でツモアガる時はツモアガった人と他家三人とのツキの差が大きい時です。
これをツモアガる人がデカトップになるような、一人が点棒的に頭一つ以上抜け出す展開になる時です。(他三人が二着争い)
4、裏ドラが二枚以上乗る
リーチツモドラ裏ドラ手牌5
ピンフのような手牌13種類の手牌での裏ドラが乗る確率が一部では約38%だと言われています。(確率の計算に疎くてすみません)
ざっくりした計算でそのくらいの確率だと言われており、アガリ10回のうち6回は裏ドラが乗らない計算になります。
1回裏ドラが乗るのでも半分未満なのにそれが二枚分乗るだけでも結構な確率になります。
仮に裏ドラが乗る確率が約38%だとすると0.38×0.38=0.1444で約14%、約7回に1回しか裏ドラが二枚乗らない計算になります。
ここで手牌5を見てみると裏ドラが乗らなければリーチ・ツモの子500-1000の手だったアガリが裏ドラが二枚乗り、子2000-4000になりました。
人によっては「たまたま乗った」とも言えますが、そのたまたまに意図せず乗っかれている状態がツイていると言えないでしょうか?
5、ドラ3のアガリ
役牌を切ったら他家に鳴かれてロン!と言われて手牌を見ると隠れドラアンコだった、なんて経験をした事もある人は多いと思います。
大きなアガリをする人には配牌からドラ暗刻だったり、後からツモってきてドラ暗刻になったりするケースが多くなります。
ドラが固まって寄ってくる人もまた、ツイていると判断できます。
ロンポンドラ手牌6
リーチロンドラ裏ドラ手牌7
今回はツイているのを判別する5つのパターンについて語ってみました。
今回のまとめ
・自分を含めた四人のツキの状態を何段階かに分けて判別し、その差の大きさによって押し引きを決める材料の一つにする(私は十段階評価です)
・一発ツモのパターン(一発ツモした人はツキが上昇中)
・高目でのアガリ(三色同順、一気通貫、チャンタ、純チャンなど二翻役、三翻役が中心)のパターン
・スジで八枚目の牌のツモアガリ(他家に七枚持たれでの最後のでツモアガリや場に七枚切られたスジの最後の牌でのツモアガリ)のパターン
・裏ドラが二枚以上乗るパターン(一部では裏ドラが乗る確率が約38%だと言われており38%×38%=約14%で約7回に1回程度のたまたまに意図せず乗っかれるのはツイている状態)
・表ドラが暗刻のパターン(配牌から表ドラが暗刻や後引きでドラ暗刻になるのはツイている状態)
・上5つのパターンはツイている人によく現れるパターンでこれに当てはまる人に注意する
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2021年11月04日
手牌の見方#3
今回も手牌を見る時のちょっとしたポイントを具体例を挙げながら説明していきます。
ドラ手牌1
手牌1は一気通貫のイーシャンテンです。
テンパイにはペンかカンのどちらかを鳴くかツモる必要があります。
メンゼンであれば一気通貫・ドラ2の満貫あるのでペンやカンどちらの待ちでも、それなりに勝負する価値があります。
ですがこの形で鳴く時とメンゼンテンパイとでは少し意味合いが違ってきます。
鳴いた手牌が次の形。
チードラ手牌2
チー手牌3
他家から見ると
チー手牌4
チー手牌5
鳴くとこの手は3900点で、一つ鳴いてしまうと相手から見える自分の狙う手役がかなり限られてきます。
ペンでもカンでもここを鳴くと自分の狙う手役はチャンタ、純チャン、一気通貫、ホンイツ、チンイツ、三色同順、あとは役牌バック(後付け)くらいに絞られます。
さらにここから自分の捨牌と組み合わせて考えられると、かなり手役が絞られてくるわけです。
捨牌からも相手に分析されて染め手はない、チャンタ、純チャンでもない、三色でもないとなると、残りは一気通貫か役牌バックかと簡単に読まれてしまいます。
手牌4からは123を鳴いているため一気通貫なら残りのが怪しいとか残りの色の通ってないスジだなとか読まれてしまうわけです。(マンズはそこからさらに捨牌で絞られる)
手牌5なら鳴いてないのどこかが怪しいとか。
たった一つ鳴くだけで相手の狙う手役や待ちの候補がかなり絞られるケースが多くなります。
では、次の手牌を見てみましょう。
ドラ手牌6
手牌6はチートイツのイーシャンテンです。
これが早い巡目だとしたら、ここからトイトイを考える人がいらっしゃるかもしれません。
もしここから一つポンできたとしても、残りの牌が真ん中(5)に近い、鳴きづらい牌なのでこの手でトイトイは考えません。
仮に複数ポンできたとしてもタンヤオ・トイトイで子3900点です。
この手に赤でもあれば満貫になりますが、待ちが良いわけでもない(アガリ牌はシャボ待ち、最大で2+2=4枚まで)のに、リーチと勝負して勝てそうだとも思えません。
ですが他家のキー牌、ネック部分を複数アンコやトイツにしていれば、リーチ相手でも勝機のあるトイトイになる場合もあります。(超攻撃的トイトイ)
ここからドラをトイツにするかドラ待ちにすれば、リーチ・タンヤオ・チートイツ・ドラ2で出アガリ(ロン)でも跳満以上が確定します。
チートイツにドラを組み込むとリーチ・ツモ・チートイツ・ドラ2で跳満以上になりやすいので、逆転条件が跳満ツモになった時などはチートイツ狙いにするのも一つの手段になります。(裏ドラはピンフなどと比べると乗りにくい)
それでは違う手牌を見てみましょう。
ドラ手牌7
この手牌7は一九字牌の数が多く、他家の不要牌になりやすい牌がポン材なのでチートイツよりはトイトイを考える手牌です。
この形だとどこからポンしてもトイトイ・白・中やトイトイ・白など鳴いても子5200点以上が狙える手であれば、鳴く価値は大きい手だと言えます。
この手牌にでも引いてくればをトイツ落とししてメンホン(メンゼン・ホンイツ)チートイツにしたり、が重なって引きなら鳴きホンイツへ移行したり、が重なってを落としてホンイツ・トイトイ・白・中で跳満狙いにしたり、が重なってを落としてホンロウ・トイトイ・白・中で跳満狙いと、鳴きのバリエーションも増えてきます。
トイトイにする時は赤やドラ、役牌、ホンイツ、ホンロウと組み合わせると高い手になりやすいです。
さらにこの内の複数を組み合わせると鳴いても跳満や倍満の勝負を決めるアガリにもつながってきます。(ホンイツ・ホンロウ・トイトイ・役・役・ドラ3で三倍満、その最高形が字一色や小四喜、大四喜)
チートイツにするかトイトイにするかで迷ったら、数牌の部分に注目しましょう。(基本的には5に近いほど鳴きづらい牌)
ざっくりとした判断で言うと、鳴きづらい牌が2種類以上ならチートイツ、1種類以下ならトイトイ、の目安です。
このトイトイをメンゼンで一つも鳴かずに完成したものが四暗刻で、これもまたトイツ系手役の最高形でもあります。
今回のまとめ
・鳴きの一気通貫は相手に狙いがバレやすく、さらした牌もヒントになり待ちも絞られやすい(さらした牌+捨牌で手役が限定される)
・基本的に5に近いほど鳴きづらいので手牌の数牌が鳴きづらいものが2種類以上→チートイツ、1種類以下→トイトイの目安
・トイトイに赤やドラ、役牌、ホンイツ、ホンロウを組み合わせると高い手になり、この内複数を合わせると鳴いても跳満以上の手になり、逆転を狙う時に良い
・トイトイの最高形が字一色や小四喜、大四喜
・トイトイを一つも鳴かずメンゼンで完成すると四暗刻(役満)
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2021年11月03日
手牌の見方#2
今回も手牌を見る時のちょっとしたポイントを、具体例を挙げて解説していきます。
ドラ手牌1
これはリャンぺーコー(二盃口)のテンパイです。
リャンぺーコーはなかなかレア役の部類ですが、待ちの周りのを六枚自分だけが押さえていて、ほんの少しだけ良い待ちです。
赤もドラもなくリーチをして高目でアガればリーチ・タンヤオ・ピンフ・リャンぺーコーで跳満になります。
これも前回のイーペーコーの時にも出てきましたが安目でアガるとリーチ・ピンフ・イーペーコーの子で3900しかありません。
出アガリの時は相手がを切ってくる機会の方が自然と多くなります。
もしこのテンパイからを切るとチートイツのテンパイに取れます。
たとえばドラを引いてリーチするとリーチ・タンヤオ・チートイツ・ドラ2でこれも跳満のテンパイになります。
あるいは他家リーチが入って危険牌を引いてもその牌のタンキ待ちチートイツで守備的チートイツとしても使える形です。
他にも出アガリ目的なら地獄待ち字牌タンキにしたり、鳴かれる防止目的でションパイの字牌待ちにしたりと、待ちを柔軟に変えられるのが、この形の強みです。
では、次の形を見てみましょう。
ドラ東場西家・手牌2
これは東場・西家のピンフ・一気通貫のテンパイでリーチすると満貫になります。
このまま点数的に即リーチするのも悪くはないですが、この手はまだこの先も伸びる可能性があります。
もしここにを引いてアンコになったら一旦、打(手牌3)として次にピンズを引くと、ピンズのメンホン(メンゼン・ホンイツ)でダマテンでも満貫に点数アップします。
手牌3
手牌3にを引くとのノベタン待ち(延べタンキ)、を引くとのノベタン待ちになります。
手牌4
手牌5
手牌4でダマツモと手牌5でダマツモなら跳満、リーチで高目ロンでも跳満になります。
手牌2でリーチして一発ツモでも裏が二枚乗らない限りは跳満止まりですが、手牌4や5であれば倍満くらいは現実的にアガリの可能性が出てきます。(裏三で三倍満まで)
もちろん、手牌4や5が最終形(これ以上高くならない、変化しない形)ではないので、手牌4にをくっつけたり、手牌5にをくっつけて三面張(三面待ち)でイーペーコーを付ける形も視野に入れておきましょう。
つまり、手牌2のように一色の牌が九枚ある+字牌トイツ=ホンイツまであと少しの状態(ホンイツまであと二枚)だと言えるわけです。
一気通貫は混一色などの一色手に準ずる役だというのはこういう理由からです。
字牌トイツ→アンコになれば手牌3のように仮テンに取って次に同色牌を引けば、メンホン(メンゼン・ホンイツ)が完成するわけです。
ではもう一つの手牌を見てください。
ドラ西家・手牌6
こんな手牌でポン打なら中・赤2のイーシャンテンに取れます。
ですがこの西家がトップと20000点以上離された三着目やラス目の南場だったとしたら3900のイーシャンテンに取るでしょうか?
ここにや、を引けばトイツ落としで456三色同順や567三色同順が狙えるメンタンピン方向へ行けます。(リーチ・タンヤオ・ピンフ・赤2〜リーチ・タンヤオ・ピンフ・三色・赤2の満貫以上確定、ツモで跳満以上)
これが二着目と点差が大きく開いたトップ目であればポンして3900点アガリでも十分な加点になります。
特に南場であればライバルの親番を流して一局を消化したり、誰よりも早く好形テンパイする事の方が優先されるわけです。
このように同じ手牌でも、点棒状況や場況などによって違う打牌選択にもなり得るわけです。
ドラ手牌7
この手牌7を見るとタンピンで赤もドラもない手です。
このままリーチしても子3900点にしかならず、アガリを取るには少し物足りなく感じる人も多いでしょう。
この手を高くする方法がいくつかあります。
まず引きなら打で345三色同順のテンパイになります。
手牌8
もう一つは引きで456の三色同順テンパイです。
これも上と同じで打で入れ替えるだけです。
手牌9
三つ目は引きのイーペーコーです。
手牌10
手牌11
三色狙いはリャンメン待ちならアガリ牌が二つあり、高目でアガらないと三色が成立しませんが、イーペーコーなら確実に一翻アップになるのがメリットです。
そういう意味では赤もドラも一枚あれば一翻アップするので同じです。
後は前回も出ましたが赤引きを待つ選択です。
この手牌7で高くなるパターンは三色同順、イーペーコー、赤引きの大きく分けて三種類あるわけです。
メンタンピン狙いになる時はこの三種類の条件に当てはまるかを考える癖をつけておきましょう。
今回のまとめ
・リャンぺーコー(二盃口)テンパイは高目安目で三翻変わるため、高目と安目の点差が大きくなる
・リャンぺーコーから一枚切るとチートイツテンパイにもなり、相手の危険牌を待ちにしたりドラ待ちにしたり出やすい待ちにしたり臨機応変に待ちを変えられる
・一気通貫は一色の牌を九枚集める役だから、一気通貫+字牌=あと少しでホンイツになる状態、メンホン(メンゼン・ホンイツ)になれば跳満以上のアガリも狙える
・メンホン・一気通貫からさらにノベタン待ちや三面張(三面待ち)イーペーコーにも変化できる
・役牌トイツ+三色同順が狙える形から役牌ポンと役牌トイツ落としでメンタンピン三色の二つの道がある(点棒状況などによって狙いを変える)
・赤もドラもないメンタンピンからは三色同順、イーペーコー、赤引きの三つの方法で高くできる
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2021年11月02日
手牌の見方#1
今回はいつもと趣向を変えて、1つの手牌からどういうことを考えてどういう打牌につなげていくのかを、いくつか例を挙げて説明していきます。
ドラ東一局西家手牌
この手牌から見えるのはチャンタや純チャンです。
チャンタや純チャンを狙うということは赤やドラが使えないことを意味しています。
もし他家がタンピン(タンヤオ・ピンフ)狙いであれば自分の不要な赤やドラで放銃してしまうケースも出てくる可能性があります。
赤やドラが使いにくいということは、チャンタや純チャンだけでは満貫にも届きにくいわけです。
ここにでも引いてくれば789三色同順を見て進めることができます。
この手牌はペンカンなどがネックになります。
もしこれが配牌であれば、テンパイにはこのネックがほとんど埋まる必要があります。
こんな愚形だらけの配牌からペンチャンやカンチャンがいくつも埋まることはめったになく、他家にテンパイスピードで遅れる可能性が高い配牌だと言えるわけです。
逆に、このネックがどんどん埋まるようであればチャンタや純チャン狙いで前に出ていくわけです。
では、次の手牌を見ていきましょう。
ドラ
こんな手牌なら、どんなことを考えるでしょうか?
この手牌はテンパイで、リーチすると高目でリーチ・タンヤオ・ピンフ・イーペーコーの満貫になります。
高目なら満貫ですが、でロンならリーチ・ピンフの子で2000点になってしまいます。
場によって変わりますが、場にが三枚切られていれば、満貫アガリの可能性は限りなく0に近づきます。(一発やツモ、裏ドラなどがあれば0ではない)
また、が二枚切られていても、満貫がアガれる可能性は低いでしょう。
それでも、オーラストップ条件が満貫であれば、残り一枚であってもリーチせざるを得ない時はあるでしょう。
他にもを引けばこの手牌で使えるため、赤引きを待ったり、ドラとを入れ替えることもできるため、テンパイ即リーチよりも数巡待つ選択はあります。
この手牌の場合、高目イーペーコーのでアガるよりもでアガる機会の方が多くなるのは意識しておきましょう。
この逆に
こんな手牌であれば、内側のよりは外側の高目イーペーコーのの方がアガりやすいでしょう。
もう一つ例を挙げてみます。
手牌1
この手牌にと引いてくれば次の形。
手牌2
こうなると、のどれかを引けば345三色同順狙い。
ツモなら234三色同順狙いになります。
上2つのパターンではどちらもタンピン三色でダマテンでも満貫、リーチなら跳満〜倍満までは射程圏内に入ります。
もしこの手牌2でのどちらかが二枚、三枚と場に切られていたらどうでしょうか?
そうなると現実的に三色狙いは難しくなるため、を引いてピンズの一気通貫を見るのをおすすめします。
ということは、手牌1にでも引いてくれば、一気通貫をアガリ形の一つに入れておくわけです。
このように一つの手牌から複数のアガリ形を想像しながら手を進めて、場に切られた牌に合わせて狙いの手役を変えていくわけです。(手牌2でがなくなる→ピンズの一気通貫へ移行など)
今回のまとめ
・チャンタ・純チャンの見える配牌が入ると、ペンチャン・カンチャンのネックだらけでテンパイスピードが他家より遅くなる可能性が高い
・チャンタや純チャン狙いでは赤牌や4〜6のドラは使えないため、タンピン狙いの他家への放銃に注意する(前に出過ぎない)
・内側(5に近い側)が高目になるイーぺーコー形では内側のアガリ牌が場に二枚、三枚と切られていれば外側のアガリ牌のアガリ確率が上がり、安手になりやすい(でが二枚、三枚切れなら安目のアガリ率が上がり、点数の安い手になりやすい)
・外側(1,9に近い側)が高目になるイーぺーコー形では内側のアガリ牌が場に二枚、三枚と切られていれば外側のアガリ確率が上がり、高い手になりやすい(でが二枚、三枚切れなら高目のアガリ率が上がり、点数の高い手になりやすい)
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