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2019年11月25日

ホテルとサッカーの話(十一月廿三日)



 金曜日の夜、何かのイベントの一環でNHホテルで夕食をとって帰って来たうちのが、帰ってくるなり、「スラビアのバスが停まっていた」と言う。ホテルの中にも「スラビアは二階」という表示がなされていたらしい。今日土曜日の夕方にすぐ近くのアンドル・スタジアムで、シグマ・オロモウツとの試合が行なわれるのだ。前日にオロモウツに入ったチームが、一番近いホテルのNHホテルに宿泊するのは当然といえば当然なのかもしれない。

 実はスタジアムのNHホテルとは反対側にも、スタジアムの客席の建物に接する形で、ゴールという名前のホテルが入っているのだが、スラビアにとっては、オロモウツには珍しい大手チェーンのホテルを選ぶほうが自然なのだろう。以前オロモウツでサッカーの代表が試合をしたときも、確か、両チームともこのホテルに滞在していたし、卓球のチェコオープンの会場も隣接するスポーツクラブだから、選手たちや関係者はこのホテルを利用しているようである。
 トラムやバスなどの公共交通機関を使うと、交通の便はよくないが、街のはずれのほうにあって駐車場も大きいから、車や貸し切りバスで移動する場合には便利な場所にある。旧市街からも歩いて10分ほどでつくから、荷物がなければ観光にも問題はない。だからスポーツイベントの関係者や、団体旅行の宿泊先として選ばれることも多いようである。

 個人的には、オロモウツに住んでいるから当然ではあるけど、レストラン以外は利用したことはない。ただ、知人が利用して、ロビーで話しこんだ際に、忘れてしまったマフラーを取りに戻ったら、受付の人が親切な対応をしてくれたことがある。一度だけ観光ガイドを仕事としてやったときの団体客が泊まっていたのもここだった。このホテルのイベント会場で行なわれる学会に出席するために日本から来たという人とお酒を飲みに行ったこともある。
 ヨーロッパ各地にあるホテルだけに、よその町で利用したことのある人にとっては、買って知ったるホテルで安心して利用できるという面もあるのかもしれない。最近オロモウツに来る日本人の中に利用する人が増えている印象もある。このホテルができたころには、こんな大きなホテルオロモウツでやっていけるのかと心配したものだが、オロモウツを訪れる人の数自体が大きく増えているのだろう。このホテルができてからも新しいホテルがいくつか開業している。

 サッカーの試合のほうは、残念ながらテレビでの中継はなかったのだが、シグマが頑張って0−0で引き分け。これでスラビアは開幕以来17試合で負けなし、14勝に引き分けが3つである。失点がたったの3というのも信じられない数字である。そんなスラビア相手に、最近点が取れないオロモウツが得点など挙げられるわけがなく、前半の最後のほうでスラビアのマソプストが退場になって、後半は一人多い状態だったにもかかわらず引き分けにおわった。今年も上位争いはできそうもない。
 創立百周年で、ブリュックネルが80歳になる年なんだからと、開幕前は期待したし、開幕直後はそんな悪くなかったと思うのだけど、ここしばらく勝てない試合が続いている。順位もずるずると下がって現在10位、久しぶりに昇格してきたチェスケー・ブデヨビツェにも抜かれてしまった。このまえ直接対決でも完敗だったしなあ。
2019年11月24日22時。












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