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2019年04月26日
今度こそチェコの服を買う(四月廿四日)
ベルトをめぐる状況が多少マシになったので、全面解決ではないけど、先送りすることにして、再びズボンである。この冬は何とか乗り切ったし、多分春も大丈夫だろう。秋も何とかできるとは思うが、冬は絶対に新しいのが必要になる。それなら今の買い物の気分が続いている間に、まとめて買ってしまえと考えた。最低でも二本、できれば三、四本一軒のお店で買いたいところである。あちこちお店を回って、一本一本探す気力はない。
前回、OPプロスチェヨフの後継ブランドと目していたところで失敗したので、是非ともチェコのものを買いたいところである。プロスチェヨフ系のお店は、ネット上でどのぐらいの値段かチェックできないし、製品の情報もあまりないので、ネットショップも運営しているところにしようと考えた。候補となったのは二つ。
一つはシャントフカで見かけていて、名前から恐らくチェコのブランドだろうと思われる「ブラジェク」というお店。ハーチェクのつく名前がチェコ以外にあるとは思えないし、ブラジェクといえば、ちょっと前までサッカーのスパルタ・プラハで活躍したゴールキーパーの名字だしね。あれアイスホッケーのスパルタにもブラジェクという選手がいたかな。
もう一つは「ピエトロ・フィリッピ」というあまりチェコっぽくない名前のお店。これについてはこの前プラハに行ったときに、知り合いが似非イタリアのチェコブランドとか教えてくれて、チェコのものであることを知った。HPによると、ペトルとフィリップというチェコの名前をイタリア語っぽく変えてブランド名にしたらしい。こっちもシャントフカに入っているんだけど、女性物しかないお店である。
ネットショップで確認してお店に買いに行くのは、リュックとか靴でもやっているのだけど、服の場合には、見つけた商品がお店になくて、結局何も買わずに帰って来てしまうことが多い。だから、これまでなかなかズボンがかえななったのだ。靴屋だとCCCやバテャは、HP上で支店の在庫の確認ができるようになっているのに対して、服屋の場合には確認する機能がついているところでも、可能性大、中、小なんて表示になっているところが多い。
二つのうち、結局「ピエトロ・フィリッピ」を選んだのは、知り合いに「ヘレ」と自慢してやろうと思ったのも理由の一つだけど、ネットショップで買ったものを支店に送ってもらって、店頭で受け取って直しをお願いできたというのが一番である。おまけに、大きく値引きされたズボンが何本も並んでいて、ネットショップで初めての買い物する人に対しては、割引クーポンを提供していたから、一本ではなく、何本かまとめて買うのにちょうどよかったのである。
ズボン一本2000コルナとか、3000コルナというのは、二、三年に一回一本ずつ買うのならまだしも、今回のようにまとめ買いするときには心臓によくない。できれば一本当たり1000コルナまでに抑えたいと考えながら、よさげなのを探した。問題は、ネット上で見ても色がよくわからなかったり、商品の説明がよく理解できなかったりしたことだけど、とりあえず、洗濯機で選択できるズボンを選ぶことにした。最悪店頭で受け取る際に返品できるようだったし。
割引クーポンを使うのに、登録しなければいけなかったのだが、それが何とかクラブの会員になることなのかどうかわからなかった。それに2000コルナ以上の買い物にしか適用できないというのだけど、割引後で2000コルナ以上なのか、割引前の金額でいいのかもよくわからなかった。ネット上の買い物というのは日本語のサイトでも手探りになることが多いのである。チェコ語のサイトの場合には手探り度がさらに高くなる。
ネットショップで売られている一番安いズボンが800コルナ弱だったから、四本買えば2000コルナは余裕で越えてしまう。7割引のものだけだと申し訳ないと日和って、一本5割引のものを入れたから、合計4000コルナ近くになった。それに割引クーポンを使って、3000コルナちょっと。これなら裾上げにお金を取られても、一本平均1000コルナ以下という目標が達成できる。ということで思い切って四本注文してしまった。この辺はもう勢いである。
オロモウツのお店から届いたと連絡があったのは、最初の三本は同日で、四本目は何日か遅れた。そのせいで一回余計に足を運ぶ必要があって、二回に分けて試着用の部屋に入ってズボンの長さの調整をすることになったのだけど、女性物しか置いていない店だけあって、ピンク色のカーペットとかきらきらしい空間でちょっと入るのにためらってしまった。まあ、これから数年はズボンを買う必要はなくなるんだと考えれば、なんてことはなかったんだけど。
ネットショップで見て想像していたのとは、違うタイプのズボンだったり、色が光の関係もあって微妙に違って見えたりなんてのもあったけど、冬用のコーデュロイの暖かそうなズボンが色違いで二本、春秋用のズボンが薄めのと厚めのとで二本と、想定していたよりもいい結果になった。試着したときの履き心地もよかったし、ネット上で手探りで買い物したのに、お店で現物を見て選んだときよりも成功したといえるかもしれない。次もここでと思ったけど、しばらくズボンは買う必要はないのだった。
肝心のチェコ製のズボンを買うという目標は当然達成された。ネットショップに特に何もかかれていなければチェコ製で、スロバキア製の場合だけ注記がされているようなので、買ったのは全部チェコ製だと思っていたら、チェコ製は一本だけで、他はスロバキア製だった。ネット上の情報に不足ありである。もちろん、スロバキア製に文句をいうつもりはない。チェコスロバキアの片割れだし。
今週の土曜日はプラハに出かけてピエトロ・フィリッピを教えてくれた知人に会う予定なのだけど、自慢のために履いて行こうかなあ。いやシャツを買って上下とも揃えてからのほうがいいか。それに、その前にOPプロスチェヨフの自慢をしておかなければなるまい。最後の機会になるかもしれないし、上から下までOPプロスチェヨフにしよう。わかってもらえないかもしれないけど。
2019年4月25日24時。