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2017年11月18日
このうざったさは何だ?(十一月十五日)
先日、知人のブログに触発されて吉田拓郎の歌を何曲も聞きまくってしまったときに、「ああ、このけだるさは何だ?」というフレーズが耳に残った。あれは「たどりついたらいつも雨降り」だっただろうか。ちょうどその頃に、うざったいと思うことが、ブログ関係で頻発したので、こんなタイトルになってしまった。この記事を書くのは、そのうざったさの原因になったことがひとまず終結したようだからである。
初めてコメントを頂いたのは、ブログを初めて一年以上経ってからのことだった。今でもなんだかどきどきしながら読ませてもらったのを思い出す。その後、少しずつ増えて、今では二桁にまでなっているのだけど、他のブログでよく見かけるコメントへの返信というのがよくわからないので、頂いたコメントには、本文中で触れて関連するような内容の文章を書くことで返事代わりにさせてもらっている。
すでに700本近くの文章を書いて、ネタは多分いくらでもあるのだけど、ちょうどいいタイミングで思いつけないことが増えている。あのとき中途半端な書き方したし、今更これについて書いてもなあなんてことが多いのである。それが頂いたコメントを読むことで、文章を書く際の方向性が見えてくるというか、頭の中にあるネタの使い道が見えてくる。それで、特に具体的に何を書くか決めかねているときには、コメントを頂くのを待ちかねるようになっていた。
チェコ語の文法復習シリーズは、書こうと思えばいくらでも書けるのだけど、万人向けじゃないし毎日この手のテーマで書いているとうんざりしてくるので、政治ねたでも何日も続くといやになるし、頂いたコメントをヒントにちょっと違ったことを書くのは楽しくもあるのだ。それに何を書くのか悩んでなかなか思いつけないこともある。
そんな期待を裏切るかのように、管理ページでコメントの数が増えているのを見て、いそいそと内容を確認に行くと、このブログとは関係のないコメントだったというのが頻発したのである。そのうざったさと来たらない。それは、「うざったい」を「うざい」と言い、「何気なく」を「何気に」という東京の連中の話し方と同じくらいうざったかった。
コメントの内容は、どこぞのブランド品、いやその模造品を販売するサイトを宣伝するもので、サイト側から書き込んだように見えるものと、そのサイトを利用した人が御礼を言う形で宣伝につなげようという書き込みの二種類あるようだった。ちゃんと読んだわけじゃないけど。
不思議なのは、そんな宣伝めいたものをこのブログに置いても何の役にも立たないだろうに、どうしてそんなことをするのだろうかということだ。所謂ブランド品なんて、それがコピーであってもほしいとは思わないし、それについて記事を書いた覚えもない。アルバイトでも雇って手当たり次第に書き込みさせてでもいるのだろうか。下手な鉄砲数うちゃあたるとは言っても、下手すぎるだろうに。
もう一つ不思議なのは、この手の似非コメントがつけられる記事が、閲覧数が最も多いはずの最新の記事でも、長期的に閲覧数の多い記事でもないことで、なぜか、昔の一つはチェコで頻発した雪の重さで建物が落ちる記事、もう一つは飲食店の全面禁煙が導入されたことについての記事につくのである。なぜなんだろ。思い返してみれば、最初のちゃんとしたコメントを頂く前にも、何回か似非コメントがついたことがあるのだけど、それが屋根が落ちる話だったかもしれない。でもそのときも、すでに最新の記事ではなくなっていたと思うんだよなあ。
そんなコメントもどきを置いていく側の魂胆はともかくとして、うざったさに耐えられなくなったので、抹消しておしまいではなく対策をとることにした。ブログの管理画面からコメントやトラックバック(いまいちよくわかっていないのだけど)の削除は、これまでもしていたのだが、コメントにコメントした人のサイトのURLが記入されている場合には、禁止することができるようなのである。それで、似非コメントにURLがある場合には、禁止設定をしてから削除することにした。しかし、効果がないので、IP(IPアドレスかな?)も禁止してみた。それでも似非コメントがなくなるわけではなかったし、禁止リストに入っているのと同じIPが表示されていることもあったような気がする。うーん。
このまま放置するのもいやなので。「禁止設定」の項目を確認した。最初にブログを開設した時に半角英数字だけのコメントとかトラックバックは禁止したけど、それ以外は触らなかったのだ。コメント時の認証も設定できるようだけど、そんな面倒なことにしたらちゃんとしたコメントをくれる人もいなくなってしまいそうである。名前やメールアドレスを必須にするのも、自分自身が匿名でやっているのに、コメントする人に強要するのも申し訳ない。
もう、諦めようかと思っていたら、「禁止WORD」というのがあるのに気づいた。コメント内に特定の禁止されている言葉が出てきたらコメントできなくなるということだろうか。試す価値はありそうだったので、禁止すべき言葉を検討することにした。似非コメントをまともに読まずに削除してしまったのを、ちょっと後悔してしまった。
ブランド品についてのコメントだったのは覚えているので、「ブランド」という言葉を禁止しようかと思ったけれども、これではバテャ、ボタスキなんかのチェコの、この場合は靴のブランドについてのコメントが来ないとも限らない。具体的なブランドの名前は、何が出てきたか覚えていない。どうしようと悩んでいたら、タイミングよく似非コメントが飛び込んできた。
その中に出てきた「コピーブランド」という言葉を登録してみたら、あら不思議、それ以来似非コメントが、全く来なくなった。それまでは十日ほどとはいえ、毎日のように、ひどいときには日に何回かこの手の似非コメントが来ていたのに、完全に止まったのである。
今確認のために数えてみたら禁止URLは23、禁止IPは35も登録されていた。これだけ登録してどうにもならなかったものが、言葉一つの禁止でうまくいくのだから、不思議なものである。そのおかげでちょっとだけ今までよりブログを使いこなせるようになった気がして気分がいい。その気分のよさのままに、こんな文章を書いてしまった。
2017年11月16日21時。