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2018年08月04日

七日目、あるいはチェコ語の格の話(七月卅一日)



 二週目の月曜日、つまりサマースクール六日目は、プラハで所用が会ったため欠席。以前紹介した日本語のアクセントに関するネット上のOJADというプロジェクトを主催している日本の先生がプラハに来て、プロジェクトについてだけではなく、日本語のアクセント、ひいては発音についても、ここが大事なのだけど言語学的な観点からではなく、工学的な観点からお話をしてくれるというので、チェコ語は一日休むことにした。これが言語学的なアプローチだったら興味を持たないところだけどね。それに先生には以前オロモウツでお目にかかったこともあって、せっかくチェコにこられるのだから挨拶ぐらいはしておきたいというのもあった。
 講義の内容だけでも、ここの記事、何本か書けるような内容だったけど、メインとすべきテーマはチェコ語であって日本語ではない。だから泣く泣く書くのを諦めて、書いていたらサマースクールについて書く時間がなくなって、すべてが忘却のかなたに流れ去ってしまうし、この記事ではサマースクール七日目火曜日の出来事について書く。

 朝起きると、前日の疲れからか、食欲があまりなかった。考えてみれば、月曜日は早朝に南モラバを出て昼過ぎにプラハに到着し、オロモウツに戻ってきたのは午後十時過ぎだった。乗った電車は最初の超ローカルな部分を除けば、すべて冷房完備の電車で、移動中に暑さにさいなまれることはなかったのだが、久しぶりに冷房のある空間と、ない空間を何度も出入りすることで疲れてしまった。昔は慣れて平気だったのだけど、チェコに来て長いからさ。
 うちではコーンフレークだけ食べて、途中のパン屋で休み時間用だけでなく、授業前に食べるものも仕入れることにした。城下公園を歩いているうちに調子も上がってきてお腹も空き始めたし。ただしコーヒーは買わない。朝の一杯はうちで飲むに限るし、この時点で二杯目を飲むとコーヒーの飲みすぎになりかねない。飲みすぎてもいいんだけどね。

 今年の夏は暑い。夜は気温が下がるからまだ何とかなっているけれども、朝八時ごろにうちを出る時点で気温が30度近くにまで上がっていることもある。こちらはピークが午後二時ごろなんてこともなく、日が出ている間は気温はあまり下がらない。何が言いたいかというと、脳みそが溶けている時間が長くて授業中はともかく、それが終わると授業で何を勉強したかなんて覚えちゃいないということである。
 本来、サマースクールで勉強したことを日々記す学習日記のつもりで始めたのに、このままではただの日記もどきになってしまう。教科書やノートにメモしたことを見直して記憶を再現すればいいと思いつくのにも時間がかかるほどに、すでに暑く脳は機能を止めている。そしてそんなことをするのは面倒だと思うほどに暑く、疲れてしまっている。

 ということで火曜日の授業は最初に天気について、形容詞を副詞にして使用するやり方について勉強したことぐらいしか覚えていない。「エコロジーな歌」なんてのも聞かされたか。題名の滅茶苦茶差に比べたら中身は凄く全うだったのに驚かされたけど、フォーク系のシンガーソングライターが、ここまで真っ直ぐ社会的な正義を訴える歌を作るってのは、日本だと60年代、70年代の出来事になるだろうか。最近日本の音楽を全く聞いていないからよくわからないけど、自然を守れ的な歌を作っている人いるのかな。日本語で聞くと反発しそうな内容でもチェコ語で聞くとすんなり納得してしまうのは不思議だった。

 この日は、授業よりも午後の講義の方が記憶に残っている。我々のクラスを担当する先生が、チェコ語の格の役割について、チャペクなどの作品をもとにして説明してくれるという内容だった。うちの先生は、前の週も上級生向けのワークショップをやっていて、同級生の多くはそちらにも出ていたのだが、時間の都合がつかなかったのとコメンスキーだと思っていた講義と重なっていたこともあって、出られなかったのだ。

 チェコ語の七つの格を動詞との関連性によって三つに分けるとかいう部分は、正直どうでもよかったのだが、動詞と直接は関係しない形で副詞的な使い方ができるという話は面白かった。というか、そういう観点で格を見てこなかったから、ちょっと目からうろこが落ちる思いがした。時間を表す表現、特に二語からなる時間を表す表現は、前置詞を使わずに四格をつかうのだが、それもこの副詞的用法に含まれるという。
 チェコ語の時間を表す表現は、混迷を極めていて、例えば「tento týden(今週)」が四格の副詞的な使い方なんだと判ったからといって、それが解消されるわけではないけれども、名付けられることで多少の安心感は出る。でもなんで曜日は「v+四格」で、月は「v+六格」になるんだろう。そしてどちらも前に形容詞をつけると四格だけで表現できてしまうのだろう。悩みは尽きないのである。

 それ以外にも、チャペクの作品に見る二格や三格の使い方。オタ・パベルの作品で三格を使いそうな場面で、使われていない実例とその意味何かの説明があって、普段のチェコ語の勉強ではできないような深い文章の読み込みができて楽しかった。言葉の使い方の側からの文学作品の分析というのは日本でもチェコでもあまり変わらないようである。似非文学者としてはそんなことを考えてしまった。
2018年8月4日0時10分。

 






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