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2017年09月19日

情報公開(九月十六日)



 まずは、このページをご覧頂きたい。
https://www.fio.cz/ib2/transparent?a=2501277007
 これは、ミロシュ・ゼマン大統領が、来年の大統領選挙に向けて選挙運動を進めていくに当たって開設した公開用の銀行口座の入金の記録である。大統領選挙に立候補する人は、選挙資金の透明性を高めるために、支持者からどれだけの寄付をもらったのかを公開しなければならないことになっているのだそうである。
 これを見たとき、最初に思ったのは、そこまでやるかというのと、また無駄なことをというものだった。候補者が本気で不正をやろうと思っているのであれば、銀行の口座への送金という公開が前提でなくても入金の記録が残るようなものを使うわけがあるまい。

 これで不正な選挙資金が減るなどと考える人がいたら、おめでたいと言うしかない。日本のロッキード事件を見ても、チェコのラート事件を見ても、不正な金は現金でやり取りするものである。むしろ公開などさせずに、極秘に警察が候補者の銀行口座を監視できるようにしておいて、入金、出金の記録が残る自分名義の銀行口座を不正な資金のやり取りに使用する間抜けがいることを期待した方がよほど不正の摘発には役に立つような気がする。
 しかし、こんなのはプライバシーの侵害という理由で認められることはあるまい。銀行の口座のお金の出入りがプライバシーだというのはまだ理解できるが、理解できないのは、スピード違反を摘発するためにレーダーを設置するときに、「ここでは速度計測中」という表示がなければ行けないという法律である。こんな計測していないところではスピード違反してくださいと言わんばかりのルールがチェコだけで決められるはずがないから、EUの指示に基づいているのだろう。
 これに限らず、ドイツに牛耳られたEUの定めるルールには、日本人の目からすると冗談でしょうと言いたくなるものが散見される。麻薬の売買は犯罪だけど、個人使用のために所持するのはかまわないとか、東南アジアの麻薬に悩まされている国々にしたらふざけるなと言いたくなるだろうものまである。

 こんなヨーロッパ的な価値観で高く評価されようが低く評価されようが気にしてもしょうがないだろうに、日本のマスコミの中にはヨーロッパ的な価値観を、ちゃんと理解しないままに絶対視している向きがあって嫌になる。あらゆる面で日本の方が優れているというつもりはないが、ヨーロッパも、日本で言われるほど優れているわけではないし、日本も日本で言われているほどひどくはないというのがこちらに来て感じることである。
 ヨーロッパの社会が日本よりも、それほど優れているのなら、極右の政党が国政で議席を取るところまで支持を増やしたりはするまい。表向きだけは正論で形をきっちり整えている裏側で、軋みを上げているのが今のヨーロッパなのだ。日本は借金で首が回らなくって軋みを上げているみたいだけどさ。

 話を戻そう。冒頭に掲げたゼマン大統領の銀行口座の入金情報を見ると「0.01」というのが頻出するのに気づくだろう。そうなのである。1コルナではなく、1ハレーシュ寄付するという嫌がらせをする連中が大量にいるのである。利子がつく際とか、外貨で送金されてコルナに換算して口座に入れる際に、端数がでてハレーシュが必要になるのはわかる。しかし、貨幣も回収されて使用できなくなってしまったハレーシュ単位で、送金できるようにしておく必要はあるのだろうか。
 ゼマン大統領への抗議の意味を込めてのハレーシュ送金らしいが、コメントを書き込めるようになっていることもあって、何度も何度も1ハレーシュの寄付をしている人もいる。そこまでしてもゼマン大統領には蛙の面にションベンだろうにさ。むしろ、31ハレーシュとか中途半端な額を寄付して、コメント蘭にいくつかの使い道に分けて寄付したと書かれているのの方が気が利いている。

 1ハレーシュ送金するのに手数料は取られているのだろうか。取っているとすれば、銀行大もうけのはずである。外資に買収されたチェコの銀行は、かつては外資がチェコ人たちから手数料を巻き上げるための機関と化しており、ささいなことにも手数料を取っていたものだが、最近チェコ政府の頑張りにより(EUの指令ではない)、外資の母国でのサービスに近づきつつある。そう考えると、手数料は取られていないと考えたほうがいいかな。妙なところでけちなチェコ人が、手数料を払ってまで何度も1ハレーシュの寄付を繰り返すとも思えない。
 この選挙用の銀行口座を公開しているのは、ゼマン大統領だけではない。そして1ハレーシュ攻撃にさらされているのもゼマン大統領だけではないらしい。チェコ人も暇人が多いねえ。

 いまだ立候補の締め切りもきておらず候補者も確定していないというのに、すでにうんざりした気分にさせられる来年の大統領選挙、あまり盛り上がらずに終わりそうである。いや変な方向に盛り上がって前回以上に後味の悪い選挙になる可能性もあるか。チェコ人ならぬ身には選挙権もないから、傍から眺めて楽しむことにしよう。
9月18日23時。





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