アフィリエイト広告を利用しています
<< 2024年02月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

posted by fanblog

2017年09月03日

男性名詞不活動体――チェコ語のまとめ(八月卅一日)



 他のスラブ語でも同じなのかもしれないが、チェコ語は男性名詞だけ、活動体と不活動体に分類される。読んで字のごとく、活動するものとしないものの分類である。だから、人を表す言葉、動物を表す言葉が活動体になる。植物は生きているけれども原則として動かないので、不活動体扱いとなっている。
 基本的には現代日本語で存在を表すときに、動詞の「ある」を取るものが不活動体で、「いる」をとるものが活動体になると思っておけばほぼ間違いない。ただし、本来不活動体であるも名詞が、話しての心情によっては活動体的に格変化することもある。外来語だけれども、スポーツで使われる「ゴール(gól)」は当然不活動体である。それなのに、ときどき四格(助詞の「を」と同じように使うことが多い)が活動体と同じ語尾を取って「góla」になることがある。正しい形としては認められていないから、日本語のら抜き言葉と同じようなものだと考えておこう。
 もう一つ、特に勉強し始めの頃に気をつけなければいけないのが、生き物でも人間でも女性名詞や中性名詞は、活動体にはならないということである。つい生きているものなら何でも活動体(男性名詞という意識は伴わない)だと考えて間違えることが多かった。特に、動物の子供を表す名詞は、原則として中性名詞になるので注意が必要である。

 さて、男性名詞の不活動体だが、語末の子音によって、硬変化と軟変化の二つに分けられる。いや、文末の子音で完全に分類できるというわけではないから、格変化に二つの種類があるというほうが正しい。硬変化というのは、硬子音で終わる名詞の格変化で、軟変化は軟子音で終わる名詞の格変化である。問題は、硬子音でも軟子音でもない子音が存在することで、その子音で終わる名詞の場合には、どちらの変化になるのかを覚えなければならない。

 その分類を挙げておくと以下のようになる。名詞の分類だけでなくイ段の音の表記の際に、「I」を使うか、「Y」を使うかにも関連するので覚えておいたほうがいいかもしれない。

  硬子音  K G H Ch R D T N
  軟子音  C Č J Š Ž Ř Ď Ť Ň
  中立子音 B F L M P S V Z

 一見してわかるのは、ハーチェクがついている子音はすべて軟子音だということである。「J」が日本語のヤ行の音を示すことを考えると、「C」以外は日本語の拗音の子音に近い音が軟子音だと思えばいい。ハーチェクのついた軟子音と対応するハーチェクのない子音は、「R・D・T・N」の四つが硬子音となり、「S・Z」の二つが中立子音となる。これだけ覚えておけば、中立子音で終わる男性名詞も硬変化となることが多いから、名詞の格変化の識別には十分である。

 では、具体的に格変化にどのような違いがあるのかを見てみよう。硬変化の例としては「hrad(城)」軟変化の例としては「stroj(機械)」が使われることが多いので、ここでもそれに習っておく。


 単数の各変化
    hrad        stroj
1格 hrad        stroj
2格 hradu       stroje
3格 hradu       stroji
4格 hrad        stroj
5格 hrade       stroji
6格 hradě/hradu  stroji
7格 hradem      strojem

 大切なのは、男性名詞の不活動体は、硬変化でも軟変化でも1格と4格が同じだということである。それから、不活動体も含めて子音で終わる男性名詞の7格の活用語尾は必ず「-em」になる。この二つは男性名詞の格変化の基本として覚えておかなければならない。後は、硬変化では「-u」、軟変化では「-i」を語尾に取る格が多いことを覚えておけば、使うときの間違いは減る。
 硬変化の6格は二つの形があるわけだが、場所を表す前置詞「v/na」とともに使う場合には「hradě」を使うことが多く、「o(〜について)」とともに使う場合には、「hradu」を使うことが多いのではなかったかな。

 硬変化の例外的なものとして、2格の語尾が、活動体と同じように「-a」となる名詞のグループがある。代表的なものは「kostel(教会)」で、教会に行くときには「do kostela」となるのである。他にもオロモウツの近くだと、プシェロフ、プロスチェヨフの二つがこのタイプの名詞で、2格はそれぞれ「Přerova」「Prostějova」となる。
 また硬変化で、「k」で終わるものに関しては、5格語尾が「ke」ではなく「ku」になる。6格も「ku」だけである。これはチェコ語が格変化の語尾に「ke」が出てくるのを嫌うと覚えておくといい。形容詞の語尾に出てくる長母音の「ké」は問題ないし、前置詞の「k」の後に「k」で始まる名詞が来ると「ke」になるのだから、不思議といえば不思議なのだけど。


 複数
1格 hrady    stroje
2格 Hradů    strojů
3格 hradům   strojům
4格 Hrady    stroje
5格 hrady    stroje
6格 hradech   strojích
7格 hrady  stroji

 一見して複数の方が語尾が共通する格が多いことが理解できるだろう。硬変化でも軟変化でも1格、4格、5格が同じ形になるし、硬変化はさらに7格まで同じになる。その7格は軟子音の後には、「y」が使えないことを考えると、硬変化と軟変化で共通の形だといってもいい。2格と3格の語尾の「-ů」「-ům」は、不活動体だけでなく活動体にも共通なので、確実に覚えておく必要がある。
 例外は硬変化の6格で、「k」で終わる名詞の場合に、「cích」という語尾が出ることである。やはりチェコ語は、語尾に「ke」が出るのを嫌うのである。

 自分でも意外なことに、まともな内容になっている。自分のチェコ語の復習にもいいからしばらく続けよう。
9月2日24時。






この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6658944

この記事へのトラックバック
プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。