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2017年07月07日

ツール・ド・フランスとチェコ(七月四日)



 七月一日土曜日に、ドイツはデュッセルドルフで、第104回という今年のツール・ド・フランスが始まった。そのツールでスポンサーを務めているのがチェコ最大の企業のひとつシュコダ自動車である。チェコテレビで中継が始まってテレビで見るようになったころには、すでにスポンサーだったから、かれこれ十年以上にはなるのではなかろうか。

 最初はレースで使用する自動車を提供するスポンサーで、赤いオフィシャルが使う自動車、白い医療関係者の乗るオープンカー、黄色い交換用のタイヤと自転車を積んだマビックのサービスカーなんかを提供していただけじゃなかったか。それが、いつの間にか、二十五歳以下の選手の中で総合成績が一番上の選手が身にまとう白いジャージのスポンサーにもなっていて、今年はスプリントポイントで争う緑のジャージのスポンサーに出世していた。
 もし、前身のラウリン&クレメント社時代のように、二輪車の生産も継続していれば、自動車だけでなく、バイクもシュコダが提供するという形になっていたかもしれない。ちょっと残念な気もするのだが、よく考えると、二輪と四輪を自社ブランドで生産販売している会社なんて、日本のホンダとスズキ、それにドイツのBMWぐらいしか存在しないのだった。

 さて、今年もチェコの選手が三人、当初の予想ではもう少し多くなるはずだったのだけど、出場している。昨年まで所属していたティンコフが解散してオリカ・スコットに移籍したクロツィグル、クイックステップに所属する元シクロクロス世界チャンピオンのシュティバル、バーレーン・メリダの今年マウンテンバイクからロードレースに転向したばかりのツィンクである。
 クイックステップは、オーナーがチェコ人である関係もあるのか、チェコ人、スロバキア人の選手が常に所属しているのだけど、毎年出場するというわけではない。今年も去年出場していい仕事をしていたバコチがメンバーから外れたし、去年は一昨年ステージ優勝を遂げていたシュティバルがメンバーから外された。チェコ人選手を応援する立場からすると、オーナーに金だけでなく口も出せよと言いたくなるが、監督がチーム戦略に基づいて出場メンバーを選抜するのに、オーナーがくちばしを挟まないから、このチームはこれだけの成績を残しているのだろう。

 もう一つ、チェコ人とスロバキア人の所属の多かったチームが解散してしまったティンコフである。クロイツィグルはオリカ・スコットに移籍したが、スロバキアのサガン兄弟をはじめ多くのメンバーはドイツチームのボーラ・ハンスグローエに移籍した。このチームは、ネットアップ・エンデューロという名称で活動していた2014年にツールに招待され、ケーニクとバールタをデビューさせたチームである。
 あのときケーニクは、チームのエースとして総合順位を争い最終的には7位に入って、チームスカイへの移籍を勝ち取った。そして、今年からチーム名が変わった古巣に復帰して、ジロ・デ・イタリアでエースを務めるはずだったのだけど、膝の怪我で欠場。怪我を治してツールに出るという予想もあったのだが、怪我の具合がよくならず、ツールにも出場できていない。バールタのほうは、移籍することなく、同じチームに所属し続けている。去年まで三回連続で出場したツールでは逃げに乗ることが多かった。今年はたしかケーニクの代役でジロに出て、それが理由かどうかはともかくツールには出場していない。

 過去の出場者を見ると、ヤーン・スボラダという選手がステージ優勝を三回遂げている。名前からわかるようにスロバキア人なのだが、生まれたのはチェコスロバキアの時代である。チェコ人扱いされているので、分離後にチェコ国籍を選んだのだろう。チェコとスロバキアが分離した翌年の1994年に最初のステージ優勝を遂げ、最後の優勝は2001年の最終ステージで、今でもチェコとツールと言うと、この優勝が語り草になっている。
 チェコ人のステージ優勝は、シュティバルとスボラダの合わせて四回で、スロバキアのペテル・サガン一人で七回という数字に負けているのである。総合成績だとクロイツィグルが2013年に5位に入ったのが最高で、以下ケーニクの7位、クロイツィグルが9位二回と、10位以内に四回入っているチェコの方が上である。でも、サガンのポイント賞の緑のジャージを考えたら……。
 せっかく、今年からチェコのシュコダがスポンサーになったポイント賞だけど、肝心のサガンが危険な走行をしたということで、ツールから追放されてしまった。ビデオで見る限りよくあるゴール前のスプリントでの事故に見えたから、追放というのはかなり厳しい裁定であるように思われた。毎年毎年サガンが圧勝する展開を変えたいという主催者側の意向も働いていたんじゃなかろうか。サガンの勝利インタビューの珍妙だという英語を訳す必要がなくなった分テレビ局の仕事も減るかな。

 他にも、前日に走るキャラバン隊に帯同してだと思うのだけど、数年前にチェコ人が、古い前輪が降臨よりもはるかに大きいタイプの自転車でツールのコースを完走したなんてこともあったし、キックスケーターでツールのコースを走ってみるというプロジェクトをやっているグループもあった。特に古い自転車乗りのおっさんは、チェコでは自転車のイベントがあると引っ張りだこの有名人らしいが、その名前がフランスにまで知れ渡ってツールに招待されるなんてのは想像もしていなかった。

 チェコテレビでは、テニスのウィンブルドンを捨ててまで、毎年ツールの中継を続けている。ということは何だかんだで見ている人が多いということなのだろう。仕事しながら、もしくは本を読みながら流しておくにはちょうどいい番組だからなあ。
7月5日23時。






 もう一つ、チェコとツールの関係で忘れていたことがあった。優勝者と各賞の受賞者に渡されるガラスのトロフィー、あれを作っているのがチェコのガラス工房なのだ。ノビー・ボルだったかな。ちなみにカッティングをやっているのはスロバキア人のデザイナーらしい。
7月11日追記。
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