アフィリエイト広告を利用しています
<< 2024年02月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

posted by fanblog

2017年06月01日

クビトバー復活(五月廿九日)



 昨年の十二月にプロスチェヨフの自宅で、強盗に入られ利き手の左手の指をナイフで切られるという重傷を負っていたペトラ・クビトバーが、全仏で予想よりもはるかに早い復帰を遂げた。エントリーをしていることが明らかになった時点では、慎重な姿勢を崩さず、まだ出場すると最終的に決めたわけではないと語っていたのだが、金曜日に出場することを最終的に発表し、日曜日の一回戦に臨んだ。

 チェコテレビスポーツでは、今年は全仏の放映権を獲得しており、チェコ人選手の試合を中心に放送することは決まっていたのだが、クビトバーの試合が、初日日曜日の11時からという時間帯に組まれたため、スポーツチャンネルではなく、急遽チェコテレビ2の番組を変更して放送された。同じ時間帯にスポーツチャンネルでは、チェコで行なわれているボート競技のヨーロッパ選手権の中継が行われていたため、テニスを中継できなかったのである。
 半年以上のブランクの後の復帰戦だけに、クビトバー側がまだ観客が多くない初日の日曜日のできるだけ早い時間の試合をお願いして、主催者側がそれに応えたということのようだ。対戦相手はランキング86位のアメリカの選手。フレンチオープン本戦は初出場らしいので、普通ならクビトバーが圧勝なのだろうけど……。
 このアメリカの選手の名前の読み方がよくわからない。チェコテレビのアナウンサーは、ローマ字読みにチェコ語の姓の女性形の語尾をつけて「ボセルポバー」と読んでいたけれども、オバーを取って「ボセルプ」ってことはないよなあ。「スポーツナビ」の選手プロフィールでは、「ボーズラップ」になっているからそうしておこうか。

 試合開始すぐの時点で、いつもの怪我をする前の強いクビトバーが戻ってきたことが明らかになった。いつものクビトバーなので、プレーの質が落ちる時間帯があって、ボーズラップにブレークボールを握られたゲームもあったけど、そのゲーム以外は危なげなくサービスゲームをキープして、相手のゲームを合計三つブレークして完勝。試合後には涙を見せていた。
 怪我をおった場所が場所だけに、選手生命そのものを心配する声もあったし、痛さで涙がこぼれるようなリハビリを乗り越えてきたという話だし、これだけの短期間でコートに戻ってこられたことが、勝利なのだというクビトバーの述懐は実感がこもっていた。
 見ている側としても、最初は静かだったクビトバーが、ポイントを獲得した後に雄たけびを挙げるようになったには、あの強いクビトバーが戻ってきたことを実感させられる。プレー中に大小声を挙げられると嫌悪感しか感じないが、要所要所でポイントを獲得した後に、自らに気合を入れるために吠えるクビトバーは、チェコからの贔屓目かもしれないが美しい。

 ただ、日本のネット上の記事に「悲劇の美人テニス選手」とか書かれていたのには、ちょっと違和感を感じる。クビトバーの美しさの本質は、見てくれにあるのではなく、調子が悪くても、劣勢に追い込まれても、最後まであきらめずに戦い続けるところにある。やることなすことうまくいかなくてボロボロになって負けてしまうこともあるけれども。
 だからこそ、チェコ語でもパーティなどで着飾っている場合は除いて、クビトバーを形容するのに使われる言葉は、クラサビツェ(美人)ではなく、ボヨブニツェ(戦う女性)なのである。日本語にうまく一言で言い表せる言葉がないのが問題なのか。ただ、スポーツ選手を、スポーツに関する記事に於いて、能力とは関係のない見た目で評価するようなことを書いてしまうのは、日本のマスコミのよくないところであろう。そういうのは芸能ニュースに任せておけばいいのに。

 とまれ、復帰したばかりのクビトバーが、この全仏で上位に進出することは、期待していない。左手の状態によっては棄権するかもしれないし、試合ができて一つ勝てたというだけで充分である。本人が一番得意で、復帰の目標にもしてきたというウィンブルドンでの大活躍を楽しみにしている。
 全仏では、苦手らしいけどプリーシュコバーに頑張ってもらおう。決勝まで進出すれば、世界ランキングで一位になるらしいし。実現したらナブラーティロバー以来になるのかな。
5月29日20時。



 クビトバーは残念ながら二回戦で、シャファージョバーのダブルスのパートナーのアメリカ人選手に、二セットともタイブレークで落として負けてしまった。ただ、全仏でやろうと思っていたことはすべてやれたと語っていた、。長期間試合から離れたことによる試合勘のなさとか、体力のなさとかが影響したのだろう、一番のお気に入りのウィンブルドンでの完全復活、つまり優勝を期待しても言いのかな。5月31日追記。


この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6323789

この記事へのトラックバック
プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。