アフィリエイト広告を利用しています
<< 2024年02月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29    
検索
リンク集
最新コメント
チェコの銀行1(十二月二日) by ルイ ヴィトン 時計 レディース hウォッチ (03/20)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしやん (12/30)
メンチンスキ神父の謎(四月卅日) by にっしゃん (12/30)
メンチンスキ神父考再び(七月卅日) by にっしゃん (12/30)
カレル・チャペクの戯曲残り(二月朔日) by K (08/16)
最新記事
カテゴリーアーカイブ
記事ランキング
  1. 1. 『ヨハネス・コメニウス 汎知学の光』の刊行を寿ぐ(四月十日)
  2. 2. no img 『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』(三月十九日)
  3. 3. no img コメンスキー――敬虔なる教育者、あるいは流浪の飲んだくれ(九月廿七日)
  4. 4. no img すべての功績はピルスナー・ウルクエルに(一月廿六日)
  5. 5. no img 「トルハーク」再び(三月廿日)
  6. 6. no img トルハーク四度(十月二日)
ファン
タグクラウド










ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

広告

posted by fanblog

2017年02月18日

車酔い(二月十五日)



 昔、まだ学生のころ、古代史を勉強している連中と一緒に奈良史跡巡りをして、長屋王邸宅が発掘された場所にデパートが建っていて、その中に金で飾られた似非仏堂が設置され、長屋王邸宅跡地にちなんだなどと書かれていたのにみんなで憤ったことがある。憤りのあまり、その感情を似非長歌にして研究会の会報に掲載したのだった。微妙に内容を変えつつ説話もでっち上げたし、創建縁起も書いたかな。そのとき長歌を引用した歌集の名前として使ったのが『馬酔集』だった。
 これで、「まにゑふしふ」、つまり「まにようしゅう」と読ませ、読みから「まんにょうしゅう」=『万葉集』に掛け、字面から短歌雑誌の『馬酔木』に掛けたつもりだったのだけど、史学を勉強している連中には理解してもらえなかった。

 と、ここまで書いて、本日の話の枕にするには無理がありすぎることに気付いたのだが、乗物に酔うという話で、馬に酔うという意味ででっち上げた歌集の名前を思い出してしまったので書かずにはいられなかったのである。思い出すまですっかり忘れていたし、ここで書いておかなかったら、また十年ぐらい思い出すことはないだろうから。

 子供のころから車に酔うたちだった。実家から親戚の家まで行くたかだか一時間の間に、車酔いで吐き気が止まらなくなり、車の中や道路脇で吐いてしまったことなど、思い出すに枚挙に暇がない。自家中毒という子供の病気で入院させられたときには、入院先の県立病院まで車で運ばれる間に、嘔吐を繰り返し、消耗しきってしまい入院したという事実しか覚えていない。いやそれすら親たちに言われて植えつけられた記憶であるのかもしれない。
 大人になるにつれて、車酔いしにくくなり、普通に窓の外の景色を見ながら乗っていれば、酔うこともなくなった。しかし、うちのが車の免許を取り車を購入して、あちこち車で移動するようになると、車酔いを完全に克服したわけではないことが明らかになった。どちらも道を把握していなかったので地図を見ながらナビゲーションしていたら(カーナビなんてものはうちの車にはついていないし、つけたいとも思わない)、気持ち悪くなり始めたのだ。ときどき地図から目を離して、外の景色を見ることで吐き気を催すところまでは行かなかったのだけど、久しぶりに車に酔いかけて、ちょっとショックだった。

 不思議なことに子供のころ学校で遠足などに出かけるときに乗ったバスには、普通にしていれば酔わなかった。鉄道でも酔わなかったのだが、両者の違いは、鉄道の場合には、中で本を読んでも、友達とカードゲームをしても酔わなかったのに、バスの場合には読書もゲームも覿面酔いにつながったことだ。だから、移動時間を有効に利用するために、日本にいるときもバスを利用することはほとんどなかったし、チェコでもバスのほうが便利であっても電車を使ってきた。

 それが、昨年ブルノに出かけたときに、乗る予定の電車に間に合わず、次の電車を待つのも嫌だったし、当時ブルノの駅前を根城にしているホームレスたちの間で、肝炎が流行しているというニュースがあって長居したくなかったこともあって、駅近くのバス乗り場に行ってみたら、三十分後ぐらいにでるオロモウツ行きのバスに空席があると表示してあったので乗ってみた。
 鉄道のレギオジェットを走らせている会社ステューデントエージェンシーが運営している黄色いバスで、鉄道が一時間半以上かかるところを、オロモウツまで途中停車がないので、一時間で到着する。サービスは鉄道ほどではないけど悪くなく、お茶やコーヒーが出たり、新聞雑誌を配布していたり、座席の前のディスプレーで映画を見られたり、無料のワイファイが使えたりしていた。
 高々一時間の道中なので、そんな特別なサービスを使う気もなかったのだが、だめもとで本を読んでみた。気持ちが悪くなる兆しが見えたらすぐに読むのをやめて、窓の外の景色を見るつもりでいたのだが、自分でも驚いてしまうことに、何の問題もなく本を読み続けたままオロモウツに到着できてしまったのだった。

 次はノートパソコンを持ち込んで、仕事、ではなくて、このブログの与太記事を書いてみようと機会をうかがっていたら、今日ブルノの知人のところに出かける用事ができた。最初は確実に書ける鉄道にしようかと思っていたのだが、バスのほうが一時間半ほど遅い時間に出られることもあって、バスを使うことにした。帰りは行きの結果次第である。
 バスの中でコンピューターを使うのは無理だった。揺れがひどくて画面を見ていられないのと、頑張って見て書いていると車酔いの兆候が現れたのとで、出発して二十分ほどであきらめてコンピューターを終了させてしまった。本を読むのもつらいかなと思ったら、本はまったく問題なかった。うーん、帰りをどうしようと悩ましかった。

 結局、帰りもバスにしてバスに乗っている間は高々一時間なので本を読むことに費やし、コンピューターを使うのは知人のところでさせてもらうことにした。今現在、所用が終わって二時間ほど机の片隅を借りて、この原稿を書いているのである。最近サボっていた『小右記』の月ごとの記事もまとめて三日分に当てられそうなので(読む人はいなさそうだけど、これは自分のためのまとめなのである)、しばらくは自転車操業から逃れられそうである。
2月16日23時。


 ブルノに行ったのは十五日なので、『小右記』は後回しにして、十五日分はこの記事を投稿する。2月17日追記。

この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/5957464

この記事へのトラックバック
プロフィール
olomoučanさんの画像
olomoučan
プロフィール


チェコとスロヴァキアを知るための56章第2版 [ 薩摩秀登 ]



マサリクとチェコの精神 [ 石川達夫 ]





















×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。