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2016年11月24日

クリスマスマーケット(十一月廿一日)



 オロモウツでもチェコの大きな町の例にもれず、クリスマスが近づくと街の中心であるホルニー広場で、クリスマスのマーケットが開かれる。以前は、市庁舎の天文時計のある側にいくつか屋台というか、出店の小屋が立っている些細なものだったのだが、年を追うにつれて規模が大きくなり、現在では市庁舎の裏側はもちろん、隣のドルニー広場にまで領域を広げていて、用のない人間にとっては通り抜けるのが面倒な事態になっている。

 初めてクリスマスマーケットなるものに足を運んだときには、何かそこでしか売られていない特別な物があるのかと、大きな期待をしたものだが、実際に行ってみたら大したものはなくがっかりしたのを覚えている。最初のころは、常設のマーケットに出ているような、服とか靴とかを売っている出店ばかりだったのだ。
 近年は状況は多少はましになっている。クリスマスにしか使わないガラス製のデコレーションは、自分ではほしいとは思わないが、クリスマスならではだろうし、他にも何種類かのクリスマスツリー用の飾り付けが売られているお店が見られるようになった。
 しかし、冬物だからクリスマスマーケットにあって悪いとは言わないけれども、服や帽子を売る店、シーズンなのかもしれないがベーコンやサラミなどの燻製にして長持ちするようにした肉製品のお店なんかは、イースターのときのマーケットでも見られるような気がする。

 それから、もういいと思ってしまうのが、プンチというアルコールを飲ませる屋台である。今年はましだと信じたいが、数年前屋台の半分ぐらいがプンチを飲ませるものだったことがある。酒好きのチェコ人たちもさすがにこれには腹を立てて、市役所に抗議をしたらしい。その結果翌年からはプンチ屋台の数が減らされたというけれども、それでも多すぎるという印象はぬぐえない。
 ワインになりかけの炭酸ガス入りのお酒ブルチャークが秋口にしか飲まれないのと同様に、プンチというのは、チェコではクリスマスの時期にしか飲めないお酒である。もともとはインド起源で五つの材料が使われることから、サンスクリット語の5にちなんでこんな名前になったのだと、昔レストランのブ・ラーイのプンチのパンフレットに書かれていた。日本語だとフルーツパンチとか言うのかな。日本で飲んだことがないから、どう違うのかわからない。

 ただ、このプンチにさまざまな種類があるようで、使うお酒、果物などが違っているらしい。温めたお酒で、砂糖を使って甘ったるくなっているという点ではどれも同じである。マーケットを見て回っている人が体を冷やさないようにということだろうか。ウィーン風、スウェーデン風、フランス風などなど、どこがどう違うのか考えるのもうんざりしてしまう。基本的に甘ったるい酒も、温めた酒も嫌いなので、マーケットに登場した年以外は飲んでいないのである。
 信じられないのは、ノンアルコールの子供向けプンチもあることで、果物の変わりにお菓子のグミをいくつか放り込んであった。温かいうちはまだいいのだが、冷えてしまうとそのグミが固まってしまってゴムのようになってしまう。グミは色も結構どぎついので、飲み物の見た目の色も飲んで大丈夫かといいたくなるようなものになることが多い。

 おそらく、クリスマスマーケットという言葉に、過剰に期待してしまうのがいけないのだ。売り手にとっては、クリスマスプレゼントとして買ってもらえそうなものを並べるのが大事なのだろう。プレゼントなので、特にクリスマスのときだけのものである必要はない。そう考えるといろいろなイベントのあるとき出される屋台と品揃えに大差ないのも許せるような気がしてくる。
 うちが毎年このマーケットで購入しているのは、メドビナという蜂蜜から作ったお酒ぐらいである。同じ店で蜂蜜の蝋燭も買うか。メドビナはクリスマスのときにしか買えないというわけではないが、うちで愛飲しているのは、オロモウツではこの時期にしか手に入らない。最初に買ったのがクリスマスマーケットだったので、思い込んでいるだけかもしれないけど。
 他のものは、チェコ人と違って、借金してまでクリスマスプレゼントを買うほど命を懸けていないので、めったに買うことはない。今年は何かすごいものがあるかもと見物に出かけることはあるが、すごいものを発見したことはない。
 このマーケットは、毎年クリスマスの四週間前の週末、十一月の下旬に始まるので、この時期にオロモウツに滞在するのなら、何かを買うためというよりは、見物して雰囲気を楽しむぐらいの気持ちでクリスマスマーケットに出かけるのがいいのではないだろうか。何事も期待しすぎは、よくないのである。
11月22日23時。


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