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2016年09月11日

レジのオンライン接続(九月八日)



 チェコの飲食店、それからホテル、ペンションなんかを悩ませている問題は、禁煙だけではない。財務大臣のアンドレイ・バビシュが、脱税対策、もしくは税収増大対策の切り札として、導入を推進しているレストランやホテルなどのレジをオンラインで財務省のデータベースにつないでしまえというのも、大きな問題になっている。これによって、各店舗の売上高を直接財務省だか税務署だかで把握できるようにして、消費税の脱税を防ぐのが目的なのだろうか。飲食店だけでなく、普通の小さな小売りのお店なんかも対象になっているので、禁煙問題よりも大きいと言ってもいいかもしれない。

 問題はいくつかあって、その一つは、対象の範囲がよくわからないこと。個人事業主のような人たちも対象にしたいようなのだが、壁塗り職人とか、煙突掃除を生業としている人たちは、そもそもレジなんて使っていないだろうし、週末の青空マーケットで野菜なんかを販売している人たちの中には、専業の農家ではない人たちもいる。こんな人たちの扱いをどうするかで、綱引きが続いていて、一応、段階的に導入することと、お客のもとに出向いて仕事をするような業種には適用しないぐらいのことは合意が済んでいるのかな。

 もう一つの問題は、いつ実際に法律が適用されるのかわからないことで、当初の予定では、今年の一月から、最初のグループ、飲食店とホテルに義務として課されることになっていたのだが、どういう事情かはよく分からないのだが、延期、延期で、九月現在まだ始まっていないはずである。一応国会では、法律として成立したんじゃないかと思うのだけど、違ったかなあ。現在は十二月からと言っているようだが、また延期されて来年からということになりそうな気もする。

 いったん決まった期日が延期されたせいで、昨年のうちにレジに新しいシステムを導入するために投資をした人たちは、馬鹿を見たということになる。このオンラインで財務省とつなぐためのシステムを、レストランなどの業者が自己負担しなければならないというのも、大きな不満のタネになっている。税制上の控除の対象にはなるのだろうけれども、投資額がすべて戻ってくるわけではないし、この投資が売り上げの増加につながるわけでもない。
 そういう不満をなだめるためにか、秋に行われる上院と地方議会の選挙に向けた人気取りなのか、バビシュは、飲食店で出される生ビールの消費税率を、現在の21パーセントから、法律で決められた特別な物にだけ適用される10パーセントに下げようと言い出した。これには、連立与党からも大反対が巻き起こって、今は中間の15パーセントとか言っているのかな。消費税に税率が三つあるというのも、日本に住んでいた人間には、不思議な話だけど、スーパーで買う瓶のビールは21パーセントで、飲み屋で飲むジョッキのビールは15パーセントというのは、なんか不思議な気がする。そして、飲み屋で飲み瓶のビールはどっちになるのだろうかと不安になってしまう。

 それから、バビシュは、レジのオンライン接続と同時に、レシートを使った宝くじの導入を計画している。いまいちやり方が想像できないのだけど、レシートに印刷された番号であたりを決めるというものらしい。これはスロバキアで、消費税の脱税対策として導入されて効果を上げているといので、スロバキアの知り合いに会ったときに話を聞いてみよう。どうも、ろくでもないもののような気がしてならないのだけど。

 たまたまこう書いた後に、スロバキアの人に会う機会があったので、質問してみたら、存在は知っているけれども、どのようにして行なわれているかは知らないといっていた。おそらくお店でもらってきたレシートを、何らかの形で登録すると、登録されたものの中から、当たり番号を選んで、賞金を出すということだと思うけれども、どうやって、どこに登録するかもわからないし、どのぐらい賞金がもらえるのかもわからない。そして、自分も、自分の周りにも実際にこの宝くじに登録した人はいないそうだ。
 むしろ、その人が不思議がっていたのは、スロバキアではあまり話題になっていないにもかかわらず、チェコで大々的に取り上げられていることのようだった。レシートを受け取った人が登録したものをチェックすることで、一見レジは通しているけれども、実際には売り上げのデータに登録されないというような事例を防ごうという意図があるらしいが、肝心のスロバキア人の間でもあまり知られていないものが、どうしてチェコで脱税防止の切り札として取り上げられているのか理解に苦しむと頭をひねっていた。

 実際の導入時期がどうなるのかが確定しているのかどうかさえわからないのだけど、飲食店などの当事者たちにとっては、導入に反対している人たちでさえ、決めてくれ、そして決めたら変えないでくれというのが正直なところだろう。半年なり一年なりの移行期間を設けて、その間に導入すればペナルティーはなしという形にすれば、それほど大きくは変わらないと思うのだが、チェコはあんまり移行期間を設けるのが好きじゃないみたいなのが不安。ビザの延長で、例年通りの書類を集めて手続きに行ったら、ごめんね制度が変わったのよと何度言われたことか。思い出したら腹が立ってきたのでこの辺でお仕舞い。

9月10日11時。


posted by olomoučan at 05:09| Comment(0) | TrackBack(0) | チェコ
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