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2020年05月27日

半自宅監禁日記(五月廿四日)



 最近雨が多い。日本の梅雨ほどではないけれども、気分を憂鬱にさせるような雨が、チェコにしては強い雨が降る日が続いている。金曜日の日中は気持ちがいいほどの晴天だったのだが夕方には雲が空を覆っていた。夜になると断続的に弱い雨が降り始め、土曜日の午前中まで続いた。土曜日の午後は雨は上がったものの、どんよりとしたくもが垂れ込め、一日中眠くてたまらなかった。

 実際にソファーやベッドで寝てしまうと、去年の年末に飼い始めた二匹の子犬が、どこからかやってきて飛び乗って顔をなめたり、お腹の上を歩いたりするので、寝ていられなかったのだが、気分としては一日中寝ていたようなものだった。夕方からは強い雨が降り始めて、それが今朝まで続いていた。今日はオロモウツに戻るのだけど、雨の中車をでオロモウツまでってのは云々ということになるだろうと昨夜の時点では予想していた。それが、朝起きてみたらからっと晴れ上がっていて、前線が通過した後のさわやかな天気になっていた、
 長期的な雨不足で、河川の水位が下がるだけでなく、地下水の水位も下がって夏になると水不足に襲われる地域も増えている現在、雨にはできるだけたくさん降ってほしいのだけどねえ。ニュースで見せられる地図では、オロモウツの近くも地下水の水位が平常の10パーセントぐらいまで下がっているようだし、きれい好きの日本人としては夏場に水の使用制限なんてことにはなってほしくない。

 武漢風邪の流行がもたらしたメリットとして数え上げられる、チェコ人がちょっと清潔になりそうってのも、水の使用量のことを考えるとデメリットにもなりかねない。農業の大規模集約化が進んで単一の作物を広大な土地に作付するようになったのも、畑のの水能力の面ではマイナスになっていて、雨で表面の土壌が流されて川もないのに洪水が起こる原因になっているのだとか。
 以前は、畑の周囲にあぜみたいなものがあってそこに木陰を作るための木が植えられていたりしたのだけど、効率優先の農業の集団化によってぎりぎりまで耕作地とされて、民家と畑が隣接するなんてところができているのはビロード革命後かな。以前は流れていた小川を埋め立てて住宅地にしたなんて話も合ったなあ。インジェニールと呼ばれる人たちが、あれこれ理論だけで計画を立てて実行したらとんでもないことになったという実例が山のようにあるらしい。

 南モラビアのスロバーツコの一角にあるベセリー・ナド・モラボウには、見事なルネサンス様式の城館が残っている。モラバ川沿いの湿地帯に建てられた城の建築には、戦前に日本の東京の海沿いにビルが建てられたときと同じような技法が使われていたらしい。つまり木の杭を大量に地面に打ち込むことで建物も基礎を固め、地中の水の影響が建物の中には出ないようにしていたのだという。湿地帯の石造建築物は湿気のせいで病気になりやすいというのは、水に囲まれた要塞都市だったオロモウツでも問題になっていたから、ベセリーも全く問題がなかったということはないのだろうけど。
 それはともかく、地中に打ち込まれた杭のおかげで、城館は問題なく建設され、存在し続けてきたわけだ。それを、ビロード革命後に、城館の維持を楽にしようと考えた建築技師がいて、城館のしたの土地の乾燥化を図ったらしい。モラバ川から染み出してくる地下水を遮断して、城館のある土地は乾燥したものの……。水があることが前提となって建てられていた建物は、乾燥化の結果崩壊してしまったのだとか。現在も改修して一般公開となっていないのはこれが原因らしい。せっかくの観光資源をもったいないことをしたものである。

 畑に関しては、同じ農作物を一まとめに作付できる面積を決めて、畑の状態がさまざまになるようにする法律が準備されているらしい。庭のある家庭向けに雨水をためて庭の畑にまく水として使うことを義務付けるなんて話もあるし、役人や政治家もいろいろ考えるものである。ただ、何とかの自由を最上のものとする民主主義としてはこれでいいのかね。
 農場の畑のほうは大規模な機械を使った農作業の効率が下がるとして反対している農業関係者も多いようだが、雨水のほうは、すでに補助金が出ているので、導入済みの田舎の家庭は多い。何でもかんでも補助金を積み上げて導入を推進する環境対策はどうかとも思うし、電気自動車にしてもまだ十分に走れるガソリン車を廃車にして導入するのが正しいのかどうか疑問が残る。

 環境保護がどうこうというのなら、真っ先に取り組むべきは使い捨て文化を修正していくことだと思うんだけどね。プラスチックのストローがどうこう言うなら、やるべきことはストローの素材を変えることではなく、ストローの必要な飲み物の販売をやめることのはずである。この辺が、欧米流の環境保護キャンペーンに、本質から離れているような気がして、全面的に賛成できない理由である。理念としては理解できるけど、そのやり口がひどすぎる。

 夕方には風が吹き始め、雨もまた降り始めた。今年の夏は降水量が平年並みで、水不足なんて騒がれないことを願おう。いや、その前に、日本人の感覚でも暑いと思うような夏が来ないことを願うべきか。
2020年5月25日10時。






https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19
https://www.krajpomaha.cz/








posted by olomoučan at 06:33| Comment(0) | TrackBack(0) | チェコ
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