2018年06月06日
自社内部にあった競争優位の源泉
異質性と隔離メカニズム
1980年代に登場した資源ベース理論(RBV)は、
リカードのレントが発生する
メカニズムを明らかにしました。
まずはレントを生み出す資源のユニークさ、
@異質性が必要です。
例えば、青色LEDの開発に成功した日亜化学を例にしますと、
蛍光体メーカーなら出羽のユニークさです。
それまで誰もが光の三原色で
「赤+緑+青=白」だと思い込んでいました。
それを「赤+緑=黄」なので「黄+青=白」
つまり青色LEDと黄色に
発行する蛍光体だけで白にしたのです。
LED3色だけでなく青色LEDだけで
済む低電力の白色LEDは
カラー液晶携帯画面のバックライト
として爆発的に売れ始めます。
こうした異質性を維持させるには、
隔離メカニズムが必要になってきます。
もちろん多くの特許やノウハウで固めた
A模倣不可性は重要です。
しかし、それよりも功を奏したのは
クリーン・ルームが完備した工場を
先に作っておいたことでした。
工場建設には時間がかかるので、
このB競争の事前制限のおかげで、
爆発的に伸びる需要を一手に
引き受けることができました。
しかも青色LEDチップの製造装置は
自製していたので、製造装置に
C取引不可能性もあったのです。
この@異質性、A模倣不可能性、
B競争の事前制限、C取引不可能性が
競争優位の遇石となって、
日亜化学に高いレントを発生させたのです。
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